2025年06月12日
動画のモーター4基で出力が2,000kwと言うのは陸上自衛隊10式戦車(1,200ps)の2両分を軽く超える出力ですね。
今、世界のモーター界で圧倒的アドバンテージがある国は日本です。幼い頃に模型に夢中になっていた、あの時代は「マブチモーター」は有名でしたが、今の同社は生活インフラ、工場稼働、移動体分野、医療機器など、あらゆる分野で必ず同社のモーターは使用されています。特に医療用モーターは人工呼吸器、外科手術用など失敗があってはならないくらい信頼性が最重要視されます。
また、日本のモーターメーカーは中国のレアアースを筆頭に従来のレアアースでしかモーターとして機能出来なかったのですが発展したマテリアル技術により、モーターとして運用出来るところまで確立しました。そのモーター技術では永久磁石などの研究と実用化に向けての研究、ステーター内部のコイル巻き方の変更と高効率化まどが上げられます。必然的に今の世界は温室効果ガス低減または排除する方向性なのでこれまで以上にモーター分野が注目されます。動画のように航空機、船舶、当然ながら自動車など、モビリティー分野では、これまで以上に需要があります。
潜水艦では昔から電気モーターでしたが、今の海上自衛隊潜水艦「たいげい」級での出力は水中で7,750psを超えていると思われ、その静粛性とパワーと速やかな後進への移行時間とレスポンスはモーターが絶対です。その潜水艦用モーターメーカーは発表はされておりません、かなりの機密事項なので開示する訳にはいきません。
ヤマハはモーターとインバーターを組み合わせた従来のBEVシステムに、これまで以上の大きさのダウンサイジング、出力向上、熱管理で今まで考えられなかった車両や器材等へのモーター運用が事実上、可能となります。また、日立製作所はインホイールモーター技術の確立により、クルマでも戦車のように超信地旋回が可能となり、その応用性は自然災害時での運用を柱とした事が可能となります。と言う事で、バッテリー技術、インバーター技術、モーター技術は日本は二歩、先進性があり、そのアドバンテージは世界中の人や生活、あらゆる分野で役に立つと思います。
因みに動画の4基のモーター出力が2,000kwですので、これを米海軍原子力空母「ニミッツ」級の主機である、米ウェスティングハウス社加圧水型「A4W」型なので熱出力は90万kw、だが、あくまでも仕事量なので軸馬力ではありませんが、これを原子力発電所の発電炉に置き換えると約30万kw(定格主力とは違います)となります。これは関西電力美浜原子力発電所加圧水型原子炉一基相当と同等となります。上記の発電炉約30万kwをモーター1セットに換算すると約108セットとなります。満水排水量が10万トンを超える原子力空母全艦エネルギーを約108セットのモーターでカバー出来る計算となります。ただ、これは最大船速(アクチャルミッション時)での出力なので、通常運転では約15%までダウンする事になるので約16セットくらいでカバー出来る計算となります。ちょっと驚きではありますね。
Posted at 2025/06/12 17:51:23 | |
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