6/23頃から、ブレーキG抜けが発生し始めました。
ディーラーに持ち込んで、エア抜きやら故障履歴見て貰いましたが、特に異常なく、また症状も改善なし。
そこから約2000km走ってますが、症状は変わってません。
そんなおり、みんトモのたつND5RCさんから、自分のタイヤ交換履歴が原因でABS が異常な作動になってる可能性がありませんかとのコメントを貰いました。
私のタイヤ交換履歴を整理すると
Blue earth Aに35742kmで4輪交換
41941kmぐらいで左後パンクで1輪交換
54981kmで、再度左後パンクで1輪交換
62863kmで、右後パンクで1輪交換
(パンクのたびに1輪交換を3回してます)
発生し始めたのは68500kmぐらい走行した頃。
その時点で、
フロント2輪は約33000km
リア左は約13500km
リア右は約5500km
走行の状態。
各輪の現在(約70500km)の減り具合はこんな感じです。
右前
左前
右後
左後
やはり、それなりに摩耗状態に差があります。見た目ですが、古い前輪側と一番新しい右後ろでは溝残りが3mmほと違う感じ。
ここでABS の作動原理を簡単に説明すると、
各車輪に付いている車輪速センサーの値から、車体速度を推定し(=V0)、その速度と各輪の速度(Vr)を比較してスリップ率Sを計算(S=(V0-Vr)/V0)。
これがある閾値を超えると、タイヤがスリップしたと判定してABS を作動させて、その輪の圧力を抜いてスリップを回復させる。これを1/100秒毎ぐらいの速さで判定を繰り返して制御してます。
車輪速センサーは、簡単に言うとタイヤの回転数にタイヤの外周長さを掛けて算出してますので、タイヤの外径が違うと、各輪の速度が違っていると誤判断します。
今回の場合、同じ速度で走っていても、タイヤが摩耗してタイヤ外径が小さくなったフロント輪は、相対的に速度が速いと算出され、逆にタイヤ外径が大きな右リア輪の速度は遅いと算出される筈です。
推定車体速度の算出方法は諸説ありますが、普通に考えると4輪の平均だろうと思われますので、右後ろ輪は、推定車体速度よりも遅いため、常に減速側のスリップ率を持って走っています。そこに、ある程度強いジャークで減速を発生させると、スリップ率がABS 作動の閾値を超えてしまい、ABS が誤動作するという仮説は成立しそうです。更に自動車はリア輪のロックは安定性を大きく損なって、スピンしたりしやすくなるため、フロントよりも低めのスリップ率でもABS が作動しやすくしている可能性もあります。
次に外径違いが原因なら、何故交換直後には発生せずに、ある程度走行してから発生し始めたのかという疑問についても仮説を考えます。交換直後にはスリップ率が閾値を超えておらず、ある程度走ってから閾値を超える為には、タイヤの外径差が走行により大きくなる事が理屈的に説明出来れば良いことになります。もし、全てのタイヤが同じ速さで摩耗するなら、相対的なタイヤ間の速度差は変化しない筈なので、右後ろタイヤに対して、前タイヤが速く摩耗する理屈を考えてみます。
これ、実はFF車だと簡単に説明できてしまう。FF車はフロント輪で駆動し、かつステアリングも分担するので、同じ距離を走ると必ずフロント輪が早く摩耗します。(なのでタイヤローテーションして、前後の摩耗を均等化させる様にしている)
ロードスターの様なFRの場合は、駆動はリア、旋回はフロントで分担するので、FFの様に極端な差は付きにくい。ので、同じタイヤ径なら同程度摩耗すると仮定します。
摩耗のメカニズムは複雑なので、本当の意味での正解は分かりませんが、自分の経験でタイヤの摩耗って、初期はあまり減らずに、ある程度減るとそこから減り方が加速する様に感じてました。その理由(屁理屈、減り理屈?)を考えてみます。
タイヤの摩耗は、タイヤと路面が接触した回数に比例すると仮定します。すると新品で外径が大きい時は、同じ距離を走っても、総回転数(=接触回数)が少なくて済みますが、摩耗が進んでタイヤ径が小さくなると、相対的に同じ距離を走っても総回転数(=接触回数)が増え、摩耗が促進する。まあ、そんなに矛盾はない仮説だと思います。
と考えると、右後ろを新品に交換した時よりも、ある程度走った方が前輪と右後ろ輪のタイヤ外径差が広がったと可能性は十分にありそうです。
後はG抜けは本当にABS 作動によるものかですが、会社から振動センサー等の計測器を借用してABS ユニットに設置。G抜けしたと感じた時と普通のブレーキと感じた時の振動波形を比較してみました。もっと差があるのかなぁと思ってましたが、思ったよりも差が少なくて、これは判断が難しいです。
最後の手段として、タイヤを前後入れ替えてみて、G抜け感の発生頻度などが大きく変われば、タイヤ外径差が原因だったと結論づけられそうなので、今回の車検時にタイヤローテーションをお願いして、前後のG抜け発生率を比較しました。
結果は、0.2Gでは、最初1/20程度、0.3Gでは1/5程度と僅かな改善だったのですが、その後7本ほど0.3Gで走ると、G抜けがなくなりました。その後、ワインディングで走ってもG抜けか無くなったので、予想通りタイヤの摩耗度合い違いが原因でABS の誤動作が起こっていたと判断しました。ロードスターの、ABS に適用されてるか分かりませんが、センサー誤差の学習とかもしてる可能性があるので、前後入れ替え直後は少しの改善だったのが、徐々に学習が進んで誤作動が無くなったと考えてます。
で、ワインディングの帰りに岡崎のタイヤショップに寄って、以前から考えていたヨコハマ アドバン フレバの見積もりを出して貰ったところ、在庫あったのと、すぐに作業できるとの事で、速攻で4本交換して貰いました。
走行距離 70743kmでした。
交換工賃、廃却、窒素ガス等入れて、73840円。
まぁ、ネットとか見てたのと大差なかったので即決しました。
タイヤ慣らしてから、今度の週末あたりに4本交換後の最終確認しようと思ってます。
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2018/07/22 23:00:59