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2021年08月08日 イイね!

Tシャツを買いに

Tシャツを買いにシェルビーズNO’20

カッコいいTシャツを求めて数年に一度訪れる、町田街道沿いにあるイカしたアメカジ屋である。
この古着屋も20年くらい前は町田のジョルナの2階にあったんだけどね、その頃から知っているお店なんだ。
ヲレも元来お洒落に金を掛ける人間ではないのだが、一年を通してTシャツGパンか、夏なら短パン、あとはツナギ位しか着ていないので、拘る所があるとすればTシャツ位しかないわけ。

クルマバイクで攻めてもみっともなくならない、何とも言えないカッコよさがあるのがアメリカンカジュアルではないかなぁという単純な発想である。

カッコいいTシャツ来てれば何とかなる!


みたいな。


だいたいスバルだのニスモだののTシャツなんか普段着てたらヤバい奴だと思われるよね・・・ww

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前回来た時にはこの次男はまだ妻のお腹の中だったと思う。
長男が手放さなかった飾りのミニカーを店長がくれたんだっけ。

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Tシャツを見に来ただけなんだけど、店内の半分はGT40とかシェルビーマスタングとかカスタムバイクが占拠していたり・・・色んな所に目がいってしまう宝箱みたいなお店です。


カッコええのう。


陽気な店長で、いつも長話してしまうのを気を付けてるんですが、また30分近く話し込んでしまいました。
コロナの事もあって最近は現地に直接買い付けに行けないので、品物は向こうのデストリビューターに頼んでいるんだと言っていました。

だから古着よりも、シェルビーズオリジナルTシャツとかが多かった訳だ。


あれもこれもと買ってしまいたくなりますが・・・高いんでね、厳選して3枚ほど買ってきました。


でもね、Tシャツって凄くコスパがいいなと思う。
5年でも10年でも全然着られるし、何なら20数年前のジョルナ時代に買ったヤツを未だに来ているっていう。
1枚5000円位で買っても10年以上着られてたら安すぎるくらいだよね。



捨て時が判んねえのがTシャツだなぁと思います。


絶対自分で乗らないであろうアメ車ですが、
ダントツにカッコいいなと思うのはやっぱりアメ車ですね。
ガソリンの値段が半分くらい道幅が倍。

エンジンがV8の6リッターとかあったら2リッターのターボチューンなんかしないよねw(でも今向こうは日本車ブームか・・・)

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alt盆休みは雨で終わったなw
Posted at 2021/08/16 01:49:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | days | ショッピング
2021年08月01日 イイね!

土日で4台始末。

土日で4台始末。盆休み前と言うのはどうしても立て込むな・・・。


直前まで梅雨で何も出来なかったりするせいもあるけれど、色々とやらないといけない事が溜まってしまっているので、簡単な作業などは一日にまとめてしまったりして一気に片付けたりします。


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HIKO君のGT-Rはブレーキフルード交換のみ。


この間ショックやロアアームを交換し、タイヤも新品のネオバなんかを入れたようなので、足回りはほぼ完調といっていい状態。
10年位面倒見ているクルマだけど、車両買ってから一番いい状態かもね。

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アホほど価値が高騰している34GT-R。

今売れば2000万円くらいにはなるかも知れないが・・・まあ、一度手放したら二度と買い戻せないでしょうし、本人にそんな気は全くないでしょうね。
兎に角盗まれないようにだけ気を付けてもらいたい。


シャッター付きガレージでも安心は出来ない。
とにかく窃盗団に駐車場を知られない事が大事である。


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この日の二台目はお馴染みのアルトワークス。

実はこのクルマ、近々でエキパン交換を控えているのだが、まとめて撫で切りの内容ではないので、以前から調子が悪いと言っていた中華キーレスキットの交換やエアクリーナーの清掃などの雑魚を本日片付けておきました。


中華キーレスはユニットが全く同じの2000円台シリーズwなので、配線はそのままでユニットのみ交換で完治。
アンサーバックの接触不良や、駐車時ビーコンの点灯不良なども直しておきました。

エアクリーナーは社外のキノコ。
導入からまだ清掃未実施だったのですが、結構オイルで汚れている。
フィルターの下面がブローバイオイルでベタベタな感じだったので、20%位は吸入面積で損をしていそうな雰囲気。

なので、昨冬に使い切れなかった灯油で洗浄して油を溶かしてすっかりきれいにしました。
すると、驚くほどスロットルレスポンスが回復。
汚れでそうとう息苦しかった模様。


M’Sのクリーナーは湿式なので専用オイルスプレーが必要ですが、思いつきでの作業なので準備がありません。
オーナーが持っているようなので、後での吹付でいいでしょう。


ブローバイの取り込み箇所が、内部でフィルターに直接あたるような位置なんだよね。。(気にはしていたんだけど)
なので、ブローバイホースをエアクリの内部にまで延長し、インテークパイプの奥に入り込んだ所で放出するように工夫しておきました。
これならホコリで汚れるだけで済みそうです。



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そして土曜日の3台目は、近所でお袋が仲が良かったおばちゃんの旦那さんのフォルクスワーゲンパサート。

ドライブレコーダーを付けて欲しいんだと。

まぁ、お安い御用と言いたいところだけど、最近はリヤカメラ取付が当たり前になってきたので、配線を隠しながら上手く通していくのが大変です。


近所の知り合いなんで高い事言えないし・・・結構割に合わないw


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室内のシガーから取りたくないというので、ヒューズからシガーソケットに変換するアダプタを用意し、パチパチと電源を取得。

リヤカメラはハッチバックなので尚結構大変でしたが、何とか配線はトリムの裏側に隠しながらきれいに付けられました。
こういうのは丁寧にやるとどうしても時間が掛かります。



何とかやり終えましたが・・・
もう、殆ど奉仕活動な気がしましたww


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そして翌朝。
連日の作業に慣れてきたのか、朝から身体が動きます。

午前中に長男を空手に送ったら、終わりのお迎えまでに終わらせようとエブリイのロアアーム交換に掛かります。

エブリイロアアーム交換
エブリイロアアーム交換2


2時間後、昼にはにお迎えなんで、速攻での作業です。


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さっさと終わらせたいのに、不良のボールジョイントが固着でなかなか外れません。

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整備手帳に上げてるんで色々端折りますが、兎に角力業でガタガタのナックジョイントを撃破。

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左右で1万円しない社外品ですが、物はしっかりしています。

これでフロント周りはジョイントもブッシュも新品になり、すっかりリフレッシュ出来ました。


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コイツは直ぐに交換して良かったな・・・。

昔ウチに合ったミニカトッポでもナックルジョイントが腐食で外れて走行不能になったことがある。
まぁ、真っすぐ走ってる時に外れるようなことはまずないが、車庫入れなどで切り返しなどを行ってる時に外れてしまいやすいですね。

しかし・・うちのエブリイも、去年購入した際に新たに車検を通して納車されてるんだけど、ブーツは切れてから何年も放置されていたような内容。
軽自動車の検査は、普通車に比べて厳しいイメージですが、見落としたのかなぁ・・・グリスが空っけつになって湿り気すら無かったので、逆に切れてる事を見抜けなかったのかも知れないな。

やはり、車検に通しているから大丈夫は通用しないな。。。


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最後にお得意の目視チェックトーイン調整で、ガタつき分ズレていたトーを補正しながらステアリングセンターを完璧に出して、エブリイ終了。


おっとっと、もう長男の空手が終わる時間。
増し締めだけしっかり確認して、長男を迎えに行かなくては!

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altだんだん動けるようになってきたぞ。
Posted at 2021/08/08 03:09:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | ラブリー!エブリイ | クルマ
2021年07月25日 イイね!

リフトアップエブ子ちゃん

リフトアップエブ子ちゃん真夏。

35℃近い日々が続きます。
客観的に判断すると、ハッキリ言ってクルマの作業とかそのものが危険ではありますが、何だかんだ無茶を敢行してきた割に熱中症になったことがないだ い 。

元々本能に忠実過ぎるくらい忠実に生きているので、自然と危険な領域まで無茶をしていないんでしょうね。
きちんと水分補給を欠かさず、定期的にサボって(休憩して)いるので平気なのでしょう。


ただ重整備は、多少ブランクがあると身体が付いてこないので、適度に程々の作業をこなして身体を慣らしておかないと、エンジンの積み替えみたいなガチ目のミッションが厳しくなる。

スポーツでも何でもそうだが、勝負の前にはトレーニングが必要なのである。


そんな訳で、久々に時間が取れたので、エブリイのサスペンションに手を入れたいと思います。


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我が家のエブリイには三つの使命があり、それらの使命をバランスよく全うする為に適度なチューニングやカスタマイズを施す事が初めから決まっている。

と言うか、ヲレが決めたのであるw


ひとつは妻の通勤の足としての使命。
これだけならチューニング云々は全く必要ないのだが、その他の使命の為のカスタマイズが、元来のシティーコミューターとしての性能を、遜色しない程度に留めるということが重要である。

もう一つは、子供たちの送迎の足である。
まだ下の子は保育園通いだし、上の子の空手の送り迎えもある。
MTが良かったこともあってバンモデルを選んだのだが、しっかり四人乗れるワゴンと同一内装のJOINターボはチープな感じも無く、GOOD。

そして最後に、野山や不整地をものともせず大量の荷物と家族を運ぶキャンピングエクスプレスとしての使命である。
インプレッサではあまりにも無理があった家族キャンプ。
必要ないものはなるべく端折って漸く積み込めていた荷物も、エブリイでは、クラス最大レベルの貨物室で何でもかんでも余裕の積み込みである。

迷ったら持っていけばいいのだ。


河原や悪路、急勾配で頓挫しないように四駆ターボを選んでいる。
それだけでもキャンプ用としては充分だとは思うが、未舗装で凸凹の不整地を想定しての大径のオールテレーンタイヤや若干のリフトアップなどで限界性能を底上げし、更なる走破性の為の機械式LSDの装着や、環境に溶け込むナチュラルカラーへのオールペイントなども計画している。


「過ぎたるは及ばざるがごとし」とはよく言ったもので、何かに特化し過ぎると、必ず反対側で何かがおろそかになってしまう。

見た目重視の5インチリフトアップとか、燃費極悪の巨大タイヤなど、乗る事そのものが億劫になってしまうような極端な仕様は避け、あらゆるシチュエーションをソツなくこなすオールラウンドな仕様に留めたいと思う。

まあ要するに純正プラスアルファでいいという事だ。
向こう10年20年乗ろうと思ったらここはかなり重要な部分である。

弄ると決めると色々やりたくなるけどね、極端な仕様は結局飽きるし、そのあとはいろいろ面倒になる。
本当に必要だなと思う部分だけはしっかりやって、後はノーマルってくらいがいいのである。


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話は戻るが、エブリイのリフトアップ。

なのだが、どちらかというと油圧ダンパーを新品交換する事の方が重要だったりする。

12万キロ近い個体なので、純正ショックもヘタっていて乗り心地はお世辞にもいいとは言えないし、左前からコツコツ音も出ている。
バンは本来営業用貨物ユースがメイン、スプリングなどもワゴンより硬いようなので、ダンパーがヘタるとバネ勝ちしてバタバタと跳ねるサスペンションになってしまうのだ。

今回の作業は、ショックをカヤバのニューSRスペシャルに入れ換えるついでに、リフトアップもしてしまおうという内容である。


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昨年の購入直後から右コーナーでだけコツコツと音がしていた足回り。
手始めにスタビリンクを交換してみたが、改善はしなかった・・・ショック本体なのだろうか。

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4WDモデルなので、前後のタイヤの減りに差は殆どありませんが、舵を切る分だけ角が取れるので、前後の入れ替えをしておこう。

折角のゴツゴツ風タイヤですが、残念ながら舗装路での使用が殆どですね。。。
年に数回のキャンプや登山道までのアクセスで活躍するかどうかといった程度。
ま、ぶっちゃけ見た目ですね。


外径も少し大きくなっていますが、加減速での違和感は殆ど感じません。


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フロントはストラット、リヤはコイルスプリングリジッドなので、昔乗ってたハチロクと一緒ですね。

ウマで車体を固定したら、前後ショックは直ぐに外れます。

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ただ、調子に乗ってバラしていたら、ブレーキ周りの事を忘れていて、二つ目のリヤショックのボルトを取った瞬間にホーシングがブレーキホースだけでぶら下がる羽目に・・・(汗

ブチ切れなくて良かったぜ。

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組む際にも高さ合わせなどで必要になるので、パンタジャッキなどで調整しながら作業しましょう。

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外れてきた純正ショック群。

スプリングは再使用。
リフトアップのキットに調整式ラテラルロッドが付いているので、一緒に交換します。

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ガスが抜けて自力で戻らなくなっているリヤショック。
走行中リヤのバタバタ感があるのはこれが原因か。。


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KYBニューSRスペシャル前後セットと、メーカー不明個人出品の30ミリだか40ミリだかリフトアップさせるスペーサーキットです。
メンバーダウンブロックと調整式ラテラルロッド付属。

リフトアップキットには、取説の類は一切ついてこない。
「見ただけで判んねーなら、危ねーから触んなよ」という男らしい割り切り感が伝わってくる。

・・・大丈夫、判ると思うw


ただ問題なのは、メンバーを下げることによって届かなくなるステアリングシャフト・・・「溶接して付けてね♡」という感じでキットには延長用のカラーが無造作に付属されているが、ぶった切って溶接付けがバレると陸事によっては車検に通らない可能性もあるのでどうしようかなって感じ。

取り敢えず組みながら考えよう。。


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延長ブラケットやスペーサーなどを取り付けしながら組んでいく事自体は造作もないのだが、一つ気になった調整式ラテラルロッドのピローボール。
グリスを充填して取り付けするのはいいんですが、メタルピローがむき出しである。

こんなのを普段の足で使ってたら、2~3年でガタガタになってしまうのは目に見えている。

ので、何かないかな・・・と部屋をごそごそして見つけてきたインプのナックルジョイントブーツ。。

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穴だけ中軸のカラー外径にピッタリ合わせてやれば、あとは狭いブラケットの中に一緒に押し込んでしまうだけなので、外周をバンドで固定出来なくても大丈夫でしょ。

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ブーツ自体の反力でしっかり押し付けられているから、ゴミや水も入りにくそう・・・これなら、何もしないよりはかなり持ちそうです。

あとはグリスの充填用の口をちゃんと下側に向けて組むことが重要ですね。

因みにラテラルロッドはピロボールヘッドとウレタンブッシュ側のどちらをどちらにしても組めますが、泥水の影響を受けにくい車体側をピロボールヘッドとしました。


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リヤ廻りはコレで完成ですが、最後にラテラルロッドの調整。
純正1Gで水平のラテラルロッドは、車高を上げても下げても弧を描いてスイングする関係上ホーシングが左に寄ってしまいます。
寄ってしまった分だけターンバックルで調整して補正してしまおうというパーツですが、どういう訳かもともと随分右寄りだなぁ・・・。
修復歴などはない筈なのですが、なんだろうブラケットが曲がってるのかな・・・。

伸ばして調整する積りでいたんですが、純正と同じ長さで調整してもまだ若干右寄りという結果に・・・。

どういう訳か判りませんが、若干短く調整して漸く左右の出面が丁度位の感じになりました。

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色々考えても仕方がないので、フロントも組みます。
スプリングの付け替えにはスプリングコンプレッサーを使いました。

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スペーサーをアッパーマウントの上に予めしっかり固定し、車体に取り付けしてみます。
ロアアームが限界まで逆バンザイ状態なのでナックルのボルトが入れづらいですが、何とか取り付けは出来ました。

この状態だと、短い右側のドライブシャフトはサスペンションメンバーに当たってしまっていますね。

ジャッキから降ろして1G状態になれば問題ありませんが、凸凹道などでサスが伸び切るような状態になったらドラシャはメンバーに届いてしまうという事です。

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30ミリって勝手に思ってたけど、これ40ミリはあるな。。

取説も無いし、時間が経ちすぎててネットの購入履歴も消えてるので内容が確認できない・・・w

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スタビリンクの位置も完全にズレます。
無理やり付けてもスタビのコの字が真下に向いちゃうね。

ステアリングシャフト延長の問題があるので、弊害が少なそうだったら、ブロックによるメンバーダウンは今回は見送ろうかとか考えていたんですが、そういう訳にはいかなそうです。


中には自由長がやたら長いバネだけを使って車高を上げるというやり方もあるみたいですが、それだとショックの伸び側のストロークを使い切ってしまいますし、バネも硬いので乗り心地が悪くなる方向。

それでもそこんとこ上手く作りましたよ!みたいな商品は多いですが、
ま、結局なんちゃってですよね・・・。

ショックの長さだけで車高を下げたり上げたりすると、1Gでのロアアームやフロントドライブシャフトがバンザイもしくは逆バンザイ状態となり、サスペンションの性能が極端に悪化してしまう他、耐久性などにも問題が出てくる


やはりここはしっかりやろう。



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下げるのはフロントのサスペンションメンバー。
ジャッキをあてがい乍ら、留まっている6本のボルトを外していきます。

メンバーにはロアアームやスタビライザーのブラケット、ステアリングギヤボックスを有しており、4WDだとフロントデファレンシャルギヤを搭載している。

詰まり、車体からメンバーを離して下げていくと直結しているステアリングシャフトが届かなくなってしまうのである。


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ステアリングコラムは4つのボルトで固定されていて、多少長穴で調整できるようにはなっていますが、全然足りません。

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シャフトがユニバーサルに刺さる部分も、かなりの調整幅がありますが、それでも4センチダウンには追いつきません。
ボルトを抜くとシャフトは完全に抜けてしまいました。

この分をぶった切ってカラーで延長しろということです。


うーむ・・・やるしかないか。


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取り敢えずダウンブロックをしっかり挟み込んで付属のロングボルトで取り付けしていきます。

メンバーダウンブロックと言ったって、ただのアルミニウムのインゴットに穴あけしてあるだけの物。

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全てのブロックを取り付けしました。
ロアアームの角度はしっかり適正化され、ドラシャの干渉もなくなりました。
スタビライザーも下がったので、リンクは元通り無理なく取り付け出来ましたね。


「今日は疲れたな・・・」大した作業もしてませんが、35℃近い気温での久々のクルマの作業でぐったり。。
翌日も時間を取ってあるので、足回りだけ完全に決めてあとは明日にしよう。




翌朝、ていうか・・疲れが抜けなくて午前中動けなかったんですけどねw

色々考えてみたんですけどね、メンバーの下げ幅40ミリ程度なら、シャフト切断溶接は大袈裟かなぁという事。

数か所の小加工と調整でイケそうな気がしてきました。


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取り敢えずステアリングコラムの取り外し。

ヲレが考えたのは、ステアリングコラムそのものも少し下げてしまいつつ、ユニバーサルでへの字に曲がっているシャフトを角度調整でショートカットすれば結構伸ばせるので、あとは絶妙な長穴加工の合わせ技で計算上は届きそうです。

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コラム側の加工は、取付穴の長穴加工と、スプラインシャフトのボルト溝の拡大。
長穴加工だけでは大して下がらないので、ワッシャーなどを重ねて挟んでスペーサーにし、角度を調整しながら2~3センチ程度下げる作戦。


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ステアリング側のスプラインシャフト。
抜け止めのボルトの溝を、伸ばせる方向に少し削ります。

5ミリくらいイケるかな?

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若干削り過ぎたか?(汗

ま・・・ここは保険でして、
フルに伸ばし切る必要は無いハズなので、最後の遊びの範囲で目一杯差し込む方向で調整すれば安全ですね。

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この位咥えていれば問題ないでしょう。
少しは伸ばせましたね。


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あとはコラム取り付け穴の長穴加工。

ここもプッシュグラインダーというリューターのお兄ちゃんみたいな工具に超硬刃をつけてガリガリ削ります。

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なんかエアが弱くなってきたな・・・と思ったら、熱がこもり過ぎて物置の中のエアコンプレッサーがオーバーヒート気味。。
サーキットブレーカーみたいなのが働いてなかなか動いてくれません。

扉を開けている位ではダメみたいで、扇風機で強制冷却します。

5分程で再び動き出しましたが、やはり設定圧に達する前にブレーカーが働いてしまいます。
サブタンクで55Lにまで増やしているせいもあるでしょうけど、30℃超えの真夏の日中は、こういった機械ものは限界がありますね。


ま、あとちょっとなのでね、人間もアイスなんかを食いながらクールダウンしながら、圧が溜まった所で残りの加工をやり切ります。


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加工が終わったステアリングコラム。
メインシャフトの方は、加工代が元々無いので触りません。

ボルト固定する足元側(逆さまに置いているので上側のブラケット部分)は加工代も少なく薄板だったので、Z状に曲げてより下側にオフセット出来るようにしました。


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下側はナットを三つ重ねて30ミリ程度、上側はワッシャーで微調整しながら、20ミリ程度のオフセット量に。
上側を薄くする事で、きつく曲がっていたユニバーサルジョイントを少し立ててストレートに近くなるので、よりシャフトがコラムに届くようになります。

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これで合わせてみると、シャフトはユニバーサルジョイントにしっかり刺さり込み、元々ある切り欠きの調整幅の範囲でボルト留めする事が出来ました。


勝ったなw

誰もやっていないようなイレギュラーな方法を思いつきで試してみましたが、こう上手くいくと、勝ったという気分になりますww

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若干削り過ぎで心配だったコラム側のスプラインシャフトも、目いっぱい使うことなく、余裕を持って咥えることが出来ました。

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カット延長などすることなく、長穴加工とスペーサーによる調整だけで無事ステアリングシャフトを届かせることが出来ました。

これなら何らかの不都合でリフトアップを止めて、ノーマルに戻すときにも簡単に戻すことが出来ます。

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コラムが丸ごと下がったのでメーターフードとの間に若干の隙間が出来ますが、下げるだけでなく少し立ててるので、思った程ではありませんでした。

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座って操作してみますが、
足などへの干渉もありませんし何の違和感もありません。

寧ろハンドルが気持ち手前になった分だけ操作が楽に感じます。



そもそも何かが心配になるほど取り回しが大きく変わった訳ではないので、何の問題も無いですね。
逆に、この程度の工夫だけで解決してしまう問題だったという事です。


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あとは、メンバーが車体から下がって離れるので、アンダーカバーなどが所々届かなくなります。
穴を開け直したり、長ボルトや有り合わせのスペーサーでオフセット固定しておきましょう。

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ひとつだけ残念だったのは、左前の足回りから出ているゴトゴト音がショックではなく、ナックルジョイントだったという事。。
良く見たらブーツも切れてるし、強く揺すったらガタガタでした。。
前回の足回りチェックの時に何故気付かない!(汗

ここは走行中に外れてしまう危険性もある(ミニカトッポの時に外れたことがある)部分なので、直ぐに部品を注文しました。


兎にも角にも、リフトアップとショックの交換は無事終了。
ステアリングシャフトもカット延長溶接などすることなく届かせることができました。
あとは、ネガキャン用偏芯ストラットボルトもセット内容にありましたが、特にポジキャンに変化する事も無いので使用しません。

若干変化したトーインの調整だけしっかりしてやれば、ナックルジョイントのガタはさておいても、非常に滑らかで落ち着きのある乗り心地になりました。

やっぱりショックなんて10万キロも走ってると抜けててダメだな。


リフトアップ自体も操縦性に問題を残すことは一切なく、目線が高くなった分見通しが良くなりましたね。
だんだん楽しいクルマになってきましたよ。

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altド素人のウチの妻でも判る程、乗り心地が良くなったみたいです。
Posted at 2021/08/06 22:16:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | ラブリー!エブリイ | クルマ
2021年07月18日 イイね!

フィジカル

フィジカル気が付けばもう七月も下旬。
思いのほか長引いた梅雨も一気に明けて、いきなり夏本番という感じになりました。

じめじめとした六月は、毎週末ごとの雨と恐ろしいほどの夏バテでとても何か出来るような状態ではなかったですね。
総じて大した作業はしていない。



会社の仕事も忙しくなり、休日出勤の連続。
毎日くたびれて帰って飯食って飲んだら寝るだけの繰り返し。

飲まないのも無理だし、起きてるのも無理w
とてもブログなど書ける状態じゃない。

という何とも詰まらない毎日。


コイツはヤバいぜ。。




唯一の日曜日は、長男の水泳の特訓で屋内プールに通っていました。

もう小学二年生なんですが、去年はコロナで水泳の授業がなかったんですよね。
なので、殆どの子が顔に水もつけられない。
一方、スイミングスクールに通ってる子なんかも何割かいて、そういう子は魚のように泳ぐワケ。
泳げる子と泳げない子の差が半端ない事になっている。

習い事で泳げる子たちとの違いを是正とまでは言わないけれど、みっともなくない程度にしてこいとの妻からの指令であった。


ウチでは夏に川遊びを何度かさせた程度なので、水に入ることに抵抗はないけれど、さすがに泳ぐことは出来ないからね。。
3~4週しっかり通って、息継ぎはまだ下手だけど潜水や飛び込みまでやるようになりました。(市民プールで飛び込んじゃ駄目だろw)
もう大丈夫だろ。

ただ、水泳ってのはいいね、一ヶ所に極端な負担を掛けることなく究極のストレッチを実現できるようで、持病の首や腰の神経痛がだいぶ良くなった。
左手なんてずっと痺れててヤバかったんだけど、それも直ってしまった。

定期的に通うようにすれば、整体にいいのかも知れない。


泳ぐこと自体も気持ちがいいしね。


色々進めたい事はあるけれど、ポンさんのエンジンは加工から上がってこないし、インドアでチョコチョコやってた程度なのでまず身体が動かない。
ちょっとリハビリしないと大きな作業は出来そうにないな。

40代半ばはそう簡単ではないのである。



とにかく、放ったらかしのウチのエンジン付きのマシン群をひと通り整備。
KSRはクラッチが滑っている事以外は絶好調ではありますが、コマメなメンテが出来ない事もあって、雨天にはあまり乗らない。

チェーンが錆びるし、電装系がバグる事があるんでね。
キー抜いたのにイグニッションONのままとかね(汗

ま、クラッチはそのうちやるんで、オイル換えたり注油したりして誤魔化そう。


2ストなんでね、エンジンオイルは継ぎ足しなんだけど、
コスト考えつつまあまあいいオイルを選んだりしてるんだけど、最近は原油価格が高めなので、いつもは1600円位のGR2が2000円位するんですけど・・・。

高いなあ。


ブレーキはキャリパーOHの際に、ディスクのDIY研磨で済ませていた為にアタリが付くのに時間が掛かっていましたが、パッドが完全に馴染みましたね。

鬼効きです。


もうウチに来てから丸8年になるな。
小傷も増えてきたし、暇が出来たらまた一回塗り直そうかな。

ほぼ不動のガラクタからコツコツ仕上げましたが、兎に角乗っていて面白いし、速いし、カッコいいしで最&高が変わりませんね。
ずっと動けるようにしてやるから、死ぬまでウチで働きなさい。



通勤用のメインの足であるアプリオ。

コイツも、チャンバー付けてキャブやらローラーやらを適当に換えてずっと乗ってたんだけど、正直セッティングが詰まっていない状態。
スイートスポットが狭いというかね、雨の日だけ調子いいみたいな変な仕様だった。
立ち遅れていた低速からぐわっと加速できる。


雨の日ってのは水滴でエアフィルターが湿ったり、吸入空気の水蒸気量が増えるから基本的には燃料が濃くなる傾向だと認識している。
濃くなった時だけ調子がいいって事は、そもそものキャブレターのセッティングが薄いって事だよね。

チャンバーを換えた際に、スローは2番手、メインジェットは70から80番へ変更していましたが、暇もやる気も無いのでそこから詰めていない。
マルチポイントはもうちょっと上だったか。


ガサゴソとジェットセットを探し出し、番手の高い所から順番に付けては走り、交換しては走りを繰り返して一番いい所を探すのがジェットのセッティング。

ジョグは椅子を取らないとキャブレターにアクセス出来ないのがツライ所。

固い燃料タンクを肛門に食い込ませながら試走を繰り返し、100番は流石にナイだろという事で95番から始めるものの、ボコボコ言っちゃって全然吹けない。
そのあと90番を試し、軽くなったものの低速がまだボコボコ。
85番と落としたところで低速から一気に吹けるベストなポイントを発見。
あと5番手だったか。

暖機が済んでないと最初の100mくらいだけ若干ボコつきますが、そのあとはスムースに加速します。
感覚的には83.5番って感じかな?
でも冬場はまた薄くなっちゃうし、これくらいが丁度いいのかも。

手持ちのジェットセットだとこの辺が限界ですね。



キーシリンダーが壊れて回らなくなったので、撤去してぶん投げ、ただのプッシュスイッチ式になりましたw

左側にあるフックは新設したメットインオープナー。


鍵が掛かるのは燃料コックだけですなwww

鍵付きの駐輪場と会社しか往復しないので別に問題なし。
(相変わらず酷いなぁ・・・。)



あとは、ブローしたタービンが何とか直らないか分解して確認。

どうもダメになる所がベアリング位しかないようで、シャフトも羽根もハウジングも驚くほど無傷。

ただ、専門業者で結託しているのか、RHF5のリペアキット的なのが国内に出回ってないのでね、めちゃくちゃ検索しまくって漸くeBayとかで150$くらいのVF30用とかのボールベアリングのセットが出てくる位で、多分イケると思うけど勇気が出ない。。。

高速バランサーでバランス取らないと即ブローですよみたいな、文言で脅かして一生懸命素人に触らせないようにしていますが、製造時にバランスは取ってあるんだし、そのまま再組立てでもヲレの肌感覚だと殆ど問題ないレベル。



兎に角ね、必要なのはカートリッジに入るボールベアリングだけとみた。
隙間の規格だけだね、解らないのは。

C3とかC2とかのクリアランスの規格だけ判れば、サイズで同規格品を購入して組み直せばOKとみた。
幾つなんだ?C3なのか???

判らないんだよな、もうちょっと調べてみるか・・・


数百円で直る可能性w


まぁ、そんなこんなで相変わらず何をするにも全然お金を掛けない訳だけど、掛けるお金が無いってのもあるけれど、数百円、数千円で済むものに何十万円も掛けるのは馬鹿らしいし、美しくない。
20万円で買い替えのはずが工夫と理解で数百円で済んじゃえば、何十万円も稼いだことと同じだからね。

やたらと何でもかんでも新しく買って済ませてしまうよりも、しっかり再生して使い続ける方が現在主流のサステナビリティーに合っているではないか。
SDGsだ何だのというお洒落なエコロジーワードの事は良く判らないですが、エコを意識してやるというよりも単にそういう性分なんだよね。

つつましくも、クルマで遊び、そして幸せになりたいのである。


そして、それを阻止しようとするショップや専売業者の画策とギミックを搔い潜り、何とかしてやろうと考えるのがプライベーターの本懐なのである。

しかし、歳を取るとフィジカルの調整が難しくなってくる。
ちょっとブランクがあると、パッと切り替えられないし、実際に体調が崩れる。
少しゴツ目の作業でテコ入れして身体を慣れさせないとな。



コロナと暑さを理由に家で飲み過ぎてるのもやめないとな。。


alt最近は早めに寝ても一晩でHPが全回復しない。。






Posted at 2021/07/29 19:09:09 | コメント(1) | トラックバック(0) | GC8メンテナンス | クルマ
2021年06月07日 イイね!

EJ207

EJ207あまりブログにしてきませんでしたが、またインプレッサの新しいエンジンを準備しています。
・・とは言っても、ヲレのGCのじゃないんだけどね。

ポン太郎のVリミテッド用のエンジンですが・・・
特にトラブってもいないのですが、距離はもう25万キロになります。


EJ20ももう廃盤となり、これから部品の生産も徐々に難しくなっていくでしょう。
ちょっとした子部品ひとつ出ないせいで、あれが組めないこれがOH出来ないというシーンも増えてきます。

今のままでも上手くすれば3年、5年、と壊さずに乗る事も出来るでしょうが、
あと5年先送りにすれば、また色々と手に入らない物も増えてきてどんどん難しくなっていくでしょう。
まだ部品が出るうちに!という焦りもありますよね。

今のうちにしっかりとしたエンジンを作っておけば、むこう20年に備えることが出来ますからね。



そんな訳で、久々にまたGC8のエンジンを作る訳ですが、扉の写真は中古で仕入れたGDBC用EJ207アッセンブリー。
エキマニからタービン、エンジンハーネスまで全部付いて20万円。


コイツの腰下をベースに、ヘッドはGC8のものをそのまま使って基本ノーマルの完全オーバーホールを実施することになります。

制御は基本ノーマルですが、腰下はオーバーサイズの社外ピストンに合わせてボーリングし、コンロッドも社外のH断面を使います。
メタルなども新品にして、完全なリフレッシュを目指します。


チューニングという観点からみていくとね、どうしてもボアアップして大きいタービン付けてフルコンでギリギリまで詰めてモアパワーと言う発想になりがちだが、それやっちゃうと長く乗れないんでね・・・

今回は、マージンや耐久性はノーマルと同じかそれ以上に取りつつ、各部を新型の軽量部品でアップデートしながら、パワーのみに頼らないレスポンスやフィーリングを重視したエンジンを目指して作ってみます。



今後こういうしょーもない作業wが増えそうなので、pon/on邸でもエンジンクレーンを導入してもらいました。

ウチから運ぶの大変だからね・・・これは必要。

買ったエンジンも、エキマニだのタービンだのと色々くっついているので、吊った状態でショートエンジンまでバラしていきます。


何かタイミングベルトが変。
ベルトの背中に擦り傷があるな・・・これは恐らく・・・



コイツを詰め過ぎなんだろうな。

タイミングベルトを一回交換しているんだろう。。
折角換えてもこれじゃあなw


そして、相変わらずかなり大変だったが、カムのスプロケットのボルトも全部撃破し、ヘッドの取り外しに掛かります。


スマホのレンズが油でほんわかww

ヘッドボルトは12角の14ミリですがかなり硬く締まっています。
角度締めと対角締めの逆の手順で、慎重にヘッドボルトを緩めていきます。

いつかヘッドも使うかもしれないしね!


はい、14のソケット終了~。
やっぱ焼き入れのガチの奴買わないとダメだな・・・。


12角これしか持ってきてなかったので、この日の作業は終了。
(もう疲れてたんでどのみち終わりたかった)



後日、家にあったきれい目のソケットを使って残りのボルトを取り、ヘッドを外します。

漸く、GDBCのEJ207はシリンダーブロックのみとなりました。

あとはこれを持ち帰って、腰下を分解。
各部の寸法計測や、異常摩耗などがないか点検し、再使用の部品をすっかり洗浄したのちピストンなどを注文します。



オイルパンを取りました。

GDBのC型からセミクローズドデッキとなったEJ207。
エンジンの強度が格段に上がり、ブロー知らずだったGDBの強心臓は、このシリンダーブロックに寄るところが大きい。

EJ20の歴史は、初代GC8が登場してからもう30年にもなるが、
基本構造や寸法がずっと変わらないので、VABの207に至るまで全てそのまま流用出来るところがいい。


逆に、GDBC以降は革命的な刷新が無く、強度や耐久性に関する信頼性はこの辺でほぼ完成したと言っていいと思う。
GR/GVB辺りで再びメタルブローの報告が多かったのは、オイルポンプなどの補機に問題があったのではないかと言われているが定かではない。

差別的な事は言いたくないが、サプライヤーなどにも外国人の期間工を多く採用するようになった頃である。
ロボットによる組み立ても完全に信用は出来ない。


エンジンに限った事ではないが、色々分解整備をしていると、組み立ての品質などもどんどん下がって来ていると感じることも多い。

新車だからと完璧に安心できるものではなくなってきているのである。



EJは何も見なくても分解できるなぁw

クランクシャフトを回してサービスホールからピストンピンを抜くのも久しぶりである。



GCの後期辺りからピストンピンの中空形状が、中心から外側に向けてテーパー状に肉抜きされて軽量化されているので、何かを引っ掛けて引きずり出すのが難しくなっている。

なので、6.3のエクステンションの先にマスキングテープなどを適当に巻き付けて突っ込み、喰わせて引きずり出すというカチッとしない戦術になる。


ま、ちゃんと抜けてきますけどね。



ピストンピンを全部抜いたら、あとは二分割のシリンダーブロックを殻割りします。
数か所判りにくいボルトがあるので、よく確認する事。

写真はオートテンショナーのベースブラケットを外した下側に隠れているボルトで、ブラケットを外すまで見えません。
あとは、オイルパン内部にもM6のボルトが一ヶ所留まっていますね。



はい、分割できました。

ボルトさえ残っていなければ、軽くタガネを入れるだけで簡単に割れます。
接合面は液体ガスケットでくっついてるだけ。

油路や水路を繋ぐOリングが大小4つ程あります。


興味深いのは、クランクジャーナルのオイル供給穴が、GC時代対角二穴だったものが、十文字の四つ穴になっている事。


GC時代のウィークポイントであるビッグエンドのメタル。
ここの油圧切れによるエンジンブローを多くの人が経験している。
だ い のGC8も過去に三度のメタルブローを喫した。

ジムカーナのような、サイドターンなどで小さく旋回して全開で立ち上がるようなシチュエーションでのエンジンブローが殆どであった。

オイルパン形状によるオイルの片寄りや、上がり過ぎる油温など要因は一つではないと思われるが、殆どがGによって波立ったエンジンオイルをオイルストレーナーが吸えない瞬間が出来てしまい、一瞬油圧がゼロになってしまう事が原因である。
これを完封するには、エンジンオイル供給をドライサンプ方式にする以外にないのだが、国内に現実的なキットが存在しない。


ただ、メーカーもそこは把握しているようで、GDB型から色々と対策はしてきてくれている。
まずは大きかったのがオイルパン形状とバッフルプレートの強化。
GC時代の二次元的に広いオイルパンからすり鉢状で深い形状になった。
これは単に等長化されてうねるようになったエキマニをかわすだけでなく、物理的に片寄りが起きにくくなる効果を持たせている。
あとはオイルパンからシリンダーヘッドへの横溢防止のバッフルプレートも形状が見直されている模様。

そこと併せて強化したのがオイルポンプと、コネクションロッドまでの油圧経路なのだろう。


ま、実際はオイルストレーナーがオイルを吸えなければ、何を強化しようと一瞬でエンジンブローなので気休めに近い部分ではあるが、競技などのシビアコンディションではなくとも長期的にみたらメタルの傷みなどが違ってくるかも知れない。



クランクシャフトを支えるメインベアリングは三種類。

オイルを押し込む溝切のベアリングと、単なるフローティング用プレーン、あとは縁が立ち上がっていてクランクの前後方向の動きも同時に抑制するスラスト共用ベアリング。

このスラストベアリングはGC時代には三番目にあったと思うが、一番フライホイール側の五番目に変わっている。


これは、エンジンスタート時にクラッチペダルを踏まなければいけないというクラッチスタート方式が全盛になった為だと思われる。
油圧が掛かっていない状態でやたらとクランクシャフトが押されて更にセルモーターでグイグイ回されるのはメタルにとってはあまり環境が良くない。
メタルのアタリと若干ズレた所までクラッチで押されてエンジンが掛かるまでガリガリ回されるのである。
一番踏ん張りが利くフライホイール側へスラストベアリングを移したのではないかと想像できる。

不慮の不動時にセルクランキングによる退避も出来ないし・・・
クラッチスタート式のマニュアル車はなるべくペダルのスタートスイッチを解除した方が良いのでは?とヲレは思っているのだが。




ハンマーの柄で突っついてピストンを取り出します。

STiは鍛造ピストン仕様。
初期馴染みを良くするためにモリブデンコート処理などがされています。
新品で買うと一個3万円以上します。
ピストンリングなども併せると社外ピストンなどよりも全然高額ですね。



冷間時に最も外径が大きいスカートから20ミリ前後のあたりはコーティングが剥げていますが、ここはこういうものです。
熱が入ると真円になるように出来ています。

特に問題も無さそうなので再使用も可能ですが、今回はオーバーサイズのピストンを使うので勿体ないけどお役御免です。



シリンダーライナーもクロスハッチがしっかり残っていてきれいですね。
10万キロ20万キロ使われていても、オイル管理がしっかりされていればこのように良い状態が維持されます。

これを完全潤滑といいます。


ややカーボンの付着が見られるピストントップですが、これはきれいな方でしょう。
ボアが大きいので元々ブローバイが多い事と、GDBなどは冷却の為に燃料を多めに噴いているので多少は仕方がないかな。




ピストンの計測や、コンロッドベアリングの状態を確認します。

過去にピストントラブルなどで修理歴などがあったら、そこだけオーバーサイズになっている可能性があります。
通常の0.5ミリオーバーサイズのピストンキットの使用でイケるのかどうか、重要な確認です。

コンロッドベアリングは、損傷が激しいとクランクジャーナルが傷ついている場合があり、クランクシャフト自体がそのまま再使用出来ない可能性があります。

エンジンオーバーホール前の確認で重要なのは、現状のボアサイズと、クランクシャフトに歪みが無くジャーナルが無傷かどうか。


ここだけOKならあとは何とかなる!ww



コンロッドベアリングの#1と#4の比較。

やはりオイルポンプから遠いからなのか、熱がこもりやすいからなのか判らないが、#1#2ときれいな場合が多いが、#3、#4と後に行くに連れて傷みが大きい場合が多い。
写真の#4程度であれば問題ない範囲ではあるが、一瞬の油膜切れを起こした際のブローのきっかけにはなるだろう。

過去のメタルブローの経験に於いても、
殆どが#4メタル、稀に#3という感じであった。
#1#2が流れたことは一度も無い。


このように、特にブローに至っていないエンジンに於いても、通常使用の範囲での摩耗具合がリヤ寄りになるほど大きいという傾向がある。




70℃程度の熱湯とメタルクリーンによる漬け置き洗浄。
3時間程度漬けておきました。

擦って落ちる程度の汚れなら、全て溶け落ちてくれます。

頑固な奴はブラシでゴシゴシ。
成分的には手肌に優しいとありますが、明らかに皮膚の表面が溶けてヌルヌルするような感覚がありますので、ビニール手袋をすることをお勧めしますw



さて、腰下をすっかり洗浄したら、あとは注文したピストンを待って加工に出すので、部品が来るまでの間にヘッドを進めます。

ヘッドの要はバルブ周りの分解洗浄とバルブオイルシールの交換、ガスケット面の面研でしょうね。

バルブやバルブガイドの交換、シートの打ち替えなどは殆どの場合必要ありませんね。
ベルトが切れてバルブ曲がりだとか、物理的な損傷が著しい場合を除いて、交換しなければ性能が回復しない程摩耗する部分ではないですね。
余程オイル管理が悪かったものはこの限りではありませんが、20万キロ程度使っているエンジンでも、バルブガイドに目立ったガタが発生したことはありませんし、判る程のシートの段付きが認められた事もないですね。

いいアタリが付いている程度の物が殆どなので、オイルが下がらないようにオイルシールを新品にして、バルブをすっかりきれいにしたら、きっちりタペットクリアランス調整をすれば完璧だと思います。



バルブも買うと高いのでね、何でもかんでも新品にする必要はありません。
しっかり洗浄して磨いて使います。

メタルクリーンを使い切ってしまっていたので、シンクの下にあったパイプユニッシュで漬け置き洗浄。
まぁ、成分は似たようなもんでしょうww


電動ドリルにセットしてペーパーやスコッチブライトでウィンウィンやります。
16本大変だよ・・・。


まるで新品のようになりました。
写真にないけど、高温になるエキゾーストバルブの方が付着物が硬くて大変。


バルブの傘にポンチで符号を打っておいたので、すっかり磨いても各バルブは元の位置に戻せるようになっています。
バルブコンパウンドを付けて擦り合わせをすると、多少タペットクリアランスは変わってしまいますが、基準値内で収まるものもあるでしょうし、元位置スタートからの方が計算はしやすいですね。



バルブコンパウンドは大体粗目と細目がセットになっています。
スリスリパチパチと、やったことがある人には判る大変な作業ですが、ヲレには自作のドリルチャックにセットできるタコ棒があるので、回転による擦り合わせは一瞬です。
最初のアタリ(全周がきれいにあたると抵抗が大きくなって重くなってくる)だけは粗目のコンパウンドを付けて、馴染んできたら細目で仕上げます。



あとは、タペットクリアランスの調整です。

GC8は中期のEJ20Kからインナーシム式になっており、充分に軽量化がなされていますが、GDBのC型からシムとバルブリフターが一体のシムレスリフターというものになっていて更なる軽量化がされています。

バルブ周りの取り付け寸法は変わらないので、今回はそのシムレスリフターを流用してみたいと思います。


これがシムレスリフター。
リフター内側のバルブステムが直接当たる部分には本来ラムネのような小さなシムが挟まっていてそれの交換でタペット調整をするんですが、シムレスリフターは、その名の通りシムが存在せずにリフターそのものの厚みに種類があり、リフターを丸ごと交換する事でタペット調整をします。

インナーシムリフター式に比べて一ヶ所あたり7gもの軽量化になっています。
16か所なら112gもの軽量化となります。


デメリットは丸ごと替えないといけないので、コストが掛かります・・・
シムなら一個500円程度ですが、シムレスリフターは約2000円。。
なるべく購入せずに、手持ちのリフターの入れ替えだけで済ませたいですが、GDBのヘッドから取ってきた中古シム16個しかないのでね、それのやりくりでどれだけパズルを埋められるかという所。

半分も埋まれば儲けものですかね。


全てのリフターの厚みを計測して、マジックで書いておきます。
写真の物は5.16ミリという厚みになります。

内側には517というレーザーによるプリントがありましたので、1/100ミリ程は摩耗で薄くなっている計算です。
全て計算しましたが、概ね1/100~2/100ミリほど小さい値を示しました。

これらを、予め計測しておいた元のシム&リフターの合計値に近い所に当てはめて仮組みしていきます。

擦り合わせによって狭くなっている事を想定して、全く同じ物から2/100ミリ位狭いものの範囲で当てはめていきましたが・・・
擦り合わせによるクリアランスの減少が思いの外大きく、狭い方に働いた計測誤差などが重なった所などもあるようで、殆どが基準のクリアランスよりも狭くなってしまいました。

このGCのヘッドも、バラす前のクリアランスを測っていなかったので、元が適正地だったかどうかは最早判りませんが、取り敢えず机上の計算では全然合ってきませんね。

目標値はインテーク0.20±0.02ミリの、エキゾースト0.25±0.02ミリ。
カムを取り付けしてシクネスゲージで測って、狭ければ薄いものと入れ替えてと、何度もやり直し、手持ちのシムレスリフターでは棒にも箸にも掛からない値の所は購入しかないので、GCのシムリフターを入れて計測していきます。

手持ちのリフターで詰め切りましたが、結局どう入れ替えてもしっかり決まるのは8か所のみ。
もう8か所は購入しかなさそうです。

ただEJ20は、ヘッドをシリンダーヘッドに取り付けてヘッドボルトをしっかり締め付けるとまた値が少し変わる場合があるので、取り敢えずこのままの状態で何ミリのリフターが必要か洗い出しだけ済ませて置いて、組み付けの段階でもう一度計測しまた値が変わる部分があったら、そこのリフターだけ変更するしかありません。

ロッカーアーム式のようにマイナスドライバーひとつで幾らでも調整できるエンジンとは、掛かる手間と時間が段違いですね。。


これが直打ちDOHCエンジンの恐ろしい所よ・・・。




HKSの鍛造ピストンキットに・・



東名のH断面コンロッドと、バッフルスチフナー。


部品が段々揃ってきました。
漸くエンジンを加工に出せますね。


altえ、これから梅雨入りなの???
Posted at 2021/06/12 15:33:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | EJ20壊して直す | クルマ

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だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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2009/09/13 00:37:18
 

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