初詣では仁科神明宮ヘ

初詣では毎年、大町市にある仁科神明宮ヘ行っている。安曇野唯一の国宝。昼前に赴いたが地元の人で程良く賑わっていた。

穂高神社のように多くの人出があると神様もいちいち面倒見ていられないのではないかと思うが、仁科神明宮くらいの人出なら何とか気にかけてもらえるかな、と思ったりする。もっとも祭神は天照大御神なので全国で願を懸ける人の数を考えると望み薄だし、何より皇室を御護りして戴かねばならない。詰まる所、自分の気持ちの問題ということだろう。

お守りも毎年「幸福のお守り」にしている。金運、家運、交通安全。お守りにも色々あるが、まずは自分が幸せだと思えること、それを一番大切にしたいと思う。
自分の幸せを大切にできない人は、他人の幸せも大切にできない。自分の周りにも「社会に貢献することを第一に考えるべきだ」と主張する輩がいるが、そういう人に限って他人の幸福を土足で踏みにじって平気でいる。

勝海舟は、憂国の士こそが国を滅ぼすのだ、という意味のことを言っている。日本を太平洋戦争に引きずり込んだのは間違いなく「憂国の士」だったし、太平洋戦争に反対したり日本を終戦に導いた人たちが当時「国賊」と呼ばれていたことは、勝海舟の言が正しいことを証明している。

今の時代「御国のため」とは言えないから「社会のため」と表現しているだけで、全体のために個人を犠牲にすることを美徳と考える傾向は戦前と少しも変わっていない。その考え方こそが日本を戦争に引きずり込んだという反省がなされていない。

私は全体よりも個人の幸せを優先する、そんな小さな人間でいたいと思う。