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2016年10月28日

代行バスを挟んだ道東乗り鉄の旅・その②(中篇)

代行バスを挟んだ道東乗り鉄の旅・その②(中篇) 大変遅くなってしまいましたが、前回の続き、道東乗り鉄旅行の2日目です。
今回は旅のメインである根室線の釧路~根室間(花咲線)の往路についてお送りします。本来なら札幌への帰路までまとめて記事にするつもりでしたが、あまりにも長くなり過ぎるため分割させて頂きました。ご了承ください。




崖っぷちのJR北海道鉄道事業見直し』を行うにあたって利用の少ない路線の整理を進める方針を示しており、その中でも留萌線の留萌~増毛間は既に12月4日限りでの廃線が決まり、石勝線の夕張支線の廃線も地元との間で合意、その他札沼線の非電化区間や留萌線の残りの区間など、廃線を検討している路線が幾つかリストアップされてしまいました。今回乗車する花咲線も輸送密度500人未満と路線を維持するには厳しい状況で、その将来が危ぶまれています(JR北海道の諸問題については改めて記事にするつもりです)。
そこで最果てのローカル線を乗れるうちに乗っておこうと思い、今回の旅を思い立ったというワケです。

10月10日(体育の日)。前夜に暖房を入れずに就寝してしまったため、午前3時位に目が覚めてしまい、悶々としながら布団にくるまるnigomaru…(+_+)

結局再び眠りに就く事なく4:40に起床。急いで支度をし、5:10頃にホテルを後にして夜明け前の釧路駅に向かいます。




駅に着いたら、まだ玄関が開いてない…。それもそのハズ、駅舎の開放時間は5:20からで、ちょっと出るのが早かったようです。
それでも所定の時刻より若干早くに駅員が入り口ドアのカギを開けに来ました。
早速改札口を抜けて、根室行きが出る3番ホームに向かいます。

ちなみに釧路駅から列車に乗るのは2012年の臨時急行『まりも』に乗った時以来。その『臨時まりも』が通った根室線の富良野~新得間も廃線を検討している事が明らかとなりました。同区間のうち東鹿越~新得間は例の台風被害で未だ不通のままで、このまま復旧されない可能性も…。滝川~釧路間を結ぶ道内最長距離(所要時間では日本一長い)普通列車2427Dが再び走る日は来るのだろうか…?




実は、私にとって花咲線区間の乗車は1995年以来21年振りなのです。
今回乗車する釧路発の朝イチ列車・3625D快速『はなさき』。かつては夜行急行『まりも』に接続して6時台の発車でしたが、後に5時台に繰り上がり、同区間で大幅な減便が行われた今年3月のダイヤ改正で発車時刻が20分程繰り上がってしまいました。



車両はキハ54 507(釧クシ)。新製当初は函館配置で、後に旭川→宗谷北線(営)→旭川→釧路と、同形式の中でも道内各地を広く渡り歩いた1両。




座席はクロスシート部がかつて青函トンネルを走っていた快速『海峡』用50系客車から転用された転換クロスシートに交換されており、急行『礼文』用だった527~529に近い車内となっています。


この座席、元を辿れば元祖新幹線0系に使われていたモノ。かつて日本の大動脈で乗客を乗せてきた椅子が、今は最果ての地で余生を送っているワケです…。




乗客は『乗り鉄』風の男2名だけ、つまり私を含めて3人だけを乗せて釧路を発車。最初の停車駅・東釧路を出た列車は朝もやの原野の中を東へ向かいます。



花咲線区間での車窓のハイライト。
門静~厚岸間で太平洋岸(厚岸湾)に出て、遠くには大黒島が見えます。

(尾幌(通過)~厚岸間の車窓風景動画。お時間のある方はどうぞご覧になって、最果ての旅気分を味わってください↓)



花咲線の中核ともいえる厚岸で久々の停車ですが、乗降客はゼロで車内は釧路発車時点と変わらず3人のまま。
厚岸を発車して市街地を抜けると今度は厚岸湖が見え、その果てには別寒辺牛(べかんべうし)湿原が広がります。この湿原付近は鉄道写真撮影の名所。
(車窓風景の動画。コチラもお時間のある方はどうぞ↓)




糸魚沢を通過し、3つ目の停車駅・茶内に到着。ココで6分停車し、交換列車の到着を待ちます。



交換列車の根室発釧路行き5624Dが到着。あの『ルパン三世ラッピングトレイン』キハ54 522ではありませんか!
原作者のモンキー・パンチ氏がこの浜中町出身という事で、町おこしの一環として2012年から走らせているこの車両ですが、いつまで契約が続くか不透明なので乗るのも撮るのも早めのほうが良さそうかも…。





茶内の後は浜中、姉別(通過)を過ぎていよいよ本土最東端のマチ・根室市に入り、かつて標津線が分岐していた厚床に停車。同線の廃線後は駅員が引き上げて簡易委託駅となり、駅弁の販売終了、切符の委託販売も終了、キヨスクの閉店、さらには交換設備の廃止による棒線駅化…と駅は寂れる一方。ただ、出発信号機は機能しているので閉塞区間の境界にはなっているようです。
ここから各駅停車として通学列車としての役割を担います。根室の高校へ部活へ行くと思われる女子高生が1人乗車し、ようやく乗客数に変化が現れました。




別当賀~落石間で再び太平洋が見えてきて、「これぞまさに最果て!」といった風景が展開します。こんな美しい車窓風景が展開する路線を、簡単に無くしてはいけませんね!!
(車窓風景の動画。お時間のある方はどうぞ↓)



落石からはやはり部活へ行くと思われる高校生が3人乗ってきて、乗客は計7名に。


花咲線沿線はエゾシカの生息数が特に多いようで、列車との接触事故もJR北海道管内では最悪レベルとの事。この3625Dも時折鹿が線路上に侵入し、その度に汽笛を鳴らしながら減速していました。
(画像は汽笛に驚いて逃げる鹿。昆布盛~西和田間にて)




3月ダイヤ改正で廃駅となった花咲の手前では沖合に浮かぶユルリ島とモユルリ島がわずかな間だけ見る事ができます。



その花咲駅跡を通過。花咲線からその名の由来となった駅が消えてしまいました…。花咲といえば花咲ガニが有名ですが、漁港のある集落からだいぶ離れていて、近年日常的な利用客はほとんどいなかったようです。



そして「あの」日本最東端の駅・東根室に停車。根室高校の最寄り駅という事で、厚床や落石で乗ってきた高校生のうち3名が下車していきました。
駅名版の隣駅、元々の「はなさき」の上に「にしわだ」のシールが貼られていました。



東根室付近の車窓左側には住宅街が広がり、はるか遠くに根室湾が見えます。列車は大きくカーブし、北西へと進路を変えて終着駅・根室へ向かいます。



カーブの終わりには今から50年以上前の1965年に廃線となった根室港(貨物駅・駅名の読みは「ねむろみなと」)への貨物線跡の築堤(画面中央)が寄ってきます。


そして、私を含めてたった4人だけの乗客を乗せた3625Dはついに終着駅・根室に到着。



滝川から443.8㎞、根室本線の終着・根室駅。
有人駅としては日本最東端。




ホームから線路の終端部を望む。機回し線が残されているので機関車牽引列車を走らせる事はできますが、肝心のJR北海道に所属する客車はSL列車用とノロッコ号用を残すのみ。’01~’02年の夏に運転されていた『北斗星まりも』に乗って、A個室『ロイヤル』の大きな窓から最果ての風景を見たかったなぁ…。



珍しく改札口上に掲示されている発車時刻表。かつてはどこの駅も当たり前にあったモノですが、’90年代後半あたりから紙に印刷したポスターサイズの時刻表を低い位置に掲示するようになったためほとんど見られなくなってしまいました。
ただ、列車の本数は少ない…。3月ダイヤ改正で2往復削減されて当駅に発着するのはわずか6往復。この路線の行く末が心配になってしまいます。




荷物をコインロッカーに預け、折り返しの8:22発釧路行き5626Dに乗車して日本最東端の駅・東根室へ列車で行く事にしました。
ただ、乗り込んだ乗客はわずか10人位という寂しさ。本来この列車は釧路で『スーパーおおぞら6号』に接続するのですが、同列車も災害による運休の対象となっており、代行輸送の釧路からの2本目である帯広行き臨時快速9338Dはこの5626Dには接続せず釧路到着8分前に発車してしまうのです。無神経なダイヤと言わざるを得ません。



根室駅の窓口で購入した切符類。
東根室への乗車券(マルス券)の他に、根室と東根室の硬券入場券を記念に購入しました。東根室の硬入は私にとって初めてのアイテム。硬券乗車券が廃止された代わりに用意されたのでしょうか?




根室を発車してわずか2分で東根室に到着。乗り鉄歴30年近い私ですが、当駅に降りるのは今回が初めて。



東根室で降りたのは私ただ一人で、ホームに立っている男はクルマで列車を見に来ただけです…。



東根室を発車して釧路へ向かう5626Dを見送ります。



東根室は当初から正駅として開業しましたが、仮乗降場スタイルのホームだけで待合室はおろかベンチすらない寂しい駅。しかしながら『日本最東端の駅』という栄えある称号を持つため駅正面側にはこんな立派な標柱が立っています。



こんな場所で次の根室行きまで2時間以上も待つワケにはいかないので、駅を後にして徒歩で移動します。


以下、次回(後篇)に続きます。
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Posted at 2016/10/28 21:27:56

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