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2014年06月29日

'90年代の日本車 成長から衰退への軌跡・・・

'90年代の日本車 成長から衰退への軌跡・・・ 先週末に続き、今週末もまた梅雨空ですね(T_T)


・・・こういう日は、読書に限ります(*^_^*)




よって、少し前に買った、90年代クルマ特集が嬉しいベストカープラスを熟読です☆























このような、面白いコーナーがありました♪


・・・「'90年代の日本車 成長から衰退への軌跡」。




・・・あのR35 GT-Rの開発でお馴染みの、元日産の水野和敏氏が、90年代の日本の自動車メーカーがやった”過ち”についてズバッと斬っています☆





以下、概略です・・・





○70年代
 ・オイルショックで日本車の燃費のよさ、信頼性、価格の安さが世界にアピール出来た。

○80年代~90年代前半
 ・様々なバリエーションが誕生。欧米のマネではない、日本独自のクルマ作りで頑張った結果、90年代初頭には欧州車を凌駕。
 ・ちょっとしたキャッチフレーズをつけて発表すれば、どんなクルマも売れた時代。




○90年代後半
 ・アメリカ依存化(生産システム、開発システム、販売システム)→アメリカ型の仕事、アメリカ型のクルマ、アメリカ型の市場展開。
 ・アメリカは多国籍国家で価値観がバラバラ。よって問われるのは商品の質ではなくバリューとディスカウント→モノの質を問われないので安価なクルマ作りが許され、メーカーもそれに慣れてしまう。
 ・日本のメーカーがアメリカ依存している間に欧州勢は力をつけ、'00年代には日本勢を凌駕。
 ・バリュー&ディスカウントの追求と高級車(付加価値と利益率が高い)作りの両立が当時の日本勢には出来ていなかった。そしてアメリカ依存化で、それまで築いてきた世界の中での日本車のポジションを喪失。
 ・現在もその流れは続いていて、結果現在、日欧米全てで高級車市場は欧州勢が奪っており、日本勢は新興国向けのディスカウント車作りがメインとなっている。

 ・本当にいいクルマが選択された時代→いいクルマしか残らない。
 ・'00年代はこの傾向がさらに強まり、環境対応という要素も加わる→惰性でクルマ作りをしていたメーカーは落ち、傾く会社と儲かる会社がはっきりと明確化。

 ・空前のRVブーム・・・「これからはRVとFF車しかマーケットはない」という考えが浸透し、高級路線の未来が見えない→日本車の進化の停滞を招いた。




○日本メーカーの海外工場進出
 ・「海外進出」や「現地生産」の名で'90年代、アメリカやイギリス等自動車先進国に進出。
 ・やはり「海外進出」「現地生産」の名で現代もやっているが、進出先は中国やタイ、インド等の新興国
 ・クルマ作りが不慣れな新興国だと、労働者が未熟な工場でも作れる商品に設計変更をしなくてはならない→商品のポジショニングと質の低下を招いてしまう。
 ・結果、ポジショニングと質の低下した、新興国生産のクルマが日本で売られている。

 ・「海外進出」「現地生産」・・・先進国で行っていた'90年代は商品の質を上げていたが、新興国で行っている現在は質を下げている。

















このような状況に対し、「FRの高級車を作って、高収益体制を作らないと日本のメーカーは生き残れない」と危機感を唱えた水野氏。


だからFMパッケージを提案し、V35スカイラインやZ33フェアレディZ、北米のインフィニティ勢のQ45(日本のF50シーマ)やFX45などを作ったのです。

さらに高付加価値路線が成功している欧州勢を凌駕するクルマが出来る、という事を証明するために誕生したのがR35 GT-R。



日産だけでなく、トヨタもやはりレクサスブランドで'00年代前半は高収益、高付加価値なクルマ作りをスタート。













・・・現在、いわゆる”高級車”というジャンルを生産している日本勢は日産とトヨタ/レクサスだけとなりましたが、ブランド力誇示だけではなく、高収益を出して生き残るための手段でもあるのですね。 スポーツカーや高級車がどんどん消えていた'00年代初頭に、FMパッケージのV35/Z33で新たな自動車像を提案し、世間に広めた水野氏は、危機に向かっていた当時の日本勢の”救世主”だったのですね。





その水野氏が懸念しているのが、現在の日本車の高収益/高付加価値路線・・・'10年頃からマンネリ化してしまい、次のステップが見つからないままでいるというのです。





'90年代後半の進化の停滞、という負い目を抱えながらとなりますが、これからの日本勢の飛躍に期待したいものです☆













ブログ一覧 | 勝手に語るクルマ本レビュー | クルマ
Posted at 2014/06/29 00:17:38

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この記事へのコメント

2014年6月29日 7:05
プラザ合意後の円高進行で日本製品の海外価格が急激に高くなり、一方で日本は空前のバブル景気に沸いた時期、日本車はとても面白くなっていましたね。
 バブル後、”走ればよい”のクルマが目立ち、魅力あるモデルが次々と販売終了していってしまいました。見た目だけ変えた走るだけのルマが増えているように感じます。

 乗って楽しいクルマ、走るだけではないクルマは本当に少数になってしまいましたが、残っていることをが奇跡かもしれません。大事にしていきたいですね。
コメントへの返答
2014年6月29日 21:00
こんばんは。


バブル当時、901活動でイケイケムードだった日産、実は円高で結構厳しかったみたいですね(^_^;)


バブル崩壊後、アメリカ依存化といった具合に日本のメーカーはどうも消極的な姿勢をとるようになってしまいました(*_*) 今も新興国をターゲットにしたクルマ作りが目立ってますが、一方で日欧米で圧倒的な存在となりうる”スゴいクルマ”というのはほとんど出せてませんし・・・


増税等、規制が厳しくなりますが純粋に魅力を存分に放っていた、旧き良きクルマ、大事にしていきたいものです☆
2014年6月29日 13:05
逆境の中で新たな道を模索、開拓。
素晴らしいことですね! こうした情熱を持った方にこそトップにいてほしいものです!!
コメントへの返答
2014年6月29日 21:05
こんばんは。


R35 GT-Rの水野氏、その前にはZ33の湯川氏と日産は名開発勢が去ってしまいましたね・・・今は両氏に匹敵する有名な開発者が見当たらないのが現状(*_*)


水野氏はゴーンさんに色々と意見をぶつけていたといいます。このような方こそ、ホントに今のメーカーには必要なんですね(*^_^*)
2014年6月30日 8:33
水野さん ・・・

何がしたいんだろうと思う今日この頃。
コメントへの返答
2014年6月30日 21:31
こんばんは。


今をときめく”メルセデスカイラインフィニティ200GT-t”を、水野氏はどのような目つきで見ているんですかね(^_^;)

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