現在、気を吐いて?CMを放送しているのは、トヨタ、スバル、マツダ、スズキ、ダイハツといったメーカーではないだろうか。それぞれにメーカーや車によってCMの作り方に特徴があるように思う。
例えば…
① タレントを起用する。
企業や車のイメージ、その車を一番購入してほしい年齢層のタレントを起用する。今回日産は40代を中心に幅広い支持を受ける木村拓哉氏を起用したことはニッサンのイメージ戦略である。過去のCMを見るとその時代、時代のタレントが出演して懐かしさを感じる。冷静に見ると、多くは新型車やブランニューのモデルにはよく使われる手法と思える。先述の購入してほしい性や世代に、自分を重ね合わせることができるタレントが見られる。最近ではカローラツーリング、昔であれば、マークⅡやローレルといったCMを上げることができる。
② 高級車は走行シーンは少ない、あるいはゆったりと直線に走る。
高級車は購入層からしてやはりエクステリアやインテリアに魅力を感じさせたり、その車のたたずまいから日本庭園やおしゃれな建物の前でおかれて四方から撮影されて、その様子を視聴者に訴える傾向がある。また、タレントがスーツを着こなして、同僚と話をしながら移動していたり、オフの時間にラフなスタイルで乗り込む場面が挿入される。古くはクラウンやセドリックに見られる手法だ。当然BGMもクラシックだったりゆったりとした曲が多い。
③ スポーツモデルは峠道やサーキットを走る場面や極端なスピンターン・ドリフトが見られる。
やはりスポーツモデルは走りをアピールすためにとにかく曲がる場面がみられる。エンジンの様子や音も入れ込みながら高性能を訴えることが見られる。
2代目80スープラ、R34・R33スカイライン、スイフトスポーツ、180SX後期、インプレッサWRX(初代)にそのような傾向がみられる。初代NSXなどはほぼエンジン音だったりする。
また、走行シーンはスロー再生傾向とリアルな再生傾向があり、Z32フェアレディZやS2000はスロー、R34スカイラインやスイフトスポーツはリアルな再生だった。ただ、開発側のブレが起きるとゆったりした走行で高級車よりのCMになることがある。スカイラインはライバルがマークⅡだっただけにそのようなことも以前から見られた。
BGMはやはり、かっこよさを求めるので乗りのいい曲だったり、印象的な曲が多いのも特徴である。
と種類分けしてみたが、動画サイトの普及によって、このようなCM作りが段々と減ってきている。しかし、かつてはCMによってタイアップ曲に火が点くことが何度もあった。その意味では、CMの減少は非常に残念である。著作権や使用料の問題も考えると使いにくいのも理解できるのだが、その曲のイメージが車のイメージにも繋がるので車の魅力にもつながるのだ。その点昔のCMの曲といえば、
古くは
ホンダ
CITYの「In the City」、todayの「はぐれそうな天使」、INTEGRAの「風の回廊」「僕の中の少年」「The Power of Love」 プレリュードの「BOLERO」、「地下室のメロディー」「Coming Up」
ニッサンであれば
スカイラインの「雨にぬれても」「エリーゼのために」「ユー・リアリー・ガット・ミー」、サニーのビートルズの「Here, There and Everywhere」「Oh! Darling」「LOVE」、シルビアの「青い影」「エブリディ イズ ワインディング ロード」、180SXの「キープ ミーハンギング オン」、ステージアの「We Will Rock You」
トヨタなら
カローラIIの「カローラIIにのって」 マークⅡクオリスの「Hard to Say I'm Sorry 」マークXの「Little Green Bag」「A Question Of Honor (Radio Edit)」、初代WISHの「COLORS」グランドハイエースの「だれかが風の中で」
ミツビシはなんといっても
「Arrivée des camionneurs 」ではないだろうか。また、松任谷由美の「SWEET DREAMS」「 WANDERERS」「ダイアモンドダストが消えぬまに」「リフレインが叫んでる」「霧雨で見えない」「満月のフォーチュン」も印象的だった。
スバルなら
「Sailing」「People Get Ready 」「No No Darlin'」「なぜに君は帰らない」「風と君を待つだけ」「だからブルーにならないで」
いや、挙げればきりがない…ダイハツやスズキもあるのだが、少々疲れてきた。
そしてマツダなら
「Blade Runner」「Pamela」「EL CAMINO」「Another day in Paradise」「Goodbye Yellow Brick Road」「ZOOM-ZOOM-ZOOM」「風は西から」ではないだろうか。