2024年02月11日
ワクワクするような記事がない…
最近、自動車雑誌が本当につまらないと思うようになった。もうほとんどの方は動画サイトやネット記事に移行をされているとは思うが…。
自動車雑誌(含ネット記事)というのは、少なくとも車の購入の意欲をそそるものであって、その車の魅力を伝えるものだととらえている。
しかし、昨今買いたいと車どころか買いたいと思わせる雑誌も記事もない。マツダ車のスクープがないというもあるかもしれないが、それだけではないという気もする。
たとえば、自動車という商品の紹介記事は当然ながらある。メーカーとの連携も兼ねてエクステリアやインテリア、サイズ、グレード、価格と言ったものが当然ながら紹介されるわけだが。それでおしまい。「ふうん‥・」で終わってしまう。
では、わくわくしていた時の頃はどうだったか…。
私の記憶ではライバル車との乗り比べだけではなく、発進加速や制動距離、一般道/高速道路でのインプレッション、燃費…といったカタログだけでない車の素性を明らかにするものが多かった。
その中で、自分の購入希望の車が自然と見えてくるというものだったような気がするのだ。
たとえば、1.5ℓセダンが隆盛の頃、新型車が出れば、次の号では同様のクラスの車が何台も用意され、比較されるという記事が多かった。一番記憶に残るのは、R32のスカイラインが登場すると、同門のローレル、セフィーロ、マークⅡなどが比較された雑誌があった。最近でもドライバー誌やカーグラフィック誌でも同クラスの比較記事が掲載されることが多かったのだが、この2誌も最近はかなり少なくなって来た。カーグラもジャイアントテストが年1回はあるように思うが、国産車よりも輸入車中心になっているような気がする。
結果、自分の欲しい車が不鮮明になってくる。動画サイトではかろうじて水野和敏さんや五味やすたかさん、あるいは清水和夫さんのStartYourEnginesXなどでは、比較されることはあれど、2車でのものが多く、5~6台というのはなかなかない。(昨今、ハイル―フの軽自動車の乗り比べを河口まなぶさんがされてているが…)
一つにはそれだけメーカーがヒットしている車の市場に他のメーカーが対抗させるほどの体力が無くなっているのかもしれない。今思えば、コンパクトクラスでも当時はカローラ、サニー、シビック、ファミリア、ランサー、インプレッサ、ジェミニと結構ライバルがあった。ミドルセダンになると、コロナ、ブルーバードを筆頭にカリーナ、ビスタ、プリメーラ(オースター/リベルタ)アコード、アスコット、カペラ、ギャラン、また、ロールーフミニバンの頃も、ウィッシュ、アイシス、ストリーム、ラフェスタ(プレーリー?)、プレマシー、ディオン‥‥自動車業界の切磋琢磨の時代だっただけに、ライバルも多かった。しかし、現在は…
自動車業界も輸入車の台頭で確かに押され気味ではあるのだが、比較記事をきっかけに商品改良されていたような気がするのだが…。
現在はというと動画サイトもそうだが、一車のエクステリアとインテリアの紹介とインプレッションが普通である。また動画サイトになれば、様々な経験値の違う評論家から一般の人まで様々なインプレッションを上げられるようになった。自動車評論家にも一般の人にも贔屓があったり、経験値が違うため、なかなか車の印象を読み取りにくいところもある。
やはり、同時に乗り比べられ、比較された方が購入者としては嬉しいのだが…。
また、自動車関連の商品もかなり最近は比較した特集を組んでいることが少ない。タイヤなどは特に単品の紹介に終わることが多い。
比較となるとやはり根拠が必要だったり訴訟のことがあるとなかなか実現できないのかもしれない。が、やはりそこを読者が納得できるようなデータは取ってほしいものである。
また、昨今はネット記事の方が速報性が高いが、スクープ記事も自動車メディアの大切な記事である。しかし、昨今ひとり気を履いていた「最良車」のスクープ記事については、落胆するばかりである。
情報誌としての取材力があるものの、あまりにも正確性にかけ、動画サイトの如何わしいスクープチャンネルとあまり変わりない気がする。以前休日の車という雑誌があったが、そのスクープ記事の信ぴょう性が低く予想CGについても真実味に欠けるところがあったが、現在の最良車は、それとあまり変わらない気がする。
これらについてはやはり車を好きな詳しい記者の減少があるのではないかという気がする。どこの職場でも同じかと思うが人材不足である。
自動車ジャーナリストはがだんだんと自分で稼げる動画サイトに移行することから、今まで出版社が上位でライターが雇われている感が強かったが、現在はその逆転現象が起きているように思える。したがって専門的な知識を持ったライターが出版会社におらず、我々の世代からすれば、「それは違うだろう」というような記事が載せられることもある。
このようなメディアの衰退は、記事の信用度が薄れていくのではないか。そして三本和彦さんや徳大寺有恒さんのような人は出てこない気がする。
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Posted at
2024/02/12 08:50:15
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