明日は健康診断です@ひでエリです。
普段の健康状態を診断してもらうのが健康診断です。
試験のために勉強するなんて、素人さんのやることです。普段の生活で如何に健康かを診断してもらいましょう!さあ!
明日から本気出します...
私の酒の師匠 バーテン冨士原さんが富山から帰ってきて、日本橋 Bar松のマスターバーテンダーになって約1年ほどになります。以前顔見世に行ってからだいぶたってしまったので、今日飲みたい!というEva大佐とme-meカーボン王とともにミニ蓮会の日本橋会を開催いたしました。
日本橋にできた新しい三井ガーデンホテル9FにあるBar松は東京らしい夜景にハイソ(死語)な雰囲気が漂う高級オーセンティックバーです。
前回通りカウンターのコーナー席に陣取って、いつも通りのオーダーで飲み始めます。
ひでえり「えーと、いま家にあるのはターキー8年とカリラ25年の双方ともにオフィシャルボトルで、最近の先発はアイリッシュのブッシュミルズです。あとは3杯飲むつもりで組み立ててもらって、面白いのお願いします」
というオーダーです。
とりあえず東京IPAというクラフトビールでスタート。
苦み走ったいい味がします。
この時点ではme-meカーボン王は未着。2人で乾杯です。
冨士原「ふふふ、前回から仕入れは頑張ってきましたから、引き出しはかなりありますよ、任せてください。」
頼りになる師匠です。
まず居並ぶボトルから出てきたのは2本。
(タイトル写真)
1.アードベックDrum
こちらは結論ハズレ。アードベックはモエがマーケをやってるんですが、ちょっと企画ものが多すぎて、味の本質を見失ってる気がします。
今回のものはアードベックをラム樽で寝かせて風味をつけて出したもののようですが、私はそもそもラムがあまり好きでない上に、こういう風味後付け物はアランじゃないと上手くできないのではないかと思っています。
逆にアランの手腕が凄すぎる。私は当初、何でも後付け樽で風味がつくと考えていて複数本試してみたのですが、結果、オフィシャルではアランほどの仕上がりに出会ったことがありません。
Eva大佐がホスト飲みをしたのですが、
「これは失敗だ!」
と言ってました。
まあフツーのアードベックの方がちゃんとしたアイラっぽくて美味いです。
取ってつけたような甘みがマイナスでした。
2.キルホーマンSTR
これはアタリ!
もはや仕入れとかの値段も教えてくれる仲なのですが、最近売り始めたボトルらしく市場価格で12,000円程度で買えるとか。
キルホーマンの若アイラらしさはそのままに、STR (すぐ英国Lister Bellのストラトスレプリカを思い出した)した..
①赤ワインの樽を入手し
②樽の内側をかなり削って:Shaved
③内部でなんかを焼いて:Toarsted
④リチャー(樽の内部を焦がした)した:Re-charred
樽で8年ほどのキルホーマンを寝かせた酒です。
バーボンとアイラ好きなら、これらの要素が上手くミックスされて絶妙な味わいになっております。
キルホーマンは若アイラ筆頭なのですが、若いだけに多少外すこともあり、全部が当たりではないのですが、これは正解です。
一滴加水すると更にバッーっと味と香りが開き、5分クンクン至福の酒になっていきます。
Eva大佐いわく
「これは家飲み用に買う!」
とのことです、私も続こうと思います。
ソッコーでアマゾンで探しましたが、アマゾンにはでていません。
どっかの酒屋で買わないと。
(追記:全く我慢できずにヤフーショッピングのちゃがたパークでソッコーで買いましたw。送料込みで10000円くらい。日本には840本しか入ってないそうです。欲しい人は早く!)
3杯飲むとか言っといて、仲間内の酒を回し飲むので、冨士原師匠の引き出しをバンバン開けていきます。
3.富士御殿場蒸留所モルト
キリンの富士山麓のベースになっている酒です。蒸留所限定で市販されていないようですね。でもまあ富士山麓の原酒なので推して知るべしですが、モルティー (大麦ぽい)なモルトの酒、という印象。悪くはないがよくもないw
4.富士御殿場蒸留所グレーン
これはなかなかのグレーン。ニッカのカフェグレーンには勝てませんが、日本のグレーンが美味いのがよくわかります。
海外のグレーンはなんとも上善如水的な味わいで、飲みやすさだけが先行するのですが、これはコクがある。色もいい。
まあでももう一回飲むかといわれるともういいかなw
5.三郎丸Newバレル
写真撮り忘れましたが、これは鉄板です。
冨士原師匠が長年かけて温めてきた日本国内の蒸留所との人脈アンテナにビビビッときている酒、最近北陸の雄として名を馳せている国産ウイスキーです。
本職は日本酒らしくウイスキーおたくの創業者の孫に代替わりしてから、ガンガン美味くなってきているそうです。
クラウドファンディングで2000本限定?とかで資金集めをしたところ、あっという間に完売、さらに追加で数百をうけつけたところ、これもあっという間になくなったという酒です。
これで数年しか寝かせていないとのことで、それがこの味だとすると末恐ろしい。味はともかく重厚でナッツがどうとかフレーバーとかいう通常の表現では表せない酒でジャパニーズの経験値を上げるにはもってこい。
冨「これ1杯3000円しちゃうんでハーフにしときましょうか?」
なんとも心優しい師匠です。
お言葉に甘えます。
6.三郎丸Newポット(特別)
これは通常は非売品で出てこない酒です。
上記の酒を褒めまくっていたら
冨「じゃあだしちゃおっかなー」
と出てきたのがこれ。
要は蒸留したての0年モルトです。
まったく寝かせていないのにこの味が出せるとは...。
たったの数年後でああなるのは納得の原酒です。
7.厚岸
こちらはだいたいの引き出しを開けてしまった後にme-meカーボン王が
「しょっぱいのだしてください、めっちゃしょっぱいの」
と言って出てきたもの。
もはや塩が入ってるのではないかと思われるほどのジャパニーズ。
塩っぽいと評されるカリラなど足元にも及びません。
これもピート香とかいうレベルではなく、酒そのものの香りと味がジャパニーズ。しいて言うなら昆布...ウイスキーに似つかわしくない味と香りが癖になります。
これも少量生産でめっちゃ高額ですが、その辺のウイスキーは飲み飽きたぜ、という方にはぜひ体験いただきたい一杯です。
さすが師匠とあがめる冨士原マスターバテンダー。
引き出しの数が違います。
まだまだ引き出しはあるようでしたが、我々は肝臓キャパを超えてしまい、これ以上飲んでも味がわからなくなりますので、この辺で退散。
東京にはやはり美味いものがあるなあと思った次第。
ただし頼み方がひどくて一切値段を先に聞かないので、お勘定は一人1万以上しましたw。
それでもウイスキー経験値としては1晩で2ステップくらいは一気にあがるので、その辺のオフィシャルには飽きた、と思う御仁には1万円握りしめて、こういう味のこんな酒をいつも飲んでるんだけど、そんな俺が満足しそうな酒を!とかいう無理難題を冨士原バーテンにぶつけてみてはいかがでしょうか。
Posted at 2019/07/31 15:54:53 | |
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