
この記事は、
マツダの気になる未来(5)について、話はスバルについてなんですが、切り口が思っていたことに類似してたので、トラバって見ました。
実は、スバルの商品展開と言うか、商品の選択と集中について、スッキリしないというか、はっきり言って不満がありました。
SVX、6気筒で切り開いた独自の世界をあきらめたこと。
スペシャリティージャンルとして模索しながらも、レガシィの6発シリーズでどうやら、器の独自性はあきらめたものの、走りの質感、で独自の世界を3代目、4代目で切り開いたプレミアムスポーツと言うか、GTというか、私的には「パーソナルドライブ用スポーツツアラー」であり、スバルの言う「全天候型グランドツアラー」=AWD-GTと言う独特のカテゴリーが出来つつあったのに、余りにニッチ(スバル自身が、その中身をPR出来なかった)で終わった。
それから、各車種のグレードから「走りのバッジ」を付けたグレードが消えて行った。実際ハイパワーバージョンを必ずどの車種にも入れて、「ターボパワーxAWD」のスバルならでは、、のカテゴリーがあったのに、スバリストの中でもいわゆる「走り好き向け」の車。最初はパワーヒエラルキーで、オーバラップの価格帯を作らないためか?とも思ったけれどどうやら違う。もっと思想的なものが有ることに最近気が付きました。
タッチさんが言うように
『日本メーカーはこの手のスポーツモデルを商品単体として成功させた事例はいくつもあるものの、ベース車の販売向上に繋げた例はほとんどなく、全く逆に標準モデルの不人気に陥り最悪、絶版にせざるを得ない事例が非常に多いのです。』
おっしゃる通り、国産車で単体での「スポーツグレードを確立」出来ても、車種として肝心のベース車の拡販につなげれた例は殆どありません。大体、コストヒエラルキー的な雰囲気が有って、言わゆる「一番高いヤツ」が狭いニーズに合わせた走りの車になってしまうこと(これは日本の客層が十分育っていない点と、ジャーナリズムも育てられなかったことも効いていると思います)。
幸いスバルは案外この辺は、客層の見識がちょっと違ってて、理由としてAWDを体感する雪国の評価と言うわかりやすい実感できる差異が存在し、かつ、生活で使う「普通が最高」と言う人が居て、実は今スバルがフォーカスしているのはこっちの客層で、このスバリストをメインと決めたのです。
走りのイメージは成し難く、成しても稼ぎにつなげるのはさらに難しい。
インプレッサはWRXグレードでラリー界の頂点を極めて、イメージリーダとなったものの、そのファン層の要求ばかり聞いていると、どんどんニッチな特定用途になり、それが社会イメージ的にも「お買い物車」であるべきベースグレードや車格そのものの拡販に寄与どころか、むしろ敬遠されてしまうという結果になっていました。
少なくとも、レガシィ上位グレードのフラッグシップになら、ある程度ハイパフォーマンスカーが有ってもいいじゃないか、というのが5代目までのレガシィ。ターボモデルが無かったことで、テコ入れ的に途中投入。しかしその後6代目では消滅。
わかりやすいのは、SGPインプレッサからなんと「愛で作る車が有る」ですよ。
走りイメージからの180度の転換。だからとある層には反発も多かったようです。けれど、とうとう走りイメージの車は、モータショーで外装のみのお化粧車をアドバルーンにしたものの、エンジン、足回りがそのままで本物志向の旧WRXユーザには受けませんでした。もちろんスバルは、そのためにWRXを切り離して、別の車種に昇華させ、少なくとも継続させてきました(とうとうEJファイナルエディションとして幕を閉じましたが)。
それと同時に、レガシィのGTポジションを守るため、レヴォーグを日本専用、と言える車種として登場させました。これがスバルの良心であり、個人的には首の皮1枚つながった一手だったと思います。なぜなら、これまでのスバルポジションを作り上げたイメージを引き継ぐ車が無くなるからです。
失くせない物、栄誉の歴史は宝物
やはり200km/hオーバの連続10万キロ走行とWRCカーで名を売ったイメージを正面から生かせる車が無くなるのはどう考えても駄目でしょう。そこで国内にはレヴォーグが投入、そのセダン版をWRXとして独立、ただそのスパルタンな構成だけでは、数が足りないので、S4を切り出した。悪くないと思います。
これは、同じ車名の例えば「インプレッサ」を拡販してゆく時に「愛で作る車」というメインユーザ層と、夜中にたむろって走るイメージ層のWRXが同じではまずいわけで、結局「グレード」という分け方ではうまくゆかないことを悟り、シャシーなど流用するにしろ、別イメージで車種を独立させたわけですね。なので、レヴォーグとS4(WRX)が次のスバルの走りのイメージを引き継ぐ唯一のラインとなります。ただし、日本用として作ったことが結局グローバルカーとしては難しいところで、WRXまでコテコテに振ったら、独自のバリューですが、その雰囲気のS4はBMWの340iとかに対抗できるのか?。
独自の「ジャパニーズハイパフォーマンスカー」としてGT-Rと言うスーパーカーを除けば、「継続してその血統、系譜を紡ぎ続けているのは、WRXだけ」だと思います。この後、どこまで続くか、続けるつもりかわかりませんが。
このスバルのWRXが今も何とか生き延びているのは、4ドアセダンとAWDという必要な実用性と、必要な環境と、過剰なパフォーマンスと安全性が結局唯一無二の世界を切り開いたから(ロードスター的な観が有る)だと思います。
なので私的には、うまくやれば可能だと思っています。S402で作った世界をカタログモデルであるいは、カタログから外してStiオンリーでの構成としてやれば。(燃費の悪いAWDで、今後の規制を乗り切るのに、ハイパフォーマンスエンジン比率が上がるのは困る、と言うのも計算には有るでしょうが)
「スバルが故意にパフォーマンスグレード」を作らない理由
さて、話をだいぶズラシましたが、本題に入りますと、それはズバリ「アイサイト」の成功による哲学の変化だと考えます。スバルは北米で愛される多くのスバリスト(旧型を大事に乗る層含めて)をリサーチしました。そこで、上で述べたように多くは「走りの良さ」パフォーマンスを評価してくれている層が多いと考えていましたが、実はそれは案外小さい「オタク」レベルで、大半は極普通の「頼りになるタフな、飾らない(無骨な)普通の車」であり、道具としての良き相棒、と言った像が浮かび上がってきました。2.0L4発のAWDワゴンや、フォレスターのようなコンパクトSUVのNA2.5Lとか。高速域の評価ではないため、AWDの低速での季節を問わないスタビリティーと壊れない信頼性。
そういったごく普通の「高級=高額}ではない「手ごろな、実に良くできたAWD」と言う評価なのでした。それが衝突安全性で、古くから特別頑丈な評価が付いて回り、実際高速道路などの多重追突事故で、スバルだけが原型を保っている、などレスキュー隊の人たちが多く乗っているだの、実績と都市伝説とが相互に切磋琢磨した(;^_^Aという感じで、
目指すは自動車事故ゼロ
なんと、「愛で作る車、愛で選ぶ車」そう言う「安心安全」を追求する哲学に切り替わった。
スバリスト仰天!? 富士重が新インプレッサで愛を叫んだ内幕
分析するとやはりターボのハイパフォーマンスカーは、事故率が高い。アイサイトの普及でスバルは本当に「交通事故ゼロ」を目標にした「自動車メーカ」に変わったのです。だからブランドイメージの一翼を担うパフォーマンスカーは失くせないけど、グレードではなく、特定車種に限定する。ただこれもGT-RやNSXのような庶民に手の届かない車ではなく、頑張れば買える範疇にしておく。スバルは身近なポジションでなければならない。これが重要でスバルは「コスパの良い道具」であることは譲らない。
スバルはどこへいくのか?
変革への第一歩を踏み出したスバル
こうやって、アイサイトと必要十分なパフォーマンスにAWDの全天候スタビリティを生かして、
交通事故率最小、と生存率最大を目指し、有る時メーカ別事故死亡率を台数から割った時、世界一になろうとしているのだと、、、いうのが私の推測(;^_^A
なので、レガシィは日本から消えて(アウトバックも消えるかも)、レヴォーグとS4とWRXのだけがハイパフォーマンスグレードを許す、となる?。ただレヴォーグの2.4Lターボ版は、本当に投入されるかまだ分かりません。1年遅れで、、と言った噂は有るものの、武漢ウイルス後の世界でどうなるか。北米でS4とWRXが売れてくれるといいんですけどね。
スバルの低重心縦置きシンメトリカルAWDを、HV構成でも守ったスバルは、そこは流石にわかってるな、って感じ。ライフルのようにすべての回転イナーシャが車体ロール軸付近に縦に貫通して回っていること。低重心を生かしてロールセンタを他社より低く設定し、独特のロール剛性と4輪の進行方向トラクションが生み出すヨーダンピングの世界は、スバルに乗り慣れた人には「懐かしい、これこれ!」と言う感じで、どれに乗っても感じる(ただし、近年は残念ながら燃費重視なせいか、結構希薄ですが)
了
おまけ)今日の進展ニュース
U.S. and U.K. Discuss Plans for Coalition to Resist China
重要:Both men discussed their “serious concerns” about Hong Kong, Raab said, adding that the U.K. and U.S. are discussing with allies “the next steps, including at G-7 level.”
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2020/07/22 21:07:04