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2020年11月28日

激戦区・プレミアムセダンの資質とは(①ドライバー側から見てみる)

激戦区・プレミアムセダンの資質とは(①ドライバー側から見てみる) だいぶ間が空きましたが続きです。

「車側は誰に向けて答えているのか?」という点について、ここでは「走りの質」、走らせる我々側の視点で分析します。
主観的になるので、今回は私に置き換えて話を進めます。

「何を追求しながら、私はドライビングを楽しむのか?。」

これはあくまで個人的な「私のドライビングスタイル」の話なので、「とあるケース」と言う「点の評価、極めて個人的な思考」による話でのであしからず。


タッチさんのコーナリングスタイルの入り口から出口までを一定Gで回れるように「G制御する」コーナリングのスタイル(いわゆるコップ回しのこぼれない最大を追求する過程の、コントロール技術を習熟して行く)を同乗で体験させてもらいました。
このGをコントロールする手段には、ブレーキ+ハンドル+アクセルの3要素があるわけですが、この3つで作るGを「滑らかに順次バトンタッチして行き、最大Gを一定範囲に揃えて(タイヤマネージメントでもある)制御する」というメソッドは私も90度カーブで、たまにやりますがこれを目的に運転するわけではなく、私は「滑らかに、安全に峠を運転したい」と言う自己目標の道具としての「Gコントロール」があります。なので体内センシングインジケータの狙いが違います。


この話の前に、実は道路は直線と円弧をつないだ形になっておらず、クロソイド曲線で作られております(道路令)。また大きな交差点では、ドライバーがほぼ直線と円弧のコーナリングを作ることはできます。また道路は幅が有るので、これを生かして、ある程度の曲率変更の自由度を使えます。またハンドルで舵を入れていくと、車両のたわみ要素の部分がつぶれてのち、コーナリングパワーが発生して曲がりますが、その応答遅れ分を見越して、緩い曲率から始まって頂点で最大曲率となって、また戻しがってに緩い曲率になるクロソイド曲線の道路を、ハンドルでなぞらせると車両の挙動がちょうどそれに有ったように動きます。


<ネットで拾った図>

なので、普段特段の意識なく、ブレーキングで前荷重を与え前軸のヨーゲインを高めつつもハンドルは急には動かさす、じんわりと切り始めて車の脱出方向に向くヨーを与えると、滑らかにカーブをクリアできます。(しっかり前荷重になれば、舵は浅くてもヨーはしっかり出せますので)


車体の重心点がその旋回軌跡を通るように仕向けるわけですが、WBの中心に重心が有ればきれいにヨーが出ますが、実際はFFやFRで車体全長での重心位置が同じでも前後車軸の重量配分は一般に6.5:3.5対、5.5:4.5とか違うわけで、このことが、基本特性としてオーバステア特性かニュートラル特性か、となります。マツダは初期ゲインを高めてニュートラルステアつまりアンダーステア傾向をキャンセルする作り込みをしており、それが中速域(日本だと80kmぐらい?)を境に、リアのコンプライアンスブッシュの使い方によって、リアを同相側に逃がしてゲインを下げるトー変化によって味付けしているようです。

つまり前軸と後軸のコーナリングフォースのバランス点と、車両重心点によって、基本はオーバステア、アンダーステア傾向が出るわけですが、これに対してメーカは「どうするか」を設計するわけですね。

ドイツ車はアウトバーンが有るので、原則安定志向でスタビリティ重視ですが、だからと言って鈍重ではありません。違うのはリニアリティで、低速の動きの予見と高速の動きの予見にズレが無い。これを重視していると思います(近年のBMWはちょっとちがう?)実際、メルコのステアリングでのヨーの立ち上がりは速く、そのまま旋回Gを与えて行ってもニュートラルキープで、パワーオーバ―的に踏まなければ、そのまま弱アンダー維持です。(マツダはドライパーに車の挙動を教えるためにあえて、操作の3要素を途中で修正したり、Gと同調できなかったりする運転だと、車両が与えた動作のまま動きで反映しますが、メルセデスはそこは飲み込んで変化は余り置きません、、なので失敗がわからない、(と言うか意識しても気づかせないぐらい)私がメル子の初期インプレでの感想がまさにそれ。

「このハンドリングだと、車の運転は上手くならない」と言うところでしょうか?。
と言う感想を書いています。

W205型C250の入手初期インプレ (その1)



これがメルセデスと、今のマツダが言う人馬一体のハンドリングの違いの一つと思います。その良し悪しはメーカ哲学なので買う人の好みに任せますが、ひとつ気になるのは、あまりうまくないハンドリングの人にはある種の「乗りにくさ」を感じさせること。それは「ペナルティとして、スイートスポットを外したことを知らせる」働きが有るわけですが、それほど必要か?と言う疑問。 

メル子は上で述べたように、「運転がうまくならない?」と言うように、教習的対話は希薄で、むしろミスをカバーする乗り味です。なので「下手な私でもうまく乗れる!」と思われやすく、その車に乗っている限りは問題ないのですが、ほかの車に乗ると、うまく乗れない?。 一方前者はうまく乗れない、、を克服し、「なるほどこのように荷重制御、G制御すれば、、を習得すると、ほかの車に乗ってもうまく乗れるようになる?。そこで、マツダが搭載したGVCの出番なわけで、ミスしないように「その姿勢にいざなってあげる」訳ですが、これだとメル子同様、「うまく乗れるけど、ほかの車だとうまく乗れない」というルーティンで、結局もう少しペナルティは減らす方向でいいのでは?。と思います(入り口のファンを減らさないためには)。


このように車の基本動質とその調律で、両社の違いが出てきます。そしてもう一つは高速巡行時の乗り味。今回は一部のバイパスを走ったのですが、ちょっと道が良くて癖が出ませんでしたが、メルセデスには明確な利点があります。それは、前後ピッチングが極小なフラットライドな、しつけです。前後サスの位相制御を織り込む欧州車は、車が一定ピッチで正面から入る継ぎ目やうねりで前後ピッチングを誘発しますが、欧州車はこれをうまくバウンシングに変えます。車全体は上下動になるので、首が前後に揺れず疲れません。もちろん絶対値は足の締め上げ度合いのC、S、S+と小さくなるのですが、インパルスは大きくなります。

一方アテンザは、一つには想定巡航速度が日本向けと言うこともあり、上下入力の減衰周波数帯が120km/hを上限に、さらに上だとだんだん不足気味になる、、と言う感じで、100km/hあたりを快適にしている・・と思います。姿勢変化を積極的に伝える足は、ともすると、こういう局面ではピッチングを起こしやすくなります。可変ダンバーが有れば済む話ですが、恐らくコスト面もあって、今はGVCで対応しているものと思います。マツダ3に乗ってみないとわかりませんが、日本の各社が今、駆動と制動を使って前後ピッチングの抑制制御をやっています。日産や他のメーカでは前サスの前に距離センサを使って凹凸を読んで、その位相に合わせてリアサスのダンピングを制御したりしています。

冒頭に上げた同じ狙い「操縦性と安定性」と言う課題に、速度、エネルギーの違う場面でどう吸収するか?。これは低中速止まりの日本の環境、街中徘徊と、120km/hまでの高速道路を運用場面としてセッティングすると、マツダの意図する足は、少々動きすぎ、、と思う人(欧州車乗りが多い?)が居ても不思議ではないですね。でも日本の道路環境だと丁度いいぐらいとも思いますが。

そしてそれらを評価するドライバー側の運転スタイル、要求スタイルがあるわけでして、そちらを見て「合う、合わない、好み、の要素も入って来るでしょう。

続く
ブログ一覧 | 試乗 | クルマ
Posted at 2020/11/28 10:35:30

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この記事へのコメント

2020年11月28日 19:20
お疲れ様ですA^_^;)
後出しジャンケンになっちゃうんですが、先週末、広島に行ったときに面白い話が聞けました。
「マツダは『スイートスポットがある』クルマを作ろうとしている」
「そのスイートスポットは、出来るだけ広くしたいと思っている」
「世の中にはスイートスポットの無いクルマがあるが、我々の目指しているモノは違う」
詳しくはトラバしたブログに書きますが、FLAT6さんには以上の情報で十分でしょう(笑)。彼らの意図と、クルマの出来に対する理解(解釈)は(^_^;)。
コメントへの返答
2020年11月28日 22:32
こんばんは。

その辺のところもキャッチしてプログの中に入れました。続きで取り上げます。
これもデザインと同じく、客層で統一が難しい面があると思ってます。
2020年11月28日 19:56
こんばんはです
はじめましてかと思いますU13です

マツダのファミリアやアクセラHVが好きなのでなんか嬉しいです^_^

凄くオーソドックスなハンドリング、信号間は計算されたリズムでスイートスポットでコーナリングしてると乗り心地がいいです。

スポーツ走行や限界走行は腰砕けになりそうな感じがしますが^_^
コメントへの返答
2020年11月28日 22:35
U13さん コメントありがとうございます。

何を求めているか?を見失うとただ速い、スリル?、興奮?などわからなくなるし、何にでも合うは、特定の刺激は無くなるし、、飽きない面白さに出会ったら、それを追求するのがいいと思います。

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結構おやじですが、若いつもりです。 バイクとクルマの二股恋愛です。 交流のある方は、基本「見たよ」代わりにイイネ押します。 その他は、文字通り、イイネ...

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