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FLAT6のブログ一覧

2014年10月29日 イイね!

新型アウトバック試乗しました。

新型アウトバック試乗しました。
新型レガシィのお披露目に行って来ました。 といっても愛車の最後の車検(11年目)になるかもなー、な愛車を受け取りに行ったのでした(^_^;)。





店内にB4を、外には試乗車としてアウトバックのリミティッドが有りました。そもそもの期待値がアレな私なもんですから、第一印象はだいぶ逆転プラスな印象!(汗)。思った以上にしっかりしたエクステリアのキャラクターと、シンプルな造形で予想より高級感がしっかり有りました。私的にはやはりS4、レヴォーグマスクよりも、このレガシィマスクの方が、現愛車のBLとの近似性も有って、親しみやすく「立派になったな」という感想を持ちました。

担当営業氏と気の合う整備氏と雑談まがいに、B4の周囲を回りながらあれこれ論評していて1時間ぐらい時間つぶしてしまいました。(^_^;)それぐらい何にも無いようで、結構見どころ一杯な車です。
(写真は撮り忘れたので、ネットからの拾い物です)

エクステリアデザインから行きましょう、まぁデザインは好みですから単に私の嗜好です。まずフロントの造形とボンネットの形が良いです。端正でスッキリで好感。少ない独自装備となるフロントグリルシャッターを整備氏がおちょくって自慢します(笑)。スバルは冬の暖気で燃料食うのでしっかり加熱できる触媒とCVTの暖気を促進できるこれは地味だけど私の冬の通勤低燃費からして、効果が予見できます。



次に、グリルのかさが結構高く、ボンネット開けてみると将来のマージンが読めます(フォレスターのように、おそらくフロント上段からダクトを引いてインタークーラを冷やすレイアウトが可能だと見ました。(北米には6気筒、中国には2.0DITが用意されるそうですから)
誰もが不思議な「なぜに1.6DITではないのか?」 その答えは私の独断では、ずばりコストでしょう!。最初は出だしのトルクや、レスポンスのフィールなどでNAにしたかったのか、、とも思いましたが整備氏と話していると、出足含め、ほぼ全域でドライバビリティは1.6Tの方が上とのこと。燃費もそうだし。これは世界展開上の戦略的な選択と言うことでしょう。実際にFB25搭載はそうネガではありません。日本では税金が少々上がりますが、メンテナンスや堅牢性の点で悪くないと思います。

リアはいささか没個性でルーフラインからの流れを重視したせいでトランクリッドの長さが短く、積載時の開口面積は少々窮屈です。これだけデカくなったのに、案外私のBLEと大差無い。それには2つ理由が有るように思いました。一つはリアサスのレイアウト、ジオメトリを結構贅沢に取ったこと。ワイドトレッドに伸びた分を普通はアーム類は使い回しですが、レガシィ用にロングアームを新造したようです。また初めて1G状態でリアキャンバーがマイナスアライメントになっています。トレッドの拡幅とおそらくロール軸も変わったのか、スタビの剛性は落としていてもロール剛性自体は上がっているようです。ストラット径が太くなり、スタビリンクが直付けになっています(タイヤサイズUP対応ですかね)。



今回のレガシィはアウトバックを前提に作り込まれたせいで、ノーマルセダンのB4にはややもったいない空間も有るようですが、その分取り付け剛性は稼げています。もう一つは衝突安全性だと思われますが、トランク底面高さがやけに高い=デカいボディなのにトランクは浅いな、、と思って蓋を開けたら、その高さ一杯に縦のメインフレームが来ていて、その間は2重底の入れ物スペースになっています。その大断面のフレームがここまで高い位置に持って来ている理由は衝突でのもぐりこみを避けて十分なエネルギー吸収を持たせたいからでしょう。
また、スバル自慢のロールバーの役割をするごついBピラーはルーフを通って完全な環状に通っており、さすがです。



トランクを閉めてCピラーから前を見ると、なかなかにきれいな抑揚のラインがあり、かっこいいです。5代目B4から全幅1840迄広がった分は全てデザインに食われて室内幅は同等です。
長さはホイルベース同等でもAピラーを前に出した分すこしフォワードキャビンになったのかもしれません、後席膝元は十分すぎる広さです。このAピラーを寝かせて前に出したのは、私は好みではありません。クリッピングの視界が悪くなるからで、出来るだけウインドは立っている方が好きですが、説明では空力と風切り音の面で変更、ただしその悪化する分は気にしていて、三角窓とバックミラー位置を一段下げて、見切りを確保しています、ので弱点にはなってい無いと思います。

ドアを開けてポジションを取ると、内装の質感、収まりは私が思う「レガシィ観」に合っていて、思いのほか気に入りました。ちょっと古くなったカーナビ位置も出来る限り高く上げてエアコン吹き出し口を平たくした苦労が生きて、目線移動は楽です。ただそうしても、純正カーナビのスラントしたディスプレイ表面は場面によっては見にくいかも。

ドア内の作りや質感も合格レベルだと思います。アメリカンな仕立てですが、嫌いじゃないです。さて、じっくり展示のB4を見たところで試乗車の準備が出来て、アウトバックに乗り込みます。サブディスプレーが無くなり、情報は全て正面のメータ間ディスプレーになりました。ハンドルに付いたスイッチでほとんどの操作ができますが、時計表示がディスプレー兼用で常時表示できないのはマイナス点。このクラスでは独立時計を置いてほしい。


ここからやっと試乗記www。

出足から左折、加速、、のゆっくりした一連の走りで気になる点は無し。若干車自身が重い感じか、クリープ弱めでアクセルを入れる必要が有る。じんわり加速。エンジンの回転感は感じられず、振動としての伝達は極めて抑え込まれています。が、BLのアウトバックも初期型は特にそうでしたが、懸架とタイヤとボディ、この3つに一体感が無く、ドタ付いた感じが、残念ながら最新アウトバックでも若干感じました。売りであるSTABLEX-Ride(スタブレックス・ライド)なる可変ダンパーはゴツゴツを消して良く動いてくれますが、バネしたが重い感じで、いつものワインディングで少し飛ばしても、回頭性の重さ、上物のゆすられ感、リアの重さが感じられ、「こりゃー、私には向かないかなぁ、レヴォーグでは思わずにんまりのコースもこいつではおとなしく走ろうね、となっちゃうよ!、フォレスターの方がまだ走れるかなぁ」と営業氏に言う。

営業氏曰く「やっぱりアウトバックはそういう車ですし、B4はもっと切れが有ってぜひB4にも乗ってくださいね」と。「だから言ってるじゃん、なぜ2.0DITが乗らないのと?」
営業氏「うー・・・」(^_^;)
(※この後、半年とか、1年遅れでターボは出ないのか、、」との質問はたくさん受けたそうです。おそらく全国的にその現象は起きていると思われます。レヴォーグはまだ、その乗り味から間口は広い(私もこのセッティングのS4のグレードが有れば~~な立場)ので、売れ行きもどうやら従来レガシィユーザの代替が進んでいるようですが、S4は新規ユーザ開拓となり、未知数だしターゲットが狭い、、、ために思惑通り進まなかったら、案外テコ入れに踏み切るかもしれませんが。

タイヤのせいでロードノイズが結構大きく、事前の静かですよ、、との期待は少々はずれ。しかし舗装の良いところでは風切り音や、エンジン音、CVT音はしっかり消されていて、クレードルマウントの容量も上がったのか、もともと縦置きエンジンなので不快ではないのですが、全く意識しなくても良いエンジン振動です。 オーディオを非常に絞った音でもちゃんとリスニングできるのは〇でした。


アウトバックの試乗でも、改めてなめらかに乗るならこのCVTは良いもんだと思いました。
すいません、試乗での感想はそんぐらいでした。m(__)m

ワイルドグランドツーリング、、がアウトバックなのでしょう。バイクの世界もアドベンチャー分野がブームですしね。なので低中速までの自然な走りと、もう少しの伸びに色気のないFBエンジン・・ですが、これは素朴な実用車としての側面で「代々のレガシィが担ってきた」一つのポジションは見事に受け継がれているとは思いました。


写真はこちらからの引用です。
【スバル レガシィ B4 新型発表】フラッグシップセダンらしい豪華装備のリミテッド
Posted at 2014/10/29 19:37:39 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗 | クルマ
2014年10月23日 イイね!

その新車、10年後も信頼性ありますか?

その新車、10年後も信頼性ありますか?カタログ競争に踊らされるエンジニアになってませんか?。と偉そうに言ってすいません。最近のハイブリッド車をはじめとして、車の中で電気の比重が大きくなるにつれて、昔高度成長期の末期、多機能化による差別化が誰も喜ばない機能てんこ盛りになったAV家電のような状況を思い出してちょっと危惧しています。(写真はPCオーディオ、題材としては少々不適かも知れませんが、アナログ感性の対極として・・)


経験上、「競合との仕様比較表」は多様な「審判団」の唯一と言ってもいい評価のよりどころです。設計や実際の生のユーザの声を知らない多くの彼らは、よりどころとなる評価項目の数値の優劣をわかりやすく○△×で表したりします。そうするといくつ〇が勝っているか、バツは無くせ、という主に営業サイドの声を反映した評価で攻め立てますが、代わりにトレードオフとして影響する悪影響をイメージ出来ないか、技術サイドもそこが情緒的な面も有ったりするとうまく説明できないことが有ります。ゆえにそこを技術が「これこれが悪くなります」と訴えても、それはカタログに出ない値じゃないか、だったらかまわん、、などと言う輩はもう死滅したでしょうか?。

さて前フリはそんなところで、昨今のJC08モード燃費とその裏で複雑怪奇な制御だらけの車を見ているとそう思わないでもありません。1回の爆発当たり、5回もの分割噴射制御が出来る直噴技術。CVTや8速ATと言った多段化されたトランスミッション。吸排気バルブの開閉時期からリフト量までも自在の動弁制御。アイドリングストップと空調の関係、高回転高負荷から一気に渋滞でアイドル停止?、何かを得るために失われている何か・・・そのもやもやに何かスッキリしない技術の方向性を感じます。 その結果「検査モード」に合わせてカタログ値を改善するためにセッティングされたと思われるマップ。(当方の輸入バイクは少量故に目をつぶったとも思えますが騒音規制の条件をピンポイントでかわす制御が入っています(^_^;)。継続車検でないとノーマルでも多分車検は通らないwww。けどこれは許す!)

アイドリングストップや回生ブレーキも、実際の使い勝手よりも燃費優先な制御に陥ってはいないか?。「消費者のレベルに合わせて商品は作られる」を図らずも見せてくれると思うのが日本車です。どこかに「そんなことをしたら本末転倒だ」ドライバビリティやスタビリティ、それとストレスフリーな車。そんな指標で作ったら、大排気量マルチエンジンの方程式に敵うものはない(と思う、今のところw)。しかしその代償がコストと環境という今や大敵な代物。だからそこを代替と出来る性能の小排気量大トルクエンジンで、なめらかに回るエンジンを開発しているのではなかったの?と問いたいのです。現実はそんな悠長な場合じゃない、一滴でも低燃費ならそれが正義。おそらくそんな開発環境なのでは・・・と推測します。

「環境・エコ・安全」は「人権問題」と同じで、誰も反対できない正論にすり替える格好のアドバルーンです。それに反した言動ははじき出されます。なので今や大馬力の爽快さを訴えるなら、例えそんな「モード、使わねえよ」というようなもっさりエコモードを付けることで「ほら、こんなにエコでしょ」という隠れ蓑になっている「万能可変モード」。ホンの僅かでも回生やアイドルストップ、エコモードと称する「これマジ?」と言うぐらい走らない設定を使って、実際はスポーツモードしか使えないとか?、そんなあこぎなものは少ないかもしれませんが、無いとは言えないw。足回りからエンジンパワー、ハンドルの回転比だって自在に変化してしまう。私は基本これらは嫌いですし、心配も有ります。それは耐久性です。各部品が新車の時はいいでしょう、設計予測の範疇に有るでしょう。でも様々な使われ方+劣化の複合的な組み合わせ、、そう言った劣化環境でも自動補正して制御も変わって行く、、ならわかりますが、プログラムは所詮想定されたシナリオの中しか動けません。耐久性の違う部品が各々異なる速さで劣化して行く10年後、エコとクリーンが両立し、維持費の掛からない車であることを願います。



自動運転にとっては、相性抜群の統合制御技術はマニュアルで人間が操作するインターフェースとしては習熟性と言う点で極めて疑問です。予期せぬ外乱に対して行うフォロー動作が「どのモード」での反応になるのか、とっさに人間は対応できません。なのである程度の幅に収めておく必要があると思います。バイクの話で恐縮ですが、当方のモノにも2つのエンジン制御マップが切り替え可能です。いわゆるレインモードとフルパワーモード。ヘタレな私はほとんどがレインモードです。その差は点火時期の遅角による筒内爆発圧の低減(振動が少なく、低回転からのツキがなめらかで、荒れた路面でブレーキとグリップを操作している右手には少々鈍感なアクセル制御が必要なため)とフルパワーゾーンの上限カット(頭打ちが早く、というかフルパワーの2次元的な伸びあがりが無くフラットに終わります)。

大きくはこの2点ですが、ブラインドコーナのつづら折れ、田舎峠の好きな私にはこの特性だからこそ、飛び込めますがそうでないとなかなか難しい。知っている裏山走りではフルパワーのどんツキ特性でも行けますが、余り楽しくは無い反射神経の歳になりました(^_^;)。せいぜいこの2つを理解するのでも結構な走り込みが必要です。昨今の車はあらゆる特性が統合制御化され、何と何が結びついてどういう挙動に変化するのか、余程のオタクがマトリクスチェックシートを使ってジムカーナコースででもチェックしないと理解不能でしょう。

インテリジェントモードやエコモードと言った状況の時、車のアクティブ回避能力が極めて低いと言う感想を持っています。以前フォレスターを北海道で乗った時、飛ばすわけではないから、、とIモードで走ったら、凍結路面ではSモードが正解と思った体験をしました。曰く、エンジンブレーキがドライバーの意思を反映しない、ひたすらエコを目指す、、ということ。

低μ路にもかかわらず、コースティング制御に成って速度調整が効かない、シフトダウンしたらODロックアップ解除ぐらいを期待したのに、いきなり3速ぐらいのダウン率だったり・・という。ま、わかったらシビア環境ではエコよりSモード、、と切り替えればいいわけですけどね。

「なんだかなぁ・・」とそんな、思いがしてくる今日この頃。 確かに昨今のダウンサイジング4気筒ターボは搭載されるエンジンマウントやシャシー剛性、遮音性能によって、ずいぶん快適な走りを味あわせてくれます。欧州車のそれはおそらく不毛な領域までは足を踏み入れてはいないのでしょう。実際の走りとの乖離がまだ小さいように思います。奥さんのDS3も予想通り、通勤のチョイノリと休日の買い物ドライブではありますが、以前の軽自動車よりも低燃費です。日本車よりも4速切り替えの速度域が高く、街中は3速止まりとなりがちですが、田舎のことゆえ運転のモードもフランスに近いのでしょうか(笑)。10km/Lは切らずに済んでいます。

エコタイヤの進歩も素晴らしいですが、高い空気圧で硬い乗り味を残しつつ、デザイン的には大口径ローハイトの逆行する組み合わせを売りにする、うたい文句の低燃費は全く別のグレードw。乗り心地もNVHを高めて静粛性を上げるもんだからジオメトリは大体でええやん、みたいなふにゃり感で、ゆえにステアリングのセンタもトーインミニマムに仕上げてダルに逃げるとか。カタログ値を上げるためなら何でもアリーな開発をエンジニアはやらされているような気がしています(原価に響かない制御ならエンジニアのモチベーションと残業次第と言う側面もあるのでは)。 ここにも「要求通りに作るのが仕事」という慣習で、業界やユーザを育てるような尊大なエンジニアは居ないのでしょうか?。

「売れる車が良い車」そう言う風潮で有れば、車はどんどん100均化してくるでしょうね。



そんなわけで、昨今の燃料の一滴に対する日本流のあまりにも緻密な重箱の隅突っつきな開発に陥ってはしないでしょうか。また安定性を作り込む主役が制御技術に寄りかかってはいないか?。制御はあくまでヒューマンインターフェースをしっかり確立させたうえで、最後の黒子として「面取り仕上げする」ぐらいの最後の味付け技術で有るべきと思う、、。

後年壮大なリコールまみれが心配な、ついて行けないオッサンのつぶやきでした。


Posted at 2014/10/23 23:49:09 | コメント(1) | トラックバック(0) | 雑感 | クルマ
2014年10月15日 イイね!

知っておきたいオイル選び(番外編)

知っておきたいオイル選び(番外編)
オイル選びの指標となる①粘度指数(VI)と、②高温高せん断粘度(HTHS)の意味を述べましたが、この番外編では自分がいじったエンジンでのオイルがらみの与太話についてw。





1)油圧の意味
油圧計が付いた車が無くなって久しいですがチューンドに乗るなら必須だと思っています。
それは油圧を知るためではあるのですが、オイルの状態を知ることが間接的に出来るからです。

そもそもエンジンにおける油圧の意味は、
①潤滑箇所に必要なオイルを送る。
②冷却に必要な油量を循環させる。
と言う基本設計に合わせたオイルポンプが装備され、吐出されるオイルを適正に調整する機構として
③オイルプレッシャコントロール弁がオイルシールやメタルクラランスを守りつつ、低温でも異常高圧で破損しないように圧力上限を規制する。
④オイルクーラが破損しないように、油圧を規制するクーラ保護リリーフ弁。
などが有ります。これによって、摺動面を流体潤滑状態に保ち、焼付かせないでエンジンを回すことです。

2)高回転化に当たって
最近エコ化のためにエンジン回転とは別に電動で補機を回す方向にありますが、オイルポンプに関しては、故障=エンジン破損、というためかクランクシャフトから取り出すメカ式がほとんどです。冷間始動や、1週間乗らずにオイルが下がった状態からの始動を考えると、本当は先にオイルポンプが回ってオイルラインが通った後、エンジンが回る、、というシーケンスが理想なんですけどね。
(たまにしか乗らないバイク用には油圧計からアキュムレータ的にオイルを蓄圧しておき、始動時に先に与圧を掛ける、、なんて便利パーツが出ているようです。プレオイリング に関してはこんな奴です。リンクミス修正しました


エンジンチューンして高回転域を拡大すると、動弁系がまず対策対象ですが、ロータリーの場合はそれが無く、シールやメタルの潤滑が心配なぐらいです。13Bのブリッジボートは8000回転、サイドポートでは7000回転を使うにあたって、知識も無いので油圧を高めにしておきたいという思いから、トロコイドポンプのリリーフ弁をシムで調整し、当初リリーフ圧を上げていました。これはベアリングなどへの油膜圧確保と言うより、油冷エンジンなロータリーの場合はロータの冷却増強という意味合いでした。(基本ポンプ回転数と油圧の積で吐出量が決まるので。ですが、それはポンプ出口の話であって、実際のエンジンに回る分はリリーフ弁の構造上、逃げたオイルの残り分になっています。従って実質リリーフ状態になると、極端に言えば供給油量は頭打ちです。(リリーフ域では柔らかいと供給油量は多く、固いと少なくエンジンには送り込まれます)

なのでリリーフ圧を上げるとリリーフ開始回転数は上がり、オイルがヘタって来るとさらに上昇して供給油量も増えます。しかし逆にフリクションやポンプ負荷で馬力は喰われます。なので本筋はオイルクーラで油温を下げ、油圧は逆にリリーフ圧を下げて、最も高い油温状態時の、最高速上限回転数マイナス1000回転でやっとリリーフする圧力ぐらいに設定するのが、最もパワーが出せるという理屈で最後は逆に下げてました。通常エンジンは3kg~5kg/cm2もあれば、間に合うように作られています(昔は)。実際にマージンとしてメーカではリリーフは高めにしてるはずなので、4千回転も超えれば後はリリーフしっ放しでむしろオイル劣化の弊害にもなります。オイル粘度が下がって来るとリリーフし始める回転数がかなり上がって行きます。なので、走った後デリケートにアイドルでどれぐらい油圧が立っているか見て、オイル交換をしていました。今時のエンジンは省エネ重視で精密なので、適正油温では油圧リリーフまでは上がらない設定ではないかと思いますがどーでしょう?)

本来80~100℃当たりで本領発揮のエンジンオイルに対して、冷間時はめちゃオイル硬いですよね。しかし高温、高回転時の潤滑が心配で50といった硬いオイルを使います。すると安いオイルは15w-50と冷間時が固いのでエンジンの回りが重いです。で高価な5w-50とかを入れる。すると軽く回って良い感じ。でも最高速など負荷を数回掛けるともう、アイドルで油圧が下がってくる。多分30ぐらいまでヘタるんでしょうね。なので案外安い10w-40などがへたりにくくて財布にやさしかったですね。そう言うわけで、ワイドバンドの高いオイルは回りが軽くて高回転も安心だけどタレが早い、バンドの狭い安いオイルは無理しなければへたりも少なく経済的、、なんて感じでした。

ここで、低温側が問題になるんですが、15w-40なんてオイルだと冬の冷間始動は結構長らく油圧計は上限張り付きです。ですがロータリーでは何も問題ありませんでした。

ところが空冷ポルシェ!。こいつは空冷エンジンなので、あちこちのメタルクリアランスがデカいのか、油冷と言われるがごとく、ターボで無くても各ピストンにクーリングジェットが有ってオイル量を食います。つまり、低温時と高回転時で回る油量が極端に違うと言う特徴が有ります。ちなみに油圧は冬の低温始動時、オートチョークのせいで瞬間4千回転ぐらいまで回転が跳ね上がり、リリーフ全開でも油圧計は上に張り付いてオイルポンプの負荷が心配な感じ。リリーフするとは言え、吐出量が通常の水冷エンジンとはけた違いなのでw。高温でタレるからと言って硬いオイルは本当にエンジンの回りが重いですし。

次にアイドルが落ち着くと油温上昇とともに油圧は下がって3kgを下回るぐらいになったら走りだしてたかなぁ。そして夏場の渋滞で油温がぎりぎりまで上がる状態で走れない渋滞なんぞは命取りです。アイドル状態だと柔らかいオイルでは油圧計がちょびっとしか上がらないので肝が冷えるw、、なのでアイドルで冷やすのは水冷の話で油圧がメチャ低くなる空冷は木陰でエンジン切るより無いでしょう。こんな時に100%化学合成の0-30wなんてオイルでは空冷は死ぬるwww。やっぱ10-40wは最低限だろうな、なんてことが正確な油圧計があるとわかったりします(前回示したガルフの911用は15-50wはなるほどですし、HTHS5.4はすごいですね)。今では油圧はワーニングランプしか付かない車ばかりですが、エンジンチューニングする観点からはレスポンスのいい油圧計はエンジンだけでなく、オイルの状態を知るためにも必須だと思います。

ドライサンプのポルシェではオイルポンプとスカベンジポンプ(吸出し)の2つが同軸で配置され、そのトロコイドの厚みを変えて、吐出量をエンジンに合わせて有ります。ポンプ側よりスカベンジ側はどれも大きく、ターボモデルは両方が同じぐらいだったと思います。私がOHした2.7Lはおそらく排ガス規制でサーマルリアクタの付いた最悪バージョンだったせいか、ターボと同じ大型のものが付いていましたが、エキパイからファンまでモデファイされていたので、ポンプもオリジナルではなかったかもしれません。13Lのオイルをガンガン回してますからねぇw。でも総油量が多いせいで自然劣化は少なく、油温を上げなければオイル交換時期はメーカ指定まで引っ張って使ってました(ビンボーだからね)。

油冷エンジンでは高回転で高温時の消費量の多い時に間に合う大量のオイルを送る設定のポンプですから、冷間時のエンジンに対しては硬いオイルはリリーフ弁で大量にオイルを逃がしています。けれどそのためにいわば駄々漏れ状態で肝心の狭いクリアランスの潤滑回路の隅々に十分な油量は送れない可能性が有ります。また熱バランスも始動時に空冷は極端に偏在してエンジンが歪みます。なので低温粘度が重要ですし、負荷を掛けない暖気が必要です。

暖気と粘度さえ間違わなければ、空冷エンジンでも快調に回ります。ただHTHS粘度は高い方が安心です。その点は空冷エンジンは水冷よりシビアだと思います。

>その劣化因子としては第1に 「回転数より油温が響く」

と言うことの意味は経験上は以上のように、粘度が失われる→油膜が薄くなる→フィールが悪い、音がうるさい→劣化したと気が付く。その使用期間の長さを寿命と考えると、原則油温を上げると劣化は進む。ちょっと失念したけど「120℃と130℃では寿命(性状の保持)は半減する」とか、100℃以上に上げなければ、ポリマーの劣化はほとんどない。。てなとこでしょうか。


以上、与太話でしたがまとめると

①大事な高温粘度(○○w-□□の後半の数字)は基本メーカ純正の値を基準とする。
②前半の○○は低温始動性の指標ではあるけど、間を開けて乗る人や高回転まで良く使う人は
なるべく低い0とかの方がお金が有るならおすすめ。そうでなければ□□を合わせた上で、
余り欲張ってワイドバンドにしない方が経済的。毎日ちゃんと暖気して乗る人なら10とかでも
良いと思うけどね(10w-40は結構ヘタレにくくて回りが静かで好きだった)。
③高いポリマーの入ったワイドバンドなオイルは高温状態(サーキット走行)とかすると案外寿命は短い(これは保険を使い切ったと思えば高いわけではない)。でも普通に乗る人が入れてもどこにもありがたみは出てこないw。
④エコで0w-20とかのシャバシャバ系を使いたい人は、必ずメーカ指定で20を認めていること(ターボとか、ツインカムとかはダメなはずだから)。あと長時間アイドルとか、油温が高温になるような走りはしないこと。する場合は0w-30とかHTHS粘度の高いやつを入れてね。

てなところでしょうか、オイル選びの参考になれば幸いです。
おしまい
Posted at 2014/10/15 13:21:21 | コメント(5) | トラックバック(0) | チューニング独り言 | クルマ
2014年10月13日 イイね!

続・レガシィの憂鬱

続・レガシィの憂鬱何とか、台風の暴風圏内に突入する前に帰宅できました。今日は朝から雨風でどこにも寄れませんでしたが、貴重な家族旅行が出来ただけで有りがたや、、と思ってます。
神々しい伊勢神宮を拝むことが出来ました(神様は出雲へお出かけで留守だった(^_^;))。
さて、豪雨を予想してお客様感謝デーに再度11日行って来ました。目的は2つ。


ひとつは車検前点検でドライブシャフトブーツ交換修理が必要になっていて、「じゃ、そのブーツの亀裂で高速走って旅行行って大丈夫?」という確認。結果は多少周囲にグリス付着してるけどデフ側なのでもつでしょう」と。ま、その言葉を信じて了解。

で、もう一つは新型レガシィの情報収集。セールス氏の資料を見せて頂きました。なお、営業氏は来週試乗勉強会で乗って来るそうで、その後はもう少し情報は聞けそう。でも、見せてもらった資料と話でほぼ残念でおなか一杯。そして思いもよらぬ、、というかやっぱりというか、そこまで、、というか(^_^;)、、な勝手な推測ではありますが想像以上に厳しい内容でした。

ほーっと思った大きなポイントは2つ。

ひとつは、B4には既存のFBベースの2.5NA1本。アウトバックには3.6Lも有るそうです。そう言うわけで、価格設定はインプレッサG4の上位機種と言う位置づけ?。
2.0も1.6もDITは設定無し。

つぎに驚いたのは明確には書けませんが、国内の従来B4ユーザの乗り換え比率は1割も期待していないと言うこと。

この2つのことから、ある程度予想されたとはいえ「レガシィ」というブランドネームは少なくとも「日本のユーザ」のものでは無くなった、と言うことですね(-_-;)。

ただ救い?はレガシィの初代から続く、「頼りになる道具」と言う部分での2.5NAエンジンにVTDを加えた基本構成であることから海外文でVTDと見た気がしたのですが、実際はアクティブトルクスプリットタイプでした。m(__)m 。初期に少々大きいボディながらAWDの基本に忠実なレガシィの走りは伝承されている、と言う気がします。むしろ不自然にこれが装備されています。

他にも色々と思い当る図や言葉が添えらえていましたが、憂いた通り不可解な車になっています。いわば、当然有るべきスバルのピラミッドの頂点をすっぱり切り落とされて空白化するべく、ラインアップをあれこれいじりまわした構成とでも言えば良いでしょうか?。

BP、BLレガシィがデビューした時その車はスバルの1/2を支える屋台骨。失敗すればスバルは無くなる、、という厳しい緊張感と重責を担って誕生しました。その結果私としてはそれ以前の車とは一世代飛び越えたような、一気に当時のレベルを追い越したような完成度を感じました。それが今回のレガシィが担うスバルの支柱としては極わずか10%ぐらい?。それは国内での総需要に対する伸びをほとんど見込めない中で、レヴォーグとS4を投入したことで、レガシィの国内需要を吸収するという戦略を定めているな、と言うことでした。フォレスターやXVの数字を置くと、もはやB4の数字は無いも等しいものになるだろうと、スバルが予想していることと、実車自体が従来のB4を担う資質がほとんど無いということを表しているようでした。

B4の解説に有った主なセールスポイントは
①快適で静かな室内
②経済的で十分パワーのな2.5Lボクサー
③VTDによる確かな走り
てなもんでした。

確かに、レヴォーグとS4は新たな価値を国内市場に問う車ですが、それは先に述べたあたかも空白に塗り潰されたピラミッドの頂点の「下」に無理やり詰め込まれたセグメントに置かれた構成にも見えるのです。つまり「上下」ではなく「左右」に。そしてクロスオーバ車、SUV車、雪国向け小型車インプレッサ、中型車レガシィ。そしてスポーティなAWDのレヴォーグとS4というまるで作られた島に置かれた動物のよう。
普通なら、上級移行してこうでしょう。


ところが、現実は横へ横へ?


なぜに?。

以前UPしたメルセデスのセールス氏との会話が脳裏に浮かびます。
「やはり、そういうことなのかと」

北米でさえも、新型レガシィのエンジンバリエーションは貧相です。せっかく40%以上も剛性を高めたボディ、スポーツリニアトロニックとアイサイト、VTDが有りながら、「スペシャリティ・ラグジュアリー」と言ったラインナップは有りません。

そう言うわけで、クラウンとも競合しようか、、という車が誕生することは無いと言う事ですね。レヴォーグ、S4を頂点とした新しい、スバルの国内での立ち位置を取らざるを得ない状況にある、と言うことなのでしょう。少なくとも私はそう受け取りました。

2.0DITが無い、と言う判断にはS4との明確化のため、、という話よりも、価格構成上スバルの最も高価な車種がレヴォーグとS4になり、加えてB4は240万あたりからスタートする戦略上からも、レガシィユーザの代替ではなく新規獲得が命題となっていることからも、そう思うしかありません。

残念ながら、B4が復活する時が来るとすれば、それはスバルが厳しい危機に陥った時、それはレヴォーグとS4が振るわなかったとき、、になるはずです。その時は2.0DITが載るかもしれませんし、2.4DITが載るかも知れません。まぁその時はそのどちらもが残念な結果になるでしょう。私とすれば国内専用とも言えるモデルがしっかり売れてバリエーションも増えて、レガシィの名前が国内から消えた後、次なるモデルに期待することになるかもしれません。


いずれにしても、スバルはびっくりするぐらいの大博打を打ったのだと思いました、それはスバル単独で描いたシナリオではなく、望んでいなかったことだとも。
(これで上質な6気筒ユーザの代替車は当分、余程の事が無い限り出ないと確信しました)

以上、BLEユーザの勝手な妄想でした。
Posted at 2014/10/13 17:34:54 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2014年10月11日 イイね!

(これぐらいは!)知っておきたいオイル選び(後半)

(これぐらいは!)知っておきたいオイル選び(後半)(明日から1泊旅行ですが、台風の通路になっており、間に合うように帰ってくる予定です、なので先に続きをUPしておきますw。)


次に重要な指標は高温高せん断粘度HTHS(High Temperature High Shear Viscosity)です。
こちらは摩耗や寿命と言った点でエンジンを労わるにはより重要でしょう。



昔、油冷のGSX-R750のタペット調整をした時に、チッピングが起きているカム面を発見しショックだったのですが、純正の10-40wではなく、より高性能な高温粘度の高いカストロールの5-50wを使っており、なんで?。と言う感じでした。しかしこれはこの油冷エンジンの特性上、、実際には真夏の品川あたりで熱ダレで250CC?と思うような状態になったことからも非常に冷却が厳しいエンジンでした。

加えて高回転当時750ccで1万回転以上回りましたから、条件もハードでした。それを指定交換サイクルで5000km間隔ぐらいだったので、劣化による粘度低下が起きていたこと(4Lも食うのにね)。さらに夏は多分130℃は常態化しての使用だっただろう油冷エンジン(局部的にはもっと高温な部位もあったかも)。加えて暖気を丁寧に取っていたことで、空冷ファン無しオイルクーラではすぐに部分的に高温部分が出来、加えてアイドリングの低回転では十分な循環油量と油圧が出せず、最も高圧せん断(高圧接触)の掛かるカム面の油膜厚が充分保持できなかったものと推定できました。


ここで前編冒頭の それ何のお話?と思われたつづき・・・・。
その劣化因子としては第1に「回転数より油温が響く」ですが、

その意味は「高回転を多用すると「オイルのせん断劣化が進んでポリマーが破壊され、高温時の粘度低下が起きる、、、」という頭学問でなく、最高速をやったような後(燃焼室のピストンリング回りの高温冷却の代償でオイルは高温による部分劣化とか、クールダウンをアイドリング(低圧、低循環油量)でやるような過酷な使い方をせずに、低いギアで油圧がリリーフする前ぐらいの回転数を保って風を当ててやる、、といったことが大事で、高温のシャバシャバ状態でアイドル回転の低油圧でハイカムがこちこち回るような状態は非常にエンジンを傷める、、という事。高価だから長持ちではなく、逆にポリマー効果が大きいオイルほど劣化を起こす条件だとむしろ早く劣化するということ。 と言うようなことを学びましたw。つまり万事油温を適正範囲で使うことが基本で、油温が上がる使い方をするなら劣化管理をきちんとしなさいよ、と言う話。


HTHS粘度についてはウィキは結構わかりやすく書いてますので、ご一読をお勧めします。


このHTES値は欧州車では指定オイルで規定しており、おおむねダウンサイジングターボなどの厳しい条件だと「HTHS粘度を3.5mPa・s以上」を要求しています。これはVI値での代替指標と見るとおおむね後半の□□を30以上を選ぶ必要が有ります。機械工学ではHTHS粘度は2.6mPa・Sを下回ると境界潤滑状態が増加すると言われています。すなわち完全に油膜に浮いた流体潤滑状ではなく、微視的には金属接触状態が部分的に生じた時々金属接触してるよ、、摩耗するよ、と言う状態なので、車好きの方は20wは避けた方が良いと思います(焼付くちょい前とも言える)


以上のようなことから言えることは、サーキットを走るような高温状態が暫し続く環境を与える使い方では、指定VI値の後半を合わせた上で、

①高価なポリマーでグラフを寝かせた高温粘度低下の少ないオイルを
②比較的短い周期で交換(交換目安は正確な油温と油圧がわかる計器があれば、その低下度合からある程度推定できる)
例えば指定が10-40wだったら、5w-40とか。但し、ポリマーが多ければその分劣化でデポジットを生成しやすいので寿命は短いと思った方が良いでしょう。


私みたいなたまに峠で飛ばすけど、大半は通勤でなるべく経済的にしたい、、ならば、高温側の□□を合わせた上で、マルチグレード幅の狭いオイルを選び、指定サイクルで交換。
例えば純正が5W-30ならそれでOK。0-30wだと冷間時から軽く回って、燃費もちょっとは良くなるかも知れませんが、オイル代の差は埋まらないでしょう。でもウィキに有るモービル1フォーミュラだと5w-30でもHTHSは150℃で3.58を保っており、エンジンの摩耗的にはより安心でいいなぁとか思います。


ただし、評価点としてこれ以外にもメーカ独自の媚薬についてはわかりませんから、コスパを考えると通常は純正を使って、ちょっと油温が120℃以上とか、毎日チョイノリで朝晩の温度差大きいとかの環境なら酸化と水分の影響を考えて少々指定期間より早めに代えてあげるとイイだろうと考えます。水平対向エンジンではバルブからのオイル下がりやシリンダー側面にオイルが残りやすいことから始動時のオイル燃えが起きやすいとか、ロータリではサイドハウジング面に残留オイルが燃えやすいとか、固有の症状に合わせた処方がなされている可能性も大きいので実験から保証されている純正指定オイルが通常は一番お得だと思いますよ。

以上の点を考えて、できれば気に入ったオイルのスペックシートを調べて、HTHS値など知っておくといいでしょうね。以下は参考例

高性能なモービル1の5-50wのwebで見れるスペックの一部。
HTHS値が高いです。



次は空冷ポルシェ用というガルフの15-50wオイルのスペックの一部


最後はスバル用のガルフのオイルとスバルの高性能オイルです(純正の5-30wと違ってある程度スペックが公表されている点は安心ですね)。純正よりも低温粘度が0なのでグラフが寝てより高温でも粘度低下が少なく、低温でもフリクションが少なく回りが軽くなることが予見されます。スポーツユースならガルフの方がより安心だと思えます。ただ、EZ30RはHLAによるカムの切り替えが有るので少々心配です(V-TEACは切り替え作動性ゆえ、高粘度を奨めてません)けれど、スバルでも高性能版で10-50wを認めてますから、問題ないんでしょうね。





最後に、これらいくつかのデータが出ていたオイルについて表にして見ました。

ここから試しにグラフに移してみると、これまで述べて来た意味がわかりやすいと思います。


これまた線間が狭くて見辛いですが、2つほど特徴を拾って見ました。
先ず、高価な専用オイルの上段にいるグループの中でFLAT4&6用のオイルの線は寝ていて、同じグループの中でも100℃以上の高温エリアで粘度低下が少ないことがわかります。同時にこの5w-50の120℃時の粘度を水平に100℃に戻すと、モービル1などの0w-40や5w-40のグループの粘度になりますからガルフのFLAT4&6は、120℃でも0w-40の100℃程度の粘度を保っているとわかります。

次にこれもわかりにくいですが5w-40のガルフアローよりワイドバンド(一般には高価)なモービル1の0w-40を比べると、普通はモービルワンのほうがグラフは寝てより高温粘度は高いはずなんですが、ガルフのアローの方が寝ていて、100℃以上ではより高い油膜保持が出来ていると言えます。

(※ガルフの引用が多いのは、他銘柄に比べてデータをちゃんと出していることと、各オイルの狙いがきちんと説明されていたからです。多くのメーカは念仏のように形容詞しか使っていないのでわかりません)



いずれにしても、レブリミット付近多用やサーキットで油温計上限張り付き、、なんて使い方をしなければ、コスパ的にも純正が最も合理的だとわかります。オイル自体での数字に出る性能差は無く、頭の中の気分の差です。またフリクション差も銘柄やグレードで有っても1%程度の差でしょう。

なので、特定用途でなければ経済メリットの観点から純正オイルを指定期間で交換が最も合理的と思います。ただし、個人的には〇〇-30が標準なら、〇〇-40にすると燃費は多少悪いかもですが、たいていのエンジンは静かで滑らかに回るようになります。なので余りワイドバンドの高価なポリマーが入っているオイルでなく、ちょっとベース粘度高めの10w-40は長持ちで個人的には好きなチョイスでした。


番外編に続く。
Posted at 2014/10/11 19:23:33 | コメント(4) | トラックバック(0) | チューニング独り言 | クルマ

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