
R2に標準で付いていたのは市販の品番には無い、熱価8番のイリジウムプラグでした。
たぶん一度も交換していないので、18万キロ使用したことになります。
いくら中心電極に耐久性に優れるイリジウムを使っているとはいえ、接地側に貴金属チップを装着していないプラグの場合は2万キロとされているようですが、その9倍も使ってしまっていても特に不具合は無く走行できていました。
外したプラグの先端をマクロ撮影し、どんな様子か見てみましょう。

中心電極は先端に熱負荷に強い金属を用いることで細くすることを可能にし、火炎のエネルギーを集中させ、確実なスパークを起こせるようにしてあります。
18万キロ使用した物は、チップは残っているけど先端に摩耗が出始めて丸くなっています。
でもまぁこのくらいなら初期形状とそれほど変わらない位置に先端があるので影響は少ないのでしょう。
さすがイリジウムチップです。
しかし接地側は丸く凹んでいるのが見て取れます。

クレーターのように半球形状に侵食され、表面は細かな亀裂と炭化した層?が。
摩耗して球面になっているということは、その分ギャップが設定値よりも遠くなり、中心電極と同じ距離にある箇所があちこちに存在することになり、スパークは気まぐれにあっちに出たりこっちに出たりして集中したエネルギーになりにくかったことが想像できます。
ギャップはちょっと広いくらいの方が火炎が強くなって馬力には有利かもしれませんが、低回転時や電圧が弱いときなど火花の発生が不安定になればメリットにはなりません。
見たところ極端な焼け過ぎやカーボンの堆積もなく、プラグの状態や燃焼状態は良好だったと捉えられますが、そこが劣化に気が付きにくかったところそのものです。
プラグ交換後にどう変わったのか、普段から運転しているオーナーの感想は、
「すーーーーっと加速する」
と言うものでした。
初期性能に戻っただけですが、この感覚の分だけ今までは劣化していたということなのです。
Posted at 2020/05/11 00:04:37 | |
トラックバック(0) |
R2 出来事_________ | クルマ