1970年大阪万博のテーマです。
いまだに、「人類の進歩と調和」以上に優れたキャッチフレーズを、私は見た記憶がありません。
ところで、4歳の時から一人で電車やバスに片道1時間も乗って幼稚園に通っていた私にとって、小学生時代に、大阪万博に一人で何度も訪れるなんてことは、言っちゃ悪いが屁の河童でありました。
全部で8回行ったんじゃないかな。
うち1回は小学校の遠足として行き、ソ連館などを優先入館して見学したものです。
家族や親戚でも1回行ったけど、あとは各回、一人だけで行っています。
月の石がアメリカ館の目玉でしたが、行列が何時間待ちなどと言っていたので、結局アメリカ館には一度も行かず、しかし日本館にも米国から譲られた月の石のカケラが展示されていたので、それを見て満足したものです。
石じゃん、と。
この前、太陽の塔の内部見学に行き、約50年前に行ったことも懐かしく蘇ってきました。
あの当時の姿が、ほぼそのままで残されていて、「あの当時時点の『現代芸術』」が、今の時代の目から見ると違和感がないというのも、見る側が進歩し、ようやく追いついて行ったことの証だったのだろうと思います。
当時は、太陽の塔から腕の中を通り抜け、大鉄傘の中を見学する一方通行のルートだったはずですが、今は大鉄傘はありませんので、片道はエレベーター。でもすごいと思います。
アメリカ館の建物の構造は、たとえば東京ドームなどに昇華しているわけで、たしかに人類の英知の結集と断面を見せてくれていた、それが万博だったのです。
で、今回の大阪万博です。
「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマだそうで、たぶんさっき聞いたけどもう忘れてしまう程度の鼻糞レベルの御託ですね。
鼻糞の御託の力とやらを、再来年に見ることができるのか、それよりは「人類の進歩と調和2025」というテーマで闘ったほうがよっぽど良かったんじゃないのか。
なんてことを思いました。
(タイトル写真は、太陽の塔の北側の顔。
普通はこちら側は紹介されないけど、「過去の顔」を意味するのだそうです。
お腹の赤い顔が「現在」を示し、上の金色のが」未来」を示します。
1970年時点、日本の姿は、岡本太郎の眼には、このように↓映っていたのですね)
Posted at 2023/10/17 10:46:25 | |
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