私はかつて乾燥納豆というシロモノを買って、どうにもこうにも食べられずに捨てた経験があるのですが、フリーズドライ納豆なら、ちょっとは違うかなと思って購入してみました。
ただ、アウトドアで納豆を食べたいと思っても、フリーズドライ納豆の正しい戻し方は不明です。
不味い、とか、お湯を入れたら謎の溶液になったとか、ネット上には不評の嵐。
マトモに食べられたという報告が一つも見当たりません。
実は代表的なメーカーの「旭松」のサイトにすら、フリーズドライ納豆の戻し方って、載っていないのです。
もちろん私が手に入れたこのフリーズドライ納豆にも、説明は載っていませんでした。
適当にお湯を注いで待ったところ、シャバシャバの謎のグロテスクな液体に変貌して、たしかにこれではちっとも旨くない。
となれば、人柱精神でチャレンジしてみるしか、ありません。
まずは、フリーズドライでどれぐらいの水分が抜けているのかを推測してみます。
納豆の成分表と、フリーズドライ納豆の成分表によると、
旭松のHPから、フリースドライ納豆の栄養成分は、製品30gあたり
たんぱく質 11.3g
脂質 8.3g
炭水化物 8.6g
一方、糸引納豆の製品1パック=40gの成分は(5訂食品成分表より)
たんぱく質 6.6g
脂質 4.0g
炭水化物 4.8g
となっているので、
たんぱく質から逆算すれば乾燥重量に対し、抜かれた水分量は1.28倍、
脂質から逆算すれば乾燥重量に対し、抜かれた水分量は1.76倍、
炭水化物から逆算すれば乾燥重量に対し、抜かれた水分量は1.39倍と思えます。
なので、約1.3倍の水分を補えば元の納豆に戻るのではないか、と考え、20gの水を計って沸かし、ドライ納豆16gに掛けてみました。
水の容積って、メスシリンダーを使ってもアバウトなので、最初からデジタル重量計を使っています。(1ml=1gなので)
熱湯を掛け、「十分にかき混ぜ」、それから保温バッグに入れて30分待ったのがこの写真。
で。
おお。これぞ納豆そのもの。
糸はさほど引かないけれど、味はまさしくザ・納豆です。
さて、というわけで感想を。
ネット上には、「フリーズドライ納豆を戻しても旨くない」という声しか見当たりませんが、それってお湯の量を入れすぎているのが原因だと思います。
お湯の量をキチンと計って入れさえすれば、マトモな納豆に戻ります。
だって、フリーズドライなんですから。
ただこれまで、誰も必要なお湯の量を計算していなかったのが最大の問題かと思いました。
水の量はフリーズドライ納豆の重量比で1.3倍。
熱湯を入れて良くかき混ぜて、保温しながら30分待つ。
以上を守りさえすれば、誰でも美味しい納豆に戻すことができる。
本日の実験結果は、以上の通りでございました。
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さて、
ここからがホンネの結論です。
キャンプや山で納豆を食べたいなら、最初からスーパーで納豆を買って持って行けばいいんですよ。
フリーズドライ納豆を使っても、1食あたり、せいぜい20gの重量軽減しかできないでしょ。
その割に、納豆で汚れた器を、汚れたままで持ち歩かねばなりません。
納豆を戻すための器の重量も考えねばならないので、これはまったく馬鹿みたいな話です。
水分管理も厳格にしなければなりません。水分量1.3倍を厳格に守らなければなりません。
だけど、デジタル重量計を持って行ったりしたら、それこそ本末転倒。
山で、こんなシビアな水分調節をどうやって行なえばいいんでしょうか。
お金の面でも無意味です。
今回、1食あたりのフリーズドライ納豆の価格が120円ほど掛かりました。
スーパーでなら、納豆1食分って20円ぐらいではないでしょうか。
というわけで、この商品は、補給が年に数回しか来ないような南極基地に納豆を常備するためとか、人跡未踏の海外に探検に行き、どうしても納豆を食べたいという人のための非常用商品かと思ったのでした。
あなたが探検チームの一員としてジャングルの奥地を探検し、研究チームの誰かがデジタル重量計を携行しているのなら、フリーズドライ納豆はお勧めですwww
ps2. スナック代わりに、そのままパリポリ食べる分には、納豆スナックみたいで、そこそこ行けます。
しかしスナックとして考えると割高も割高、どうしようもないほど超割高www
Posted at 2022/12/01 14:51:52 | |
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