広葉樹林を増やして防災を

大規模な土砂崩れが発生した大分県日田市小野地区＝７月６日午後（共同通信社ヘリから）


大型の台風に直撃されたわけでもないのに、大雨が続き、北九州をはじめ各地で大災害となった。

気象庁でも、今まで経験したことのないような大雨という表現で注意を呼び掛けてはいたが、雨量も、被害規模も全く想定外であった。
記録的な大雨で浸水した福岡県朝倉市内
＝７月６日午前（共同通信社ヘリから）

この想定外の大雨となった原因は、線状降水帯という聞きなれない現象が上空に発生したためとのことだ。

※画像は２つの風衝突、線状降水帯により


※画像は湿った空気が次々積乱雲に　雨降らせ続けた「線状降水帯」より

７月１２日

産経新聞読者からの投稿（※一部加工しています）

勿論、この豪雨が続く状態は想定外であったに違いなく、山ごと崩れてしまっている光景は衝撃的だ。しかし、土砂崩れの原因に関しては、人災であった可能性が高い。

戦後の経済成長期に天然林を大面積で伐採し、針葉樹の植林が各地でおこなわれたからだ。
この投稿者さんのスギなどは伐採して広葉樹林に植え替えるという案に賛成だ。

私は、林業の復興を願ってはいるが、当面望めないのであれば、というより、採算ベースに乗せるのはしばらくの間は無理だろう。であるならば、できる限り早く伐採してしまった方がよい。

恐らく、膨大な費用がかかり、切り出した材木を譲渡したところで、収支は赤字となるだろう。
しかし、これは営利事業などではなく、災害の復興と災害を未然に防ぐ、すなわち我が国の人命と財産を守る為におこなう事業なのだ。国策で植林したのだから、国が責任をもってやるべきだ。

広葉樹林の山の森林土壌は雨水が浸透し、貯水、保水の機能を十分に果たすはずだ。
更に、広葉樹林は、薄暗い針葉樹林と異なり、生き物が豊富な自然豊かな山となり、人も山の恵みの恩恵を大いに受けられるのだ。
そして、近年問題となっている野生動物と人間の接触を避ける緩衝地帯として機能することであろう。