今月は13日が新月、5日が下弦の月でその間、月の出が夜12時以降になるので、
星撮りのチャンスです。
平日でも行ける時には出動する準備をしていましたが、風が強かったり曇りの
夜だったりで、出かけたのは2度だけでした。
どちらも遠くが霞む天気でコンディションはよくありませんでしたので、機材の
テストや未だ撮ったことのなかった天体を撮ってみるテストのつもりで。
まず画像処理が済んだ10月6日の分をご紹介します。
タイトル画像は、夜中過ぎに上ってきたすばるとA45です。
最初はいつもの登山口まで行きましたが、すごい風で車の中でも揺れを感じます。
少し待ちましたが収まる気配がないので、標高の低いダムの横まで移動します。
そこでも風があったので、赤道儀の準備だけして、まずはポタ赤に350mmの望遠鏡を載せ、
これまでフルサイズのカメラで撮った天体をAPS-C(D5200)で撮ってみます。
その間、D7100を使って星の日周運動を。今回はA45のボンネットを撮ってみました。車にフォーカスを合わせているので星像が
太くなっていますし、北極星を入れられなかったので回転ではなく平行に移動しています。もっと高い三脚が必要ですね。
日周運動を撮る間は車に出入りができないので、寒くなるこれからはもう撮れないでしょう。
望遠鏡の方は、前に同じ鏡筒とD810Aで撮った網状星雲から。これは1500光年ほど離れた天体で、数万年前に起こった超新星爆発の残骸が広がっている様子です。
下の写真の左側の円弧状の星雲がC33、右側がC34です。("C"とは、M31などのMessierカタログのような、Caldwellカタログです。)
C33_C34_2015.10.06 posted by
(C)koichifun
赤道儀は、前回の出動時に赤緯体(極軸と直交する軸でその上にクランプで望遠鏡を固定します)にガタを見つけたので、帰宅してバラしました。中華製の(このクラスとしては)安価な赤道儀だったので、購入後の調整は覚悟していて、既に赤経軸のギヤの固定が甘かったのを修正していました。
赤緯軸にクランプ部を固定するネジが外からは見当たらないので、全バラして軸の回転量を測るエンコーダーの基盤を外すと、そこからイモネジが見えました。これが3つとも緩んでいたので、ロックタイトを塗ってしっかり固定しておきました。
まずは、夏の星雲で有名なM27 アレイ星雲を。これは夏の大三角を作るAltairとDenebを結ぶ辺のほぼ上にあり、もうそろそろ見られなくなります。900mmの鏡筒の焦点距離を670mmにするレデューサを付けてD7100で撮りました。
風のためにブレた写真を間引いて合成しました。
M27_2015.10.06 posted by
(C)koichifun
D7100で撮ったので、青はよく出ていますが、端にある赤い色は今ひとつです。
次に、同じく夏の大三角のAltairとVegaの作る辺の上、Vegaの近いところにあるM57 リング星雲です。外周が赤いのですが、その色がよく出ていませんね。また画角としてはレデューサが無い方が良かったかと思います。
M57_2015.10.06 posted by
(C)koichifun
これら2つの星雲は「惑星状星雲」と言われる星雲で、超新星爆発を起こせない(太陽程度の質量の)星が赤色巨星となった後に、中心部の星に照らされているものです。もっと重ければ超新星爆発を起こして上の網状星雲のような残骸を残したり、蟹星雲のような中心部に中性子星をもつ星雲になります。太陽も木星の公転軌道くらいまで広がる赤色巨星になると考えられていますので、遠くからはこんな星雲に見えるのかもしれません。
日付が変わる頃になりカシオペアが高くなってきたので、ポタ赤の方ではおなじみのアンドロメダ銀河を撮ります。ISO1600で、SS=120-360sを10枚ほど撮りました。
M31_2015.10.06 posted by
(C)koichifun
350mmの鏡筒にAPS-Cのカメラの組み合わせは初めてですが、中々良い画角になりました。前に撮ったのは、670mmとフルサイズだったのですが、この組み合わせをフルサイズにすると525mmになります。焦点距離が500mm程度の明るい望遠鏡が欲しくなります。
赤道儀の方は、アンドロメダの下の方にあるM33を。670mmとAPS-Cの組合せも初めてです。この頃には風が弱くなり、枚数を稼げました。画角はフルサイズで撮ったときより良い感じです。
M33_2015.10.06 posted by
(C)koichifun
この連休は曇りがちの天気なので、機会があるとすれば連休明けでしょうか。風の無い澄んだ星空になって欲しいですね。
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2015/10/11 16:58:01