
例年5月は春の銀河シーズンの終盤であり、夜半過ぎには散光星雲や惑星状星雲
が昇ってくる時期なのですが、例年より2週間以上早い梅雨入りで、天体撮影が
捗りません。
楽しみにしていた26日の皆既月食の夜は、九州地方は午後から曇り、夜には
雨が降る始末。
スーパームーンでもあるので、大きな月を撮っておこうと前日と翌日のどちら
かでも月を撮ろうとしたのですが、それぞれ曇りと大雨でした。
前週の週間予報で月食は撮影できそうになかったし、サイクリングをした夜が
久しぶりに晴れてきたので、月でも撮っておこうと自宅玄関前で撮影しました。
タイトル画像はその様子です。
焦点距離900mmの屈折鏡に1.5倍エクステンダーを付けて、D850で撮って
います。ライブビューで拡大表示しても、月面の揺らぎは小さく、久しぶりに
シーイングが良い夜でした。
90枚ほどを合成して処理すると次の画像になります。
今年になって撮った月の中で最もシャープになりました。
倍率が上がるとシーイングの影響がモロに出るので、晴れていても気流が落ち着いていないと中々良い写真になりません。
等倍でメジャーなクレーターの周辺を拡大してみます。
まずは、ティコ・クレーター。
次にコペルニクス・クレーター。
月を撮影した後、自宅のドームで焦点距離2000mmの反射鏡で天体撮影をしました。
上弦の月から2日後の月が明るいので、銀河や星雲などの淡い部分のある天体ではなく星団を狙いました。
今の時期の夜、地表は天の川銀河面の外を向いているので系外銀河や球状星団が数多く見られます。
以前、このブログでも紹介したヘルクレス座のM13という球状星団が北天最大で有名ですが、同じ星座にあるM92という
星団を撮ることにしました。M13より一回りは小さく、27,000光年の彼方にあります。
5月後半の本日までに長時間晴れたのは22日の夜だけで、天体写真はこれだけになります。
他の日は曇り空の合間にテスト撮影をしたり、過去の画像で手抜き処理をしたものをやり直したりしてました。
次回の皆既月食は来年の11月8日、その前に今年の11月19日に部分月食があります。
もしかしたら月食の画像を楽しみにしていた方もおられるかもしれないので、過去にみんカラのブログで紹介した
月食撮影のブログへのリンクを置いて、今回は終わりにします。
2018年7月28日 月没時に月食が起こる月入帯食
2014年10月8日 インターバル撮影
2014年10月8日 望遠鏡での直焦点撮影
Posted at 2021/05/28 20:05:37 | |
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