2017年06月27日
アエロフロート航空593便墜落事故
1994年3月22日、ロシア・アエロフロート航空のエアバスA310-308がシベリアに墜落した航空事故のFDRからの映像と音声です。
日本でもテレビで放送された航空機事故ですが、日本では考えられない子供をコクピットに入れて、くしくも操縦桿を握らせたというモラルが問われた事故でもあります。
よかれと考えた事は返って取り返しのつかなくなるという教訓をもたらした事故でもあります。
思うに、この事故はエアバス社のフィソロフィーが招いた事故でもあるかと思います。要するに「自動操縦が優先か?」「パイロット優先か?」とボーイングのフィソロフィ-とは全く異なります。
例として、名古屋空港(当時)で中華航空のエアバスA300-600Rがタッチダウン寸前に急激なプルアップした事で失速し、そのまま墜落。痛ましい事故となりました。この事故も自動操縦が優先という事を理解していなかったパイロットによるヒューマンエラーかと思います。
今でも、エアバス社は自動操縦優先、対してボーイングはパイロット優先と、そのスタンスは分かれたままです。
このアエロフロートの事故は子供が30秒間以上に操縦桿に触った影響でエルロンが自動操縦が解除され、徐々に右旋回しながら降下し、リミットであるバンク角45度以上に傾いたためにスピン状態に入り、その間、機内はプラス4.8Gの加重がかかり、パイロットは操縦席に付けなくなりリカバー操作が遅れたこと。
自動操縦が解除された場合、当時はワーニングランプのみが点灯し音声ガイダンス機能がなかったこと。
ピッチに関しては、自動操縦に入ったままの状態だったので、解除する手順を知らなかった事が言えるかと思います。もし、コパイロットが上昇した時点で操縦桿からテを離せば自動操縦は解除され、リカバーできた可能性が大きいとも言えます。
自動操縦は画期的なデバイスですが、その操作手順を承知しないと、このような事故が起きるという、現代の航空事故への教訓となった訳です。
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Posted at
2017/06/27 20:18:47
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