2023年12月07日
ビッグツィン(貨物機に改修作業)
一般的に貨物機(フレーター機)はB747-8F、B747-400F、B767-300F、A321-200Fが主流でもあり民間貨物航空会社または貨物機仕様としては上記の4機種がデフォルトとなります。今回の「ビッグツィン」とはB777-300ERを貨物機に改修したB777-300ERSFと言われるモノで、これはイスラエル・IAI社が担当していますね。
このB777-300ER型機は全長はB747-8を上回るモノで、エンジンも一基での離陸推力は約510KN(F-15の2.5機分の出力)を提供するのです、同エンジンは米GEエビエーション製GE90-115B型エンジンとも言われ、一基当たりの離陸推力で500KNを超えるのは、このエンジンのみとなります。最近になってB777-200ER型機がリタイヤしているのが多く、それを貨物機に改修し運用している航空会社もありますが流石に-300ER型機を貨物機に改修したシップは見当たらず、今回が初めてのシップと思います。
この動画は旅客機を貨物機へ改修している作業風景ですが航空機の構造がセミモノコック構造が分かると思います。スパーとストリンガーで航空機の骨格を成して形成します。意外に簡単に航空機のスキン(外皮)をグラインダーで切断するのが簡単のように見えますね。切断部分を貨物機用に貨物ドアを挿入しますが、流石に床材は旅客機ようでは強度と貨物の固縛デバイスが無いので専用の床材を使用しますが、やはり、ノーズギヤとメインギヤをO/Hしたモノに換装し貨物機への耐荷重に耐えうるような仕様のギヤになっていると思います。また、床には貨物等を乗せるパレットを機内で移動しやすいようにローラーや荷重センサーが付けられ、機体CG(重心)をコンピューターで速やかに計算し、どのパレットを何処に積むかを担当します。
このB777-300ERSF型機がこれから何機が改修されるかは分かりませんが、運用コスト的に安価な双発である、B777-300ERSF型機ですので、これからは空港の貨物機専用スポットインフラ次第では増加するかもしれませんね。
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Posted at
2023/12/07 20:24:35
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