2022年08月20日
実際に各国空軍デモンストレーションチームでは「テールスライド」と「ハンマーヘッドストール」を演技科目で実施しております。では、何が違うのか?と言う事です。
動画を見れば分かると思いますが、機首を垂直に向けて上昇しパワーを抜くと地球の重力に負けてシップは降下します。当たり前ですよね。その時に「テール」、つまりシップ後部から、そのまま降下をするのが「テールスライド」と言います。その時に機首の下がり方がマイナスGか、プラスGかは問題ではありません。これはシップ特性があるので、それになるしかありません。
では「ハンマーヘッドストール」とは何?と言う事ですが、上記の「テールスライド」と似ています。機首を垂直に向けて上昇しパワーを抜くと重力に負ける寸前に、「ラダー」で機首を左右のどちらか方向に向けて降下します。これを「ハンマーヘッドストール」と言います。
スラストベクタリングノズルを装備した、エンジンならば推力でコントロール出来ますが、これは空力でコントロールするので、かなり難易度は高いです。中にはイタリア空軍デモンストレーションチーム「フレッチェ・トリコローリ」のソリスタ(ソロ機)が実施する「ラムシェバック」と言われるのは、演技科目の始まりは上記と同じですが、故意にラダーを踏むことで「らせん状」状態で失速しリカバーする演技科目もあります。あの演技科目はエンジンが失速する恐れがあるので、ターボジェットエンジン搭載機ならば、エンジン失速は生起しないと思われます。ただ、かなりシップのフレームにストレスが掛かるので、あまりオススメではありません。
実際にデモンストレーションを見た方が分かりやすいので「フレッチェ・トリコローリ」の動画を貼っておきます。「9:12秒」は「テールスライド」、「10:07秒」は「ラムシェバック」です。多分、初めて見た人は「信じられん」と驚愕すると思います。
Posted at 2022/08/20 19:59:13 | |
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2022年08月20日
日本は今でも断続的に雨が降って災害を引き起こしていますが、欧州、インド、中国は熱波により川が干上がり、結果的に水力発電稼働は限定的、火力発電もロシアのウクライナ侵攻でロシアからの天然ガス供給の停止の恐れ、原子力発電も復水器で原子炉で高熱、高圧された水蒸気を冷やし、タービンを回す水分に変換しなくてはならないのすが、その復水器に提供する川の水が不足し、今後の原子力稼働にも影響が出る状況になり、特にフランスでは3/4が原子力発電所による電力供給なので、川の水による復水器への提供も滞る自体も十分あり得ます。
日本の原子力発電所では軽水炉加圧型原子炉と軽水炉沸騰水型原子炉は海水から復水器に提供するので、まず問題はないかと思いますが、この欧州、インド、中国の電力不足は、まず経済の停滞、物流の障害、GDPの低下、雇用出来なくなる状況下になると思われ、ほぼ全世界的な電力不足は深刻な世界経済を停滞させる要因にもなります。それはBEV(電気自動車)にも当然ながら干渉し「カーボンニュートラル」に舵を切った世界世論は、皮肉にも生活インフラが崩壊する事は明白でもあります。
欧州、特に「EU」ですね。果たして「炭素税」を提唱したのは良いが、自分の首を自分で絞めた事になります。ドイツのシュルツ首相は石炭による、火力発電を主に考える事になり、その時、「炭素税」を提唱した「EU」の言い訳に期待したいと思います。中国では、あの「長江」(揚子江)も水不足に陥り、山峡ダムや他の流域でのダムの水力発電の低下は避ける事は出来ず、かと言って、火力発電は石炭が足りず、原子力発電もパーセンテージは小さく、今も計画停電していますが、この冬はシャレにならない「大停電」が起きても全く不思議ではありません。そのとばっちりが「メコン川」下流の東南アジア各国にも水不足に陥り、経済衰退は避けられないでしょう。
日本はなんとか「綱渡り」状況で、特に関東と東北では電力不足はこの冬は顕著となり、政府が推進する新たに9基の原子力発電所再稼働には待ったなしでもあり、早急に火力発電は「IGCC」式や「TGCC」式を推進する事が最重要となります。ニュースでは東京電力HDの柏崎原子力発電所から半径30kmだったかな?自治体の再稼働了承を急ぐ方針とも聞いています。
思うに当方は、この電力不足は日本国民が生活する事で、いかに電力供給が重要かを再確認する事には良い機会と思います。
Posted at 2022/08/20 14:05:38 | |
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2022年08月20日
太平洋、インド洋をパトロールしていた空母「エイブラハム・リンカーンと第9空母打撃群、第9空母航空団は艦船は母港である「ノースアイランド海軍基地」と多分ですが「リムーア海軍航空基地」に帰還しました。
多分、約半年に渡るパトロールでしたが、米海軍としては初めての「F-35C」での飛行隊である第314海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA-314)、通称「ブラック・ナイツ」が空母での運用実績を造ったとも言えます。
当初、空母「エイブラハム・リンカーン」(CVN-72)は大西洋艦隊でしたが、後に太平洋艦隊に移籍となり、第9空母航空団のテールレターも「NG」に変更しました。因みにバーティカルウィングに「A○」が書かれたら大西洋艦隊、「N○」と書かれたら太平洋艦隊と思って下さい。それに同空母の艦長は「エイミー・バウアーンシュミット」大佐が2021年夏に初の女性の航空母艦艦長として就任する事になりました。動画でも出ていましたが、肩に4本線のゴールドラインが「海軍大佐」を意味します。隣の大佐は、多分、第9空母航空団司令と思われます。また、同空母は、あの映画「トップガン・マーヴェリック」での舞台にもなった空母でもあります。
ニミッツ級原子力空母の5番艦ではありますが、厳密に言うと「ニミッツ級」改と言われ、空母では初めて排水量が100,000トンを超えた空母でもあります。主機は米ウェスティングハウス製「A4W」加圧型原子炉を二基となり、その出力は280,000PS(260,000PSの説もあります)となり、蒸気タービン四基、スクリューも四基となります。
乗員は計5680名ですが、現役の米海兵隊歩兵が多分、1個中隊は同乗し艦内パトロールや艦長及び第9空母打撃群司令官の警備として任務に就いております。空母パトロールは長期間の為、この後は空母のメンテナンスや搭乗員の休養と訓練を重ね、時には同空母での当直勤務もあります。当然ながら「A4W」加圧型原子炉は起動したままでもあり、その要員はまず表には出てこないと思います。と言うのはペンタゴンや米海軍は公表しないのです。それだけ、原子力空母の立ち位置は秘匿性の高い艦船でもあると言う事になります。常に原子炉は臨界状態にしておかないと、有事の際には速やかに出港しないといけない理由があるからです。
まあ、今はゆっくりと家族と一緒の時間を満喫して欲しいですね。艦船、特に空母搭乗員のストレスは、かなり大きいからです。
Posted at 2022/08/20 09:20:00 | |
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