2018年08月15日
ペルチェで
車載エアコンなんか無理。
スポット的なヤツは考えてみたが、それにしても無理。
そもそもペルチェは電力効率が悪い、単純に100Wの熱移動に200W使う効率よい物でも150Wは使う
そして放熱側はこの移動分と入力電力分の300Wの熱を出す。
そして更に厄介なことに、温度差が一定以上あると自家発しやがる逆方向起電力を持つので、
より電圧を上げ電流を流す必要が有る。
どんどん効率下がるわけよ。
んで、熱移動なので単位面積当たりの吸熱量と排熱量は同じ、吸熱側が10㎠で30℃→0℃分
なら排熱側は同じ面積で0℃→30℃分+消費電力分
でしかない。
また、吸熱側と排熱側の温度差も限度がある大体50~75℃がmaxこれ以上は焼損する。
コンプレッサーを用いたサーマルポンプの場合は、圧縮することが出来るので吸熱側が
10㎠で30℃→0℃分吸った物を排熱側では5㎠で0℃→60℃として放出できる。
エネルギー効率としてもコンプレッサー回す電力とラジエターのクーリングファン
等の駆動にかかるエネルギーの数倍の熱の移動が出来る。
エアコンの消費電力が700wで冷却能力が2.1kwとかいうのはポンプ(加圧することが出来る)
だからだ。
もう一つの問題は熱量。
エアコンで使うには、吸熱側は最大流量でも冷却できるだけの温度にしなければならない
車両用なんかはサイズ制限もあるので、マイナスになってないと、車内の容積分を冷却しきれない。
放熱する側もサイズに制限が有るので、吸排熱の温度差は100℃くらいは出せないとダメ。
これは理由単純で外気温が40℃有るなら排熱側はそれ以上の温度で無いと放熱できない。
吸熱側を-10℃として、40℃の室内気を20℃で排出すると30℃分の熱を吸っている。
これを排出するには40℃以上にしないと放出できない。
圧縮して60℃にはしないと吸熱と放熱のバランスがとれん*熱交換器の面積しだいなとこもあるが
現実には効率を上げるために1/3位に圧縮して熱密度上げてやらないといかんけど。
*たかけりゃいいと言うわけでも無い。
これがペルチェには出来ない。
面積固定だから。
んで必要エネルギー
2kwの熱を移動するにヒートポンプ式なら700w 約1馬力
んでペルチェでやろうとすると4kw以上約5.5馬力
仮に12Vで言うなら約340A要るって事よ。
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Posted at
2018/08/15 12:29:00
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