
みん友の島田…いや、「律ちゃんマジ!天使」さんのブログにこういったのがありました。とある本の特集で木崎湖巡礼について書かれていたそうなのですが…
(突き放しもしないし特別大事にもしない)アニメの舞台はファンの間で聖地と呼ばれ、巡礼者が押し寄せる。
こうした動きは古くからあったとされているが、その中の一つが木崎湖だ。
ここは2002年に放映された、おねがいティーチャー、さらに翌年のおねがいツインズというアニメで、地名や実在の施設がそのまま使われた事をきっかけに、ファンが続々とやって来る様になった。
それを逆手に取り、町おこしの手段とする自治体が後を絶たない中、ここ木崎湖はそうしたムーブメントとは一線を画すように、地元民有志が主体となってファンの受け入れを行っている、レアケースの聖地。そこで、受け入れ活動を行っている木崎湖キャンプ場で話を聞いてみた。
この街が舞台になっているアニメがあると知ったのは、ネットで検索したらアニメに出て来た駅や公園、湖が実在する事を知って足を運んだ、というアニメファンの人に教えられた事がきっかけでした。(原文のまま)
…というもので、この後も続くのですが、要するにアニメの聖地巡礼により、その場所が活性化されたのかどうかについて書かれた内容みたいです。
そういえば私が木崎湖を訪れる様になったのは、やはり「おねてい」がきっかけでしたね。あの作品が無ければ木崎湖を訪れる事も無かったでしょう。
それまでは木崎湖もバス釣りなどのレジャーを中心に観光が成り立っていた場所で、アニメの聖地とは無縁な場所だったみたいです。
しかしこうして今に至るまで、作品のファンが訪れ、そして木崎湖とその周辺に興味を持つ様になったのはとりあえず大成功だったと言えるでしょう。ただ大事なのは、そういったリピーターをどれだけ持続させるか…なんですが…
あとはファンのマナーでしょう。
それから、私が訪れたアニメの聖地で、観光とは無縁であっただろうと思われたのは、「けいおん!」で有名な豊郷でしたね。
確かにこの地域、旧中山道が通っている事や、それから江州音頭発祥の地と呼ばれるだけあって、歴史的には非常に意義深い場所ではあります。
しかし、観光地としての面は殆ど無かった為、観光客目当ての土産物店は皆無だし、そして飲食店も数としては極めて少ない場所です。
でも、「けいおん!」という作品の聖地巡礼で訪れるファンも増えた事から、一気に知名度も上がり、リピーターも増えました。
ただ、危惧されるのはアニメが終了して3年になるので、今後はその落ち込みが懸念される所ですね。元々観光地では無かったとはいえ、地域経済としては厳しい局面に立たされる可能性が高いです。現に私も各イベントの時には年々人数の少なさが実感出来る程でした。
その反面、従来も観光地としてやってきた所、アニメの聖地となり、ファンが訪れる様になったのは、「氷菓」の高山と、「ひぐらしのなく頃に」の白川郷(白川村)です。
まず高山は、ミシュランのガイドブック、それから「LonelyPlanet」なる外国人旅行者によく読まれるガイドブックに載っており、それらの紹介で外国人観光客がうなぎ登りに増えたのが強みでした。
そこへ「氷菓」というアニメの舞台になった事により、日本人の若者をはじめとするファンが訪れる様になったから、更に強みになったと言えるでしょう。
ただ、心配であるのは、「氷菓」という作品が今後「観光」の中の「One Of Them」に過ぎなくなってゆくのではないか?という部分です。
つまり、原作やアニメで続編を出さない限り、あれだけ矢継ぎ早に新作が投入されるアニメ業界では忘れ去られてしまいます。そして観光の面においても「ああ、そんなのあったな…」程度の認識しかされなくなる恐れもあります。
この作品が出るまでは私個人の思いとして、「高山はあれだけ観光地として有名なのに、何故アニメの聖地にならないのか?」と、木崎湖や豊郷を訪れる度にコンプレックスに感じていました。しかし今ではその願いが叶ったワケです。
一方、白川郷の場合、「ひぐらしの…」という作品の内容上、それから「世界遺産」として認定されているプライドも手伝ってか、あまりこの作品を前面に押したがらない…というか、「別にこれをウリにしなくてもいいのでは…?」的なスタンスも見受けられます。
しかし、こうしてファンが放送終了から年数の経つ今も訪れるのは、この作品の持つ魅力、そして魔力とでも言えようか何か引き付けてやまないモノがあるからでしょうね。
白川郷も世界遺産として認定されてから長いですが、ここにしても作品自体が埋もれてゆく心配は残りますね。それ以前にも、村内に駐車場を新設したり、ホテルを近くに新築するなどの影響で、ユネスコが「世界遺産」として持続させてくれるかどうかも課題ではありますが…
…という事でこの本の内容には非常に興味を持つものであります。「アニメの聖地巡礼」をテーマに研究課題としている学生さんが時々見受けられる一方、我々ファンとしても、今一度立ち止まり、もう一度「聖地巡礼」について見つめ直してみるのも必要でしょうね。
この記事は、
アニヲタは木崎湖の救世主になり得たのか?…について書いています。
ブログ一覧 |
木崎湖巡礼 | 日記
Posted at
2013/10/05 20:07:49