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2022年03月13日 イイね!

2021年式シビックEX(CVT/MT)感想文

2021年式シビックEX(CVT/MT)感想文●地球市民のクルマ ※日本人以外に限る
シビックは1972年のデビュー以来、ホンダを代表する看板車種であると同時にコンパクトハッチバックとして進化を続けながらグローバルなCセグメントモデルへと成長した。11代目となる現行モデルは2021年9月に発売された。

初代は当時としては先進的だったFFを採用した知的でクラスレスな2BOXとしてデビュー、ワンダーシビックからミラクルシビックまでの約15年間は若者向けのスポーティなハッチバックと4ドアセダンの二本立てでありながらVTECエンジンやサーキットを意識したタイプRの追加でスポーツイメージを世代を追うごとに強めた。2000年代中盤からは突如ミドルクラスへ移行し、市場が限られるタイプRに特化した販売を続けて最後は日本市場から撤退してしまった。2017年にUK製のハッチバックと日本製のセダンの二本立てで再登場し、このたび再参入後初めてのフルモデルチェンジを受けたという訳だ。

初代シビックの事を「一服の清涼剤」と評したジャーナリストの言葉をフィーチャーして新型もこれからの時代にふさわしい「一服の清涼剤」にすることを考えたという。そこから導かれたコンセプトは「爽快シビック」という何故だか「海と旋律」が聴きたくなる(笑)と定められた。

そのパッケージングは下記の通り。Frオーバーハングを15mm、ホイールベースを35mm延長(2735mm)し、Rrオーバーハングは逆に20mm短縮する事で全長は30mm拡大の4550mmとなった。プロポーション的にもAピラーを大胆に50mmも後退させる事でエンジンフードの存在感が増した。(エンコパの拡大は衝突対応か?)車幅は1800mmと先代据え置きである。




競合関係にあるカローラスポーツやマツダ3と比べても車幅は変わらないが全長が大きく立派である。



過去の5ドア車と比較すると、2代目コロナSFや初代アテンザスポーツと然程変わらないサイズ感なので特別に大きいというわけでは無いが、実車は非常に大きく長く見える。これも水平基調のデザイン効果と大径タイヤのなぜるワザだ。先代の個性の強いデザインから、「爽快」をテーマにスリークなエクステリアデザインと、他の誰にも似ていないインテリアデザインを手に入れた。眺めて良し、座って良しの良い具合だ。デザインの割に居住性も悪くなく、積載性も下手なステーションワゴンを凌ぐレベルだ。

実際に走らせてみると、足回りは堅めだが18インチの割に乗り心地は許容レベルでガソリンエンジンらしく中高速まで気持ちよく回るパワフルな走りは確かにシビックらしい。特にコーナリングが素直で細かいステアリング操作に対して過敏では無く適切に反応する辺りは気持ちが良い。

一方で幅広大径タイヤによる小回り性能の悪さはシビックの大柄さを悪目立ちさせ、爽快ではないタイヤの音は快適性を損う。特に後席の頭上空間は大人が座るには甚だ窮屈だ。我が家のように子供二人がCRSを使うような4人家族、或いはたまにしか後席に人を乗せない条件なら問題は無い。

最も衝撃的なのは先代から大幅値上げされたプライスタグだ。スタート価格が税込319万円というのは我が国のシビック観から大きく逸脱するものだ。私の見積もりでは総額435万円。北米仕様との価格差もレートに依存するものの小さく、日本だけ価格をつり上げている訳では無い。世界的に車の価格が上がっているのは実は世界的に所得も上がったからなのではないか?と気づいたところで日本のヒラリーマンをやっている私がどうこうできるわけでも無い。今は春闘の季節で「3%賃上げ」なんてキーワードも出ているが、いくらグローバル基準で作られたシビックでも、せめて日本市場向けに税込280万円程度のお買い得グレードの設定を望みたい。きっと16インチタイヤ採用で小回り性能も一緒に改善されるだろう。

新型シビックが成し遂げた爽快というキーワードに真摯に取り組んだクルマ作りに好感を持っている。地道な技術の積み重ねによってシビックの魅力が乗る人に浸透してくるかのようだ。しかもMTを残してくれてちょっと昔の車好きを喜ばせるなんて有り難い話ではないか。その甲斐あって初期需要では20代が23.9%と最も高い比率だったそうだ。しかも6速MTが全体の35%という高い割合で選ばれている事も個人的には驚いた。ちょっと高すぎるが若い人が頑張って贅沢するには良い選択だ。私のようにBセグで頑張っている人の次のファミリーカーの選択肢としても魅力的であるし、車に慣れ親しんで目が肥えた50代以上の層も車両感覚さえ問題なければシビックの良さが理解できると思う。



個人的には新型シビックはもっと評価されて良いし、販売も伸びて欲しい一台である。そして再び安易にに日本市場を捨てる事無く、タイプRに頼りすぎる事無く、地道にお客様の声を聞きながら改良を加えていって欲しい。

おすすめ度は先代の★4つに対して1個減じた。理由は価格設定で、日本の市場環境では明らかに高い。今後の改良で買いやすいグレードの追加が望まれる。
Posted at 2022/03/13 23:23:08 | コメント(1) | クルマレビュー

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