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2022年04月02日

1973年の撮影旅行 倉吉線訪問記

1973年の撮影旅行 倉吉線訪問記 子供の頃経験したSL撮影の旅、今回は鳥取県の倉吉線の訪問です。一番身近であった国鉄草津線の無煙化(1972年10月)以降、蒸気機関車を求めて関西本線、越美北線、七尾線、明智線と親子で撮影旅をしました。もう少し早く生まれていれば単独行動で北海道、九州へと足を延ばした可能性はありますが、いずれにせよ非常に微妙な年齢と無煙化タイミングであったと今になって思います。時系列ではSL撮影旅行シリーズの最終回がこの倉吉線になります。

さて最後の遠征旅行は今までとは若干違います。以前こんな日記を書きましたが、その直前に親父が中古のキヤノンFTbとFD50㎜f1.8レンズを買い与えてくれて2台体制になりました。その後も倉吉探訪までにスノークロスフィルターとかキヤノンブースター(低照度露出計補助装置)が導入されていた記憶です。当然作品つくりには以前より貪欲になっています。この旅行では親子で2台のFTbを使い、録音機は持っていかなかった記憶です。どうしても思い出せないのがブースターを持って行ったか否か?なんですが、歴史的重要事項ではないので「軽い気持ちで」使ったことにしようかと思います(笑)。



秘密兵器キヤノンブースター

〇倉吉線とは
鳥取県倉吉市の山陰本線倉吉駅から関金町山守駅間20Kmを結ぶローカル線で、もとは山陽方面に抜ける事も計画されていたようですが頓挫。撮影当時はC11型蒸気機関車が牽引する混合列車(貨車と客車を一緒に引く列車)が走っていました。翌1974年春に無煙化、鐡道自体も1985年に全線廃止になっています。



近年の廃線探訪ブームの中でこの廃線跡が「レールや駅が一部残っている」ということでにわかに脚光を浴びています。インスタグラムなどで目にした方も多いはずです。このブログをご覧になって、訪れてみたいとお考えの方はまずここへ。

〇今回も裏どりをしてみた。
まずは当時のSLダイヤから。



この旅行にはもう一つ面白い点があります。それは往路が「後に山陰号と呼ばれるようになる夜行鈍行寝台列車で行った」という点です。当時は各駅停車の夜行列車があり22時4分京都発の827レには一両だけ10系客車のB寝台車が連結されていました。これは若い乗り鉄の方には垂涎の体験であるらしいです。今思うに車内のスナップ写真などを撮っておくべきでした。

京都2204→綾部0002→福知山0021着30分停車→豊岡0220→城崎0239→鳥取0432→倉吉0545→終点出雲市は0932着

倉吉駅では混421レが0548発ですから、これはかなりスリリングな乗り換えです。それでは順を追って思い出してみましょう。

22時4分京都発のこの列車、記憶ではDF50ディーゼル機関車が青い客車を牽いていました。先頭の1両だけが寝台車、あとは普通車だったような。初体験の寝台車は古ぼけて薄汚れていました。3段ベッドの下段が親父、中段が私。狭いベッドと興奮で熟睡できた記憶がありません。夜中に誰かの声で「餘部鉄橋(小声)」とか言っていた記憶がありますが、、、。


借用画像ですが、もっともっと劣悪だったような気がします。
とはいえ旅情という点に限れば後年乗ったブルトレ寝台なんかよりずっと良かったようです。
親父は倉吉駅での乗り換えをかなり気にしていたようで、ホームを走った記憶もありますが間に合うことが判ってホッとしたようです。
そうです。夜明け前に蒸気機関車が牽く混合列車にて関金まで行ったわけですね。



倉吉線のC11は頭を倉吉側を向けていますからバック運転で関金に向かいます。なぜ録音機を持って行かなかったのか?と思いますが当時大人と同じ一眼レフを使わせてもらって写真に興味が向いていたのとC11の乗車音は七尾線で既に収めていたから(近日公開乞うご期待)ではないでしょうか?



関金着は0641.先頭の機関車を外します。この列車は終点山守まで行かずここで折り返しです。



倉吉側の先頭につないだところ。雨とはいえまだ真っ暗です。



この撮影にブースターを使ったような??どうだろう。スノークロスフィルターも使っていますね。



徐々に夜が明けてきます。日曜の朝の女学生、山守の方へ行くのでしょうか?0700着の443Dを待っているのでしょうか。



ディーゼルカーは終点山守で折り返して444Dとなり0721関金駅をSLより先に出ます。





7時47分関金駅発車シーンを撮影。(422レ)



親父は駅から離れた丘の上でカメラを構えていたようです。
撮影後、駅の近くのよろず屋さんでアルミ鍋の鍋焼きうどんをストーブで温めてもらって食べた記憶があります。次の446Dが関金駅を出るのが0843ですからそのくらいの時間はあったのでしょう。これに乗って倉吉方向に戻ります。









あとは倉吉駅からほど近い天神川鉄橋の付近でずっと撮影。バック運転が関金方面行、前進運転が倉吉行きです。



AIで着色してみました。



最後に倉吉駅で機関車にお別れして帰路につきます。右の写真には雪景色があります。山間には雪が降っていたのでしょうね?

(今となってはどうでもいい事ですが、カラー/ストロボ/手持ちが親父、モノクロ/バルブ/三脚使用が私の撮影です。)

謝辞
今回の倉吉線の裏どりには同志社大学鉄道同好会OB会のデジタル青信号というサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます。

〇最後の難関、この撮影旅行の日時が判らないのです。

手掛かりは日の出時間ではないでしょうか?

国立天文台の暦計算室のHPによると鳥取県あたりでは12月10日ごろに日の出が午前7時00分より遅くなります。1月7日前後が最も遅く7時13分ごろ。おそらく次に撮影したと思しきフイルムの日時が判っていて(尾小屋鉄道の訪問で、1974年1月15日)それより前。

goo天気予報で50年前の現場付近の天候が判ります。


当日雨でしかも日曜。帰りの車窓は雪景色?とか考えると12月16日かその前後の日曜(9日か23日)が怪しいような気がします。ちなみに1973年のクリスマス前後の金沢は3日間連続の雪で、ぜっきあいずさんの七尾線訪問記の景色と一致しますね。
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Posted at 2022/04/02 22:30:08

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この記事へのコメント

2022年4月2日 23:09
ここの路線の名残はGoogleマップで見ても分かりやすいのがイイですね(^^♪
コメントへの返答
2022年4月2日 23:41
また、行きたい場所が増えてしまった、、、、。

関金温泉も行ってみたい。
2022年4月3日 22:25
毎度思いますが・・・記憶力が素晴らしいなと。

それこそ似たような車輛を撮っていると記憶なんて簡単にあやふやになってしまうものではありますし、いざ前後がある程度わかる写真フィルムという証拠があってもこうもなかなかここまでは・・・と (^^;
コメントへの返答
2022年4月3日 22:56
だいぶ「作ってしまっている」可能性もあります。逆に言うとそのくらい古いということです。やってるうちに自分が撮ったか親父が撮ったのかすら分からなくなってきます。

今回入手した当時のダイヤは(そのとうりであれば)実に有効でした。暦、曜日、天気とかもパソコンで分かりますし。断片的な記憶が結構繋がってきます。

あと、自分の行動パターンは自分が1番よくわかりますしね。(笑)早く結果が見たくて帰り際にフイルムを撮り切る性格とか。親父は平日には絶対休まなかったし。

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