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2017年10月25日 イイね!

EV化は、車離れを加速させる?。(その2)

車離れのひとつの要因として、車との原体験、関わり方、そして「運転そのものを目的として出かけることができるのか?」と言ったところに、そのキーポイントが有るような気がする、、、、ということをUPしました。

EVは車とドライバーの関係を大きく変貌させるのでは?、という予感の中身を展開してみようと思います。

前回「運転すること」を目的に出かけることが無くなりつつあるのでは? またそのことが車離れの加速やコモディティ化にもつながっているのでは、という視点を上げました。

これは、運転することを目的に出かける、つまり車を運転することが動機になっているわけですから、そりゃー車好きなんでしょ(;^_^A 明白です。すると、メーカは先を競って一生懸命「運転」の苦労を無くして行きます。メーカは特殊な技能なしに誰でも扱える=技術の進歩という錦の御旗で開発に邁進して来ました。当然受け入れられるパイは増え、自動車はAT免許で多くの女性陣や、機械音痴の方々も、車の利便性を享受できる社会に貢献したでしょう。

そして皮肉なことに、そのことが未開の時代、自動車を愛して普及に寄与して来たアーリーリーダ層と言うか、走り屋達の後継者を減らしてきたのだと考えます。



独特の癖と機械の個性もあって、操ることの難しかった911はその象徴だったと言えます。だからこそ、その運転の対話言語を習得した「ポルシェ使い」は、そうでない人からは羨望を集めていました(空冷時代ね)、しかしそんなことは関係なしに「ドライバーと911」は、他では得られない<相互理解の快感>を得ていたのだと思います。



ここには、彼らが「明確に目的の異なる購買層」であったことがわかります。黎明期にはけん引役であっても、拡大するマーケットのメジャー勢力からはズレて行き、やがてメーカから疎まれる存在となる。(スバルとポルシェの類似点 で述べた点)


企業が利益と拡大を是として向かうようになったのが、いつの間にか株主だの、出資者だのの「商品を買う」顧客のためとは言えなくなってしまってから加速度的に進んだ気がします。「ユーザを育てる」視点の大事さを、誰も目先利益の役員や株主に理解させることが出来なくなったこと、逆のマネージャが重宝されること、などなどから創業者のスピリットは上っ面だけを明文化した軽薄な無国籍のグローバル化と言う無責任化で蔓延してしまったように思えます。

機械を操作すること、そして結果のフィードバックで「うまく行った」という快感を返してくれること。そのことが「運転をするために出かける人々」の運転を楽しむ行為において、実は大きなゲインを持つパラメータだったと言う事だろうと思うのです。

欧州ではスポーツカーやそう言った運転が楽しい車から、「MT消滅宣言」をしている愚かな経営者、開発役員が居ますが、私は「エンジンの個性」と対話を楽しむウエイトの大きい大馬力の車たちは、早晩MT回帰になるだろうと考えます。ただし、今よりもっと少数の限定車となって行くことは避けられないでしょう。クラッチを知らない、扱えないドライバーが増えてゆくとき、「エンジン」の存在もまた失われて行く。そして同時に車からも内燃機関は消えてゆく。




そうして、内燃機関が無くなった「スポーツカー、趣味車」の行方はどうなるのか。

車の中の「なに」と対話するのだろうか? モータになってしまうと右足とタイヤが直結状態の感覚になるのだが、残念ながらEVスポーツはまずはポルシェが「こうなる」というお手本をリリースしてくれないと、「運転を楽しむ」レベルのEVは出てこないだろうし、国産メーカの作るEVはそれこそファミリー輸送手段の「エコ」カーから普及する?、あるいは、SUVのスポーツ化(ボクサーの低重心のアドバンテージは消える)でのEVあるいはハイブリッドでやってゆくのか?。

少なくとも、エネルギー増幅装置としての心臓は、車と言うアーマーと一体となって装備され、ドライバーは「指示を与えるだけの」存在となって行く。キーを入れてエンジンを目覚めさせ、その力を右足一つで操る猛獣使いのような感覚は無くなる。

まだ、見えて来ませんがこの先自動車が「趣味の対象」となってくれる開発がなされるのか、また車を趣味の対象に捉えるユーザが育ってくれるのか、継承されるだけの楽しさを提供できるのか?。乗りこなし甲斐のある難しさ、それは車の本質を教えてくれる教科書みたいな車。すべてに電気補正が掛かって、ドライバーはちやほやよく出来ました、の過保護に祭られているだけではなかろうか。

メーカは「自分だけとの特別な対話」をしてくれる商品のベースを提供できるのか?。
それとも、無機質な効率化(エコは社会主義の匂いがする)は鉄馬としてある種のあこがれや苦労の源泉であった時代を終えて、ひたすら便利な道具として金太郎あめの存在になるのだろうか

双方に、その好奇心と欲望が問われる時代なのだろう、そのような非効率な「娯楽」は抹殺され、峠は直線的に道がひかれ、自動運転で白線をなぞる、電車のような自動車が、タクシーに変わってスマホで迎えに来てくれる、そう言うレンタル車で構成される社会が押し寄せて来るのかなと思うのです。



高度化した技術は「機械がその能力を、ドライバーと二人三脚で引き出せた一体感」を永遠に消失させてしまうのだろう。だとしたら車の機械としての「完成」とは、皮肉なものだという気がする。

一つの切り口として取り上げましたが、EVとこれまでの車(内燃機関)との大きな違いが、当たり前だけど「エンジンが無い」と言う事。そして決定的なのは、ATvsMTを過去のものとして、「ミッションが無い」と言う事。この2つは「運転を楽しむ」中の、機械との対話部分で、私にとっては多くの比重を占めていたポイント。


あらゆるものが電制化され、ダイレクト操作がどんどん消えてゆく。
EVはそれでも普遍的な「会話」を成立させる自動車ではあり続けるのだろう、ただ一つ、
「クラッチをうまく操作して、エンジンと対話する術を除いて・・」


おしまい。
Posted at 2017/10/25 18:33:35 | コメント(4) | トラックバック(0) | 雑感 | クルマ

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