SW中の21日の夕方、山の稜線は霞んでいましたがGPV予報では雲は少なそうでした。
その夜は上弦の月で夜中0時には月が沈みますし、山間部ではそれより早く月は見えなくなります。
風も弱いとの予報でしたので、長い(焦点距離900mmの)望遠鏡を持ち出します。
さすがにSWとあってか市内の車は少なく、いつもの登山口駐車場には予定より
早く到着しました。
先客が1台いて私がよく撮っている夜景を撮影されているようでした。
風は弱く雲も無かったのですが、3月か4月の頃の夜空の様に霞んでいて低い
ところの星は全く見えていませんでした。
前回、赤道儀を使ったときには風が強くオートガイダーが暴れまくりでまともに撮れませんでした。
この赤道儀は中華製の安価なもので、ギヤの噛み合わせの調整をしなければならないと聞いていましたので、
出動できない間に、購入後初めて2セット(赤経・赤緯)あるモーターとギヤ、ウォームホイール周りをバラして調整しました。
肝心のギヤとウォームホイールの当たりを調整するネジがユルユルで、調整してしっかり締め直しました。
調整後の調子を見たかったので、月が出ているときから準備して明るい星を導入したり、オートガイダーで動きをチェックしていました。
10時半くらいから月もかなり低くなり低空の霞で色が付いてきました。
そこで望遠鏡に焦点距離を635mmにするレデューサーを取り付けてアンドロメダ銀河に向けます。この時間帯にはかなり高度があり、望遠鏡は上を向くためカメラの背面液晶でピントを追い込むのに苦労します。
前回は雲が出て6分を1枚目で終了でしたので、今回は6分を4枚と8分を1枚入れた、12枚(合計露出時間約50分)を合成しました。
M31_2015.09.21 posted by
(C)koichifun
今まで撮った中では最高の出来かと自分では思っています。天候は7/26に撮った時の方が空が澄んでいて良かったのですが、霞んだ天気ながら露出時間は稼げました。
8分をあと2、3枚撮りたかったのですが、赤道儀に問題が出てきて一旦終了です。8分の2枚目からガイドがうまくできずに星像がブレています。ガイド星をロストする場合とは違っていて、その場では原因は掴めず、帰宅後、判明します。
アンドロメダ銀河を撮っている間にポタ赤を準備し、D5200に25mmの単焦点レンズを付けて、月が沈んだ頃から天の川の北の部分を撮りました。暗くて見えにくいですが、赤い散光星雲がいくつか写っています。
Casiopea周辺_2015.09.22 posted by
(C)koichifun
カシオペア座とアンドロメダ銀河が入っています。星が多すぎて分かりにくいので、カシオペア座に線を入れてみました。
前回上げた天の川の写真の下の方に、天の川銀河の中心があると書きましたが、その反対側(外側)を見ていることになります。あの写真の上の方、天の川のすぐ左にアルタイルが見えます。さらに上に行くとデネブがあり、その辺りが天頂に近いところです。
天頂(Zenith)からさらに北に下がっていくと、この写真の様にカシオペア座の近くを通ります。その様子がわかる様に、当日、23時の星空の様子をSkySafariに表示させた画像を作ってみました。
この画像の右の方にすばる(Alcyoneの付近)が写っていて、右の地平線の下にオリオン座があります。
これを撮った後、低空の霞の上にすばるが見えてきたので、350mmの望遠鏡に付けて撮ります。この機材の組み合わせで撮るすばるは初めてです。
霞の影響を受けて、元画像は白い靄がかかったような状態でしたが、画像処理で背景を暗くして青いガスが見られるようにしてみました。
M45_2015.09.22 posted by
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その後、オリオン座が見えてきたので、同じ機材で今シーズン初のオリオン大星雲を撮ってみます。
M42_2015.09.22 posted by
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元画像の1枚はタイトル画像のように全体が白くなっています。この星雲自体は明るいので1枚でもそれなりに見える写真になります。
この後「お馬さん」を撮りたかったのですが、こちらは暗くて露出を上げると画像が真っ白になり、今回は少しだけ撮って画像処理はしませんでした。
望遠鏡の方はアンドロメダ銀河の後、その少し下にあるM33を入れました。前回は強風で短い鏡筒を使いましたので、今回は635mmで。レデューサー無しの方が画角的には良いかもしれません。
M33_2015.09.22 posted by
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今月の星撮りはこれが最後になります。7月は梅雨の最中、8、9月と新月期には天候に恵まれなせんでしたので、これから秋の銀河などが撮れるような星空に期待します。来月はダウンジャケットが必要なくらいに寒くなるでしょうね。
Posted at 2015/09/24 12:33:54 | |
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