5月以降、6ヶ月連続で新月期の天気が悪い日が続いています。
星撮りを始めてこんなに出動機会が少ないのも初めてです。
タイトル画像は前回の星撮りブログであげた「象の鼻星雲」の写真です。
初めてN.I.N.A.という天体撮影ソフトとZ 6II(改造機)のテストがてら自宅で
撮影したものでした。
9月も機材テストや試し撮りばかりでした。
9月8日は途中で曇る予報でしたので、Z 6IIとカメラレンズ、しかもズームレンズ
でどれだけ撮れるのかのテストをしました。
これまで、ニコンのZマウントの14-24mm F2.8S、24-70mm F2.8Sの
開放が使い物になることを確かめてきました。
特に広角になる程、コマフレアといって周辺の星像が羽を広げた鳥のように
円周方向に沿って伸びる現象が起こるのですが、14-24mmは広角端・開放でも
ほとんど見られない優れたレンズです。
今回は70-200mm F2.8Sのテレ端・開放を試しました。
対象ははくちょう座の「サドル」(十字に並ぶ星の中心)周辺の星雲(IC1318)です。
下の画像は200mm開放でテスト撮影した写真をLightroomで開いてレンズ補正を切った時のスクリーンショットです。
星空を撮ったことのある方なら見られたことがあると思いますが、星の周りが紫や緑に着色することがあります。
これが色収差で絞る(レンズの周辺からの光を減らす)と改善することがありますし、Lightroomではレンズプロフィールを使うか、手動でこの色収差を低減できます。開放がF1.4やF1.8のレンズでも
コマフレアや色収差を抑えるためにF2.8以上に絞ることもあるので、ZマウントのF2.8ズームは、開放(F2.8)の素の状態で
これなのでかなり優秀だと思います。
他メーカーのミラーレス用レンズは試したことありませんが、最近の大径マウントのレンズはこんな感じなのでしょうか。
今回は30枚セットしていましたが、途中で夜露が酷くなって13枚しか使えませんでした。合成すると下のようになります。
その翌日、翌々日は晴れる時間帯が長かったので、タイトル画像の星雲の中の「象の鼻」の部分をアップで。
これまでで最大の2000mmの焦点距離で撮りました。
象の頭の暗い部分では星が活発に形成されています。比較的長時間、地平線の上にあって観測できるので、
天体屋さんの研究対象にもなっています。
9月のまともな天体写真はこれだけでした。
最後に、月が明るい24日にはくちょう座の「まゆ星雲」(IC5146)を撮りました。この星雲から暗黒帯が続いている
ので、それが入るような構図にしました。
赤い水素の光を出す輝線星雲とその周りの淡く青白い反射星雲が組み合わされた星雲ですが、反射星雲の部分は
露出不足で写りませんでした。上の象の鼻星雲と同じ機材を使いましたが、シーイングが悪くガイドも不安定でした。
今現在(10/5 20:00)、自宅で天体撮影をしているのですが、晴れているものの見える星の数が少なく、
ガイドグラフがギザギザと安定していません。
今月の星撮りでは成果が出ることを祈ります。
Posted at 2021/10/05 20:02:26 | |
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