2018年05月15日
やはりF-2は凄いね。
今月のこどもの日に行われた岩国FSDにおける、航空自衛隊築城基地第8飛行隊のF-2Aによるリモートデモフライトの模様ですが。
「やっぱり、F-2Aは凄い、素晴らしい」
この一言に尽きます。
その前に航空自衛隊もそうですが、基地上空でのロール(横転)はバンク角度が90度と決まっております。根拠は航空法ですね。つまり、背面飛行やバンク角90度を超えるスナップロール、エルロンロールは出来ません。もう、何十年前の法律ですが未だに改訂しないのには時代遅れも甚だしい事ですが。
今回のデモフライトしたF-2Aのコンフィギュレーション(飛行形態)は主翼下にパイロンと600ガロンタンク二本を搭載してですが、これでは空気抵抗も大きく、翼面荷重の高くなります。ですが、それでもモノともしないフライトは圧巻の一言です。
特に360度旋回を2回行う課目がありますが、いかにデジタルフライバイワイヤによるMLC(Maneuver Load Control)、つまり前縁、後縁フラップを差動させ旋回性能を向上させるのが機動荷重制御モードとME(Maneuver Enhancement)、つまり後縁フラップを水平尾翼の動きに連動させて、引き起こし操作中の加速度(G)の応答性を改善し、機首の動きの迅速に変更させる、機動強化モードのおかげかと思います。また、F-2Aを動力であるGE製F110-GE-129ターボファンエンジンのパワーによる余剰推力を提供する事も見逃せません。
上記のモードが無ければ、あのようなヘビー形態での360度旋回を二回も行う事は、まず不可能かと思います。それに旋回率と旋回半径の小ささも特筆するべき事項ですね。F-15で同じような課目をするとなると、とてもじゃないですがショーセンター内での360度旋回を二回行う事は出来ないと思います。
この岩国FSDで三沢基地第35戦闘航空団所属であり、太平洋地域デモンストレーションチームである、F-16C BLOCK50と同じエンジンですが、旋回率はF-16C BLOCK50の方が上ですが、これは同機がクリーン形態による空気抵抗が小さい事から踏まえると当然の結果です。ですが、旋回半径はF-2Aの方が小さい事が確認出来ます。
このような事から考えるとやっぱりF-2Aは凄いと思いますよ。それにオンタイムスケジュールでのデモフライトも特筆するべき事項。アサインされた時間にデモフライト行う事は至難の業、毎年、夏に行う「陸上自衛隊富士総合火力演習」でも、築城基地から飛び上がったF-2Aは、同火力演習にて航空阻止デモを行い、そのまま築城基地に帰投するという、考えられない事ですね。福岡県から静岡県をノンストップで行って帰りますからね。それも時間通りにですよ。
その事から考えると、いかに航空自衛隊パイロットのスキルの高さが伺えるかと思います。
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Posted at
2018/05/15 19:56:13
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