
こんにちは、スタッフSSです。
1月10日~12日に開催された「東京オートサロン2020」に行かれた方も多かったことと思いますが、いやぁ、すごい人出でしたね。
会場を動き回って、当日の万歩計は1.5万歩と普段の約倍の歩数となりました。。
と、翌日、足が筋肉痛になった東京オートサロンの会場で、
ドイツ発の足回りに関連するブランド、『アイバッハ』と『ビルシュタイン』を、取材してきたのでご紹介しますね!
実はクルマ好きにはお馴染みのこちらの2つのブランドは、共に
阿部商会さんが日本総代理店を務めている関係で、来日していた各ブランドの担当者の方に直接お話しを伺うことができましたよ!

まず、おじゃましたのがこちらの
『アイバッハ』のブースです!

お話しを伺ったのは、アイバッハ社のアジアパシフィック代表のベンジャミン・キーオ氏!

広いブースにはアイバッハ製のスプリングをはじめとする様々な製品が展示されていましたが、アイバッハとしては昨年の東京オートサロンが初出展で、今回は展示規模・内容ともにぐぐっとグレードアップしての出展となりました。

アイバッハといえば、1951年にドイツで創業されたサスペンションメーカーで、BMWやメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、アウディ、そしてポルシェといったドイツメーカーはもちろん、フェラーリやランボルギーニ、マクラーレンなどのプレミアムカーメーカーにも純正スプリングを供給している
老舗サスペンションブランドとして世界的にも有名ですね。

日本国内向けにはBMW、メルセデス、VW、アウディなどドイツ車向けのアフターマーケット向けをはじめ、
国産車向けにもアイバッハの主力製品であるにスプリングの提供を強化していくと話すキーオ氏。

元々は、モータースポーツ用のスプリングなどの提供からスタートしたアイバッハは、
F1をはじめ、WRCやDTM、NASCARや各国のツーリングカーレース等でも、多数のマシンに搭載されています。

会場に展示してあったMersedes AMG GT4は、日本国内でスーパー耐久選手権に参戦するバースレーシングのマシンです。チームの他車両にはアイバッハ製のスプリングなど足回りのパーツを搭載しています。

例えばこちらのレース向け直巻きスプリング
「ERS(アイバッハ・レース・スプリング・システム)」などは、モータースポーツ向けの製品として、サーキット走行を楽しむユーザーの方にも注目ですね。

ストリート用だと、こちらの
「PRO KIT(プロキット)」が定番。車高は最大約30mmほどダウンさせつつも、いたずらに車高の低さを求めるのではなく、
「トラクション」と「コンフォート性能」を重視するアイバッハの製品に対する共通思想を体現する製品ですね。

挙動を常にコントローラブルに保ちつつ、加減速やコーナーでのボディコントロールの乱れを最小限として、タイヤの性能を最大限に引き出すために、実測により車種ごとのホイールトラベルを算出しているというこだわりようです。
グリップと乗り心地や安全性を高い次元でバランスさせた乗り味は、基本的には
純正のダンパー性能を最大限に引き出すスプリングのセッティングとしているのだそうです。
こちらは、メジャーなブランドの欧州車をはじめ、国産車の多くのモデルに対応する
豊富な製品ラインアップを誇っていているので、ぜひチェックしてみてください!
■アイバッハ PRO-KITの製品一覧はこちら
https://eibach.jp/products/spring/pro-kit

ちなみにこちらは最大50mmのローダウンさせることができるアグレッシブなスタイルと、バネレートをアップさせてよりダイレクトな走りを両立するレーシーな仕様の
「SPORTS LINE(スポーツライン)」。
シリコン系ハイテンションスチール素材を使用した独自の冷間成形で、初期性能が長期に渡って維持されるのもアイバッハのスプリングに共通する特性ですね。

日本仕様では求められる特性が違うので、ドイツ本国で展開しているスプリングでも、車種によっては日本向けのチューニングを行うケースもあるそうですよ。
■アイバッハ Sportlineの製品一覧はこちら
https://eibach.jp/products/spring/sportline

キーオ氏にアイバッハのスプリングを取り付けるタイミングについてアドバイスを求めたところ、「例えば新車が発売されたとして、足回りの製品の開発期間を考えると、ダンパーの場合は開発開始から1~2年かかることが多いのです。一方、スプリングの場合は投入時期がそれよりは速くできるので、いち早く走りの質を向上させるには、
まずは純正ダンパーと組み合わせてアイバッハのスプリングに交換するのがいいのではないでしょうか。」とのこと。

なるほど、純正ダンパーに合わせてその性能を最大限引き出すセッティングとなっているというアイバッハのダンパーですから、見た目も20~30mmほど車高を落としつつ、コストを大きくかけることもなく、足回りに初めて手を入れるという場合でも手を付けやすいスプリングの交換は、チューニングのとっかかりとしてはお薦めというのも納得ですね。

また、会場には
「PRO STREET S」という車高調のエントリーモデルも展示されていて、今後はこういった製品ランアップも増やしていく予定だとか。

他にも
「PRO LIFT KIT」というBMWのXシリーズやメルセデス・ベンツ GLA、ジープ チェロキーやレネゲードなど、SUVの車高を約30mmほどリフトさせるためのキットや、

BMW MやAMG、ベントレー、マクラーレンなどに純正採用されているスタビライザーの
「アンチロールキット」や、

高引張強度アルミ合金製の
「ホイールスペーサー」なども展示されていました。

品質、安全性、パフォーマンスとバランスの取れたプレミアムブランドとしてのアイバッハをアピールしていきたいというキーオ氏。今年から
アイバッハを見かける機会が増えるかもしれませんから、足回りのグレードアップに興味のある皆さんは、特に注目していてくださいね!
■アイバッハの製品一覧はこちら
https://eibach.jp/products
さて、続いてお邪魔したのは、こちら!

ショックアブソーバーの『ビルシュタイン』のブースです!

アジア地区セールスマネージャーのティム・ルーダット氏にお話を伺いました。
そして、ビルシュタインの今回のトピックスといえばこちら!

昨年末にドイツで開催されたエッセンモーターショー2019でワールドプレミアされたばかりのビルシュタインの
新しい車高調整式サスペンション、「EVO Performance Line」です!
日本でも
今春リリース予定という「EVO Performance Line」は、
「EVO R」、「EVO S」、「EVO SE」という3商品をラインアップするそうなんですが、その特徴といえば、
車高調整幅を増やしてスタイリングに対する自由度をアップさせつつ、走りはビルシュタインに求められる
性能を変わらず満たしていくというもの。

まず、モータースポーツ直系でブラックのケースとレッドのスプリングが印象的な
フラッグシップモデル「EVO R」。サーキット仕様の2ウェイ減衰力調整付きの車高調整式サスペンションで、ユーザーの好みによって
最大70mmローダウンが可能となっているそうです。

フロント、リア共にブルーとレッドの2つのアルミニウムダイヤルで、伸び側・縮み側それぞれ個別に10段階ずつ減衰力が調整可能になっています。

単筒式を採用しつつ、スプリングスレッドを一体化することで軽量化と、今までのビルシュタインの車高調にはなかったローダウン量を実現しています。

そしてこちらが、
ストリートからスポーツ走行までを視野に入れた車高調整式サスペンション
「EVO S」と「EVO SE」。共に、
最大70mmのローダウンを実現しています。現行製品で言えば、「B14」に該当する製品と言うとイメージしやすいかもとのことでした。

マットブラックのケースにビルシュタインのロゴが入った黄色い帯が印象的ですね。「EVO S」と「EVO SE」は、ビルシュタインと言えば多くの方がイメージするであろう単筒式ではなく、複筒式を採用することで、コンフォート性能を確保しつつ、最大70mmというローダウンが可能になっているそうです。
「EVO SE」は、市販車の電子制御サスペンションシステムに対応したモデルで、純正の電子制御サスペンションに対して、プラグ・アンド・プレイ装着が可能になっています。

「ビルシュタインはアフターマーケット向けだけではなく、純正採用されるケースも多いのです。」とルーダット氏。純正採用の場合はストローク量が確保しやすく、乗り心地に優れる複筒式が採用されることがほとんどで、そんな複筒式のコンフォート性やスタイリングのしやすさといったメリットを伸ばしつつ、走りの性能を向上させたのが、「EVO S」と「EVO SE」と言えそうです。

日本ではまず
トヨタ GRスープラ用とBMWの現行G20系3シリーズ用が発売される予定というビルシュタインのブランニュー車高調整式サスペンション「EVO Performance Line」。今後の展開に期待ですね!

というわけで、国内での展開を加速させる
アイバッハと、

新車高調システムで攻勢に出る
ビルシュタインの現地レポートをお送りしました!
では、また。