第一次大戦でドイツが作った長距離射程砲だが、当時の製造技術ではその発射時の圧力にも
砲弾の摩擦にも耐えられず、50発程度で砲身寿命になり後送してライフリングを切り直し
再配置するという手間と金が掛かる代物だった。
威力の方は当時とすれば心理面含めてかなりのものだったようだが。
で、撃ち込まれたフランス側が終戦後評価してるわけだが・・・
帝国陸軍将校の「重砲を装備しないのか?」との問いに対しフランス砲兵将校は・・・
「金が無い」
と言ったという。
んで、パリ砲の解析結果は「結果は確かだが技術的には新しい物では無い」という結論なのよね。
要はかかる金と時間に対して、効果に疑問がある。
我が方でも作れるが、数で攻めた方が早いってことよな。
この辺がフランス的合理主義なんだろ。
運用コストまで含めて高額になる物を絶対的な勝利のためなら
数そろえれば勝ちはとれるだろう。
だがそれだけの金があるか?
という、資金面の話になる。
要は前提が金、しいていえば経済性ちゅーとこよ。
ドイツ側は数をそろえられない分を注力した結果だが、数門程度では砲身命数50程度の物
総発砲数360発程度では戦局にそこまで影響を出せずに終わる。
数十門準備で来てれば話は違うが、そこまでの金は無いと。
これはあくまで戦争という異常事態だからこそできることではあるが、製品開発
からすればフランスが堅実的、ドイツが革新的となり、フランスは耐久性が高く
ドイツは耐久性が無いという話よ。
ここいらは二次大戦後パンターを運用したフランス軍の評価を見ても明らか。
性能二の次、耐久性重視のフランスと攻撃力と装甲に全振りでその他全く無しのドイツ。
結局の所、運用コストも含めてその上で運用価値があるか価格対効果を考えて判断せよちゅーこと。
この場合極端で物も高額・運用コストも高額なパリ砲 並の額で運用コストは低額な
一般野砲との話だが。
一般的にいったら安物と高級品の違いあたりかねぇ
安物は安物、使い捨てるもの。
高級品は修理含めてアフターがあり長期運用ができる物。
運用中の信頼性もしかり。
つーはなし。
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Military affairs | 日記
Posted at
2021/01/28 12:04:29