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quadrifogliospaのブログ一覧

2025年11月12日 イイね!

片山さつき財務相、走行距離課税を政府として検討せずと断言

今日の参議院予算委員会で国民民主党の榛葉賀津也幹事長の「走行距離課税」に対する質問に片山さつき財務大臣は

「車は走るためにありますからすから、走行距離に課税するとあんまりだという声は本当に伺っておりまして、御指摘のいわゆる走行距離課税については政府として具体的に検討をしておりません!」

と語尾を強調して回答。榛葉幹事長も「ありがとうございます。今日寝れそうです」と応じ議場内に拍手が起きました。

「走行距離課税は検討していません!」片山さつき財務大臣の答弁に、国民・榛葉幹事長も拍手
https://news.livedoor.com/article/detail/29969786/


自動車が生活必需品の地方や運送業など負担増にならずひとまずは良かったですが、財務省としては何かの形でガソリン税の代わりになる財源を探しているものと思われますので油断はできませんが就任当初、元財務官僚という事で財務省の操り人形として振る舞うかと思われた片山大臣ですが、高市総理の掲げる日本成長戦略を受けて経済浮揚を目指姿勢が改めて確認されました。

帰省する度に地方が疲弊している事をひしひしと感じるだけに今後も注視していきたいところです。
Posted at 2025/11/12 20:03:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月06日 イイね!

河野太郎元外相、「フェラーリやポルシェに入れるガソリンを下げる必要はない」で炎上

12月31日に廃止することで与野党6党が合意したガソリンの暫定税率廃止について河野太郎元外相が地上波民放テレビ番組で「フェラーリやポルシェに入れるガソリンを下げる必要はない」との発言が炎上していました。

これについてX(旧Twitter)の自身のアカウントでもガソリン価格が安くなると燃費のよい車やEVへの買い換えや民間の技術開発への投資意欲を損なう事に財政投入は間違っている。真に困っている世帯や企業にピンポイントで支援すべき、との持論を展開しました。
https://x.com/konotarogomame/status/1985914337643675955


しかしこの暫定税率廃止案は物価高騰で苦しむ家計支援という文脈で国民民主党などが訴えてきたものですから地球温暖化だとか金持ちの方が優遇されるからといった理由で反対するのは筋が通らないでしょう。

こういった事を見抜いた国民やフェラーリなどの高級車オーナーからも実態を見ているのかと反対意見が殺到しています。

百歩譲って河野氏の発言趣旨が正しいとしても、それに代わる代案の方こそ強調して打ち出すべきで、暫定税率廃止についての個人の考えは二の次であるべきでしょう。

そもそも物価高で可処分所得が減っている家計でガソリン価格が安くならないから新車に買い替えようというインセンティブにどれくらいなると思っているのか。

日本の自動車平均保有年数は10年前後ですが、十年前の日本車の平均燃費13Km/Lを超えるくらいでしたが近年は20km/Lに近づいています。
しかし低燃費車で元を取るには約20万km以上走らないと損益分岐点を超えられませんし現在のHVやEVではバッテリーの劣化で性能は距離を走る程低下していく事になり、バッテリー交換では数十万円の上乗せ費用が生じます。

ガソリン価格が3倍や5倍ともなればさすがに買い替え圧力になるでしょうが1割、2割高くなったと言ってランニングコストを上回るイニシャルコストを掛けようとは思いませんし、買い替えるための新車一台製造するのと同じ車に乗り続けるのではどちらがトータルでCO2排出量が少なくて済むかを考えればユーザーの使い方は千差万別ですから買い替えれば良いんだ、という安易な話でもないでしょう。

更に日本全体のCO2排出量のうち、家庭部門の占める割合は全体の5%であり2010年頃から横ばいで推移していることを考えると家計部門を締め上げてどれほど二酸化炭素排出削減に寄与すると考えているのか。
フェラーリやポルシェを引き合いに出した話がますます頓珍漢に思われます。



政治家になると権益絡みで大局観を堅持するのは難しくなるのかもしれませんが、反対の為の屁理屈をこねている暇があるのなら自動車が生活必需品となっている地方などをどう支えていくかを考えなくてはならないという自覚を持ってほしいものです。
Posted at 2025/11/06 13:40:32 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月02日 イイね!

JAPAN MOBILITY SHOW 2025

昨日は東京ビッグサイトで開催されているジャパンモビリティショーに行っていました。

会場外、入口ではスーパーカーが並んでいます。


某湾岸暴走漫画モチーフでしょうか「ブラックバード」との事。リアにはRWBのステッカーも張ってありましたがオーバーフェンダーではないのか。


ロータス・ヨーロッパSP


ダラーラ・ストラダーレ。初めて見たかな。


これは何だろうと思ったLEGAVELO(リガヴェロ)。

鈴木亜久里氏が関わったAguri Edition V2Rのようです。
https://forzastyle.com/articles/-/75709

これは何?のカウンタック。

細部も違うし違和感の塊です。
帰ってから調べるとMR-SベースのLP500レプリカなようです。
https://www.automesseweb.jp/2021/06/27/687988

これらは日替わり展示だそうで開催期間中に入れ替わるようです。
日替わり展示
イーストプロムナード石と光の広場

https://www.japan-mobility-show.com/program/mobility_culture_program/daily_zone/

開場時間に到着したので下の階段まで入場待ちの人で溢れていましたが、スーパーカーを眺めているうちに大分空いてきたようです。
開催期間前半と後半に週末がありますが果たしていつが混雑のピークになるか。


■NISSAN
物議をかもしているエルグランド。


前回お披露目したコンセプトをそのまま出してきたようなツラ構え。


JMS2023の時のコンセプト ニッサン ハイパーツアラー。
Aピラーの処理とボンネットの張り出しは安全対策上仕方ない変更でしょう。


JMS2025開催と同時に偽装された開発段階車両を取材していたモータージャーナリストも解禁となったようで試乗動画が出てきましたが異口同音に走りを褒めていました。

ミニバンにそれを求めるのかと、異彩を放つフロントマスクの処理同様に迷走するNISSANを現しているかのように思われました。

こちらは2027頃日本導入が決まった「PATROL」

中東の富裕層がターゲットの車両との事でとにかくデカい。小型トラックくらいの感覚です。

ミラーにアラビア文字の印刷があります。

AI翻訳してみると要領を得ませんでしたが「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」(鏡に映る物体は見た目より近い)のアラビア表記のようです。

RZ34フェアレディーZ
マジョーラ―っぽいですが新色?


■三菱
いつもコンセプトモデルは良いんですけど、実際に出てくると・・・


■BMW
久々?今回展示のノイエ・クラッセ BMW M繋がりでマルニ・ターボが置いてありました。


■ダイハツ
こちらも事前情報多めの「K-OPEN」

縦置き三気筒エンジンのロングノーズで座席位置を低め、スポーティー感を演出。
ただピラーなど細部のツメは甘く、あくまでコンセプトとの事。

もう見かける事もなくなった三輪ミゼット

これをEVにしてシティコミューターとするミゼットXという事のようです。

今回「原点回帰」を打ち出しているメーカーが多かったように思います。
それだけ迷いがあるという事か、と思わされます。

■レクサス
モビリティショーだからというより幅広いライフスタイルを目指しているのか。


LFA後継モデルとの事ですがまだ市販バージョンではない模様。


六輪ミニバン。
後席のタイヤハウス張り出しをなくすために後輪を小径四輪とするアイデアのようです。


■モビリティ展示
ロボット開発で先を行く中国の宇樹科技のロボット思われます。
一体240万円ほどだそうですが現状、ドタドタ走り回って手を振るくらい。
人型であるのは人間の生活している空間構造に組み込めるからで汎用自律型で工場や介護などの現場に入れば社会が変わるか?
少子化の進む日本でも労働力不足問題対策に期待される分野です。


富士通の量子コンピュータ。

従来のシリコン半導体の1000倍以上の計算の計算能力があり実用化されれば計算資源が飛躍的に大きくなり、これまで不可能だった様々な仕組みが実現できると見込まれており日本の経済産業省も開発支援に力を入れている所です。

しかし現状複数のアプローチがありどの手法が本命になるか分かりません。
技術的課題はいくつかありますが量子揺らぎのエラー補正で従来の高性能シリコン半導体が必要となっておりこの計算工程がネックとなりビット数が上げられないでいます。

電動マルチコプターSKYDRIVEは大阪万博でも不発でしたがスペックともかく、日本では騒音と場所でダメでしょう。


商船三井の風力水素生産船「WIND HUNTER」


WIND HUNTER(ウインドハンター)グリーン水素生産・供給船
https://www.mol-service.com/ja/services/low-carbon-decarbonized-business/wind-hunter
風力で航行し、水中の発電タービンを回して電気分解で水素を生産するというコンセプトは面白いですが問題は効率か?

■HONDA
ビジネスジェットに飽き足らずロケットまで打ち上げてしまいました。



本業はともかく多角化を模索するのは経営安定化の手法ですが、手を広げ過ぎると裏目に出る可能性もあります。はたして吉と出るか凶となるか。


SUPER ONE PROTOTYPE

大きめと言う話でしたが、意外と普通。

Micro EV
懐古趣味のマイクロモビリティ。


■メルセデス・ベンツ
CONCEPT AMG GT XX
アストンマーティンみがあるような。


MAYBACH SL
3650万円だと有難みも半減では。ウソでも6000万円とか言って欲しい所です。


■SUBARU
パフォーマンスB STIコンセプト
これはすぐに市販されそうな完成度。


一方のデザインスタディーの方は???


スバルモータースポーツUSAのレオーネ・ツーリングワゴン
グッドウッドフェスティバルで走らせていたのと細部が違っているような。


■BYD
今回一番気になっていた仰望/Yangwang U9


品のないマクラーレンといった趣ですがアルファロメオで156、166、147や8Cコンペティツィオーネのチーフデザイナー、後にランボルギーニやベルト―ネからBYDに抜擢されたヴォルフガング・ヨーゼフ・エッガーの手になると知ると、急に趣深い感じすら漂ってきます。

こちらは「ラッコ」と言われていた日本市場を見越した軽規格のEV。

開発主任は元日産の方だそうで、後席両面スライドドアなどツボは抑えていて完成度も高い。
家電や半導体業界で日本人技術者が中国や韓国企業に好待遇で一本釣りされたものの、ノウハウを吐き出したら用済みという事で解雇されてきた歴史を自動車産業もでも繰り返す象徴になるんだろうな、と言う感じで見てきました。

多分、その開発主任の方が展示の隣にいて質問を受けていたようですが日産の次の安住の地を得たりと思っているのならその程度の人で、自分の方がBYDを踏み台にして世界の有名企業を渡り歩いて名を挙げてやる、くらいの気概でないなら使い捨てられますよ、と思いながら素通り。

DOLPHIN
ボンネットとワイパーガーニッシュの間の隙間は埋めずにそのままとか、本当に細かい部分は気にしていない様子。まぁ日本車がオーバークオリティ気味であるのですが安ければなんでも、という層は必ず居るので脅威です。


■HYUNDAI(ヒョンデ)
日本再参入でこんなコンセプトモデルを持って来るのは元気があってよい。


ぱっとみのデザインはよくまとまっているIONIQ 5ですが殆ど全ての部分でチリが合っておらず、これで600万円超のクオリティと言われると疑問です。
まぁそういった部分に余計なコストを掛けない中国や韓国企業の割り切りの良さがグローバルマーケットで日本企業にとっては脅威なんですが。


■KIA
こちらも韓国企業のKIA。
デザインは野暮ったい中国企業よりはるかにヨーロッパ車のように垢ぬけているのですが安全制とかそこらへんは気にしていないんじゃないかと言う感じを受けます。


■MAZDA
MAZDA VISION X-COUPE

やはり四枚ドアでした。

■YAMAHA
「初音ミク」のコラボ。
今のVTuberコラボの走りみたいなものか。こういうコラボものは本質からそれて安易な印象から批判も多いですが、まぁYAMAHAは楽器関係でも繋がりがあると言えるので分からないでもないですが。


■SUZUKI
修会長亡き後、どうなっているかと思いましたが謎のマルチ・スズキ推し。
インドでのCBG事業(酪農廃棄物の資源化)でウ●コ博士のキャラクターにはドン引きしました。


中国勢や再び戻って来たドイツ車展示、そして日産の経営不振など様々な思いがめぐるJMS2025でした。
Posted at 2025/11/02 16:16:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年10月26日 イイね!

俯瞰 アメリカ政治

先週、アメリカでは「王様は要らないデモ」が全米2500カ所以上で行われのべ700万人が参加したそうです。

強権を繰り返すドナルド・トランプ大統領を暴君に例えたというだけでなく、アメリカ建国の歴史がヨーロッパの王政とキリスト教カトリックの結び付いた抑圧からの解放を目指したプロテスタントのアメリカ入植から始まり、ついには宗主国イギリスに独立戦争で勝利したという自負からの危機感の発露でしょう。
(アメリカ合衆国の歴史は北米大陸に初めてアフリカ系の黒人が奴隷として連れてこられた1619年が基点だとする「1619プロジェクト」はアフリカ系アメリカ人の視点ではあっても全てのアメリカ人を含んでいないためここでは扱わないものとします)

トランプと言うパーソナリティへの嫌悪感と言うよりアメリカの民主主義が脅かされていると感じるアメリカ人が多い事の表れのように思われます。

アメリカ大統領と言うと世界最強の人物と見做されていますが、あのトランプをしても署名した大統領令が議会で否決されたり、また最高裁判所で違憲との判決が出たりしている事からも分かるように、議会、大統領、司法は互いをけん制しながらアメリカを動かしているにすぎず、権限は人事権はあっても実質的に外交などに特化しており制限されています。

これはアメリカの憲法起草者がヨーロッパの王政のように特定の人物に権力が集中しないように設計したもので議会の改選も大統領選挙も開催間隔が固定され、一時の雰囲気でどこかの勢力が上院・下院・大統領全てを掌握してしまわないように配慮されたものです。

そのおかげで保守も選挙民の支持を拡大させるためにリベラル的な人権や平等を、またリベラルもある程度小さな政府と自由な商取引を受け入れてきました。

しかしここにきてアメリカ人の価値観が大きく変化する兆しが見えてきています。


アメリカでは数十年サイクルで主流と傍流が入れ替わるように政治秩序が書き換わってきたと歴史学者のゲイリー・ガーストル氏は言います。

その大きなものでは南北戦争で奴隷制国家から移民国家へ、近代では世界恐慌への対処におけるニューディール政策での社会主義的統制経済への傾斜とその否定、公民権運動による平等理念の追求と普及、新自由主義の台頭とその終焉、そして現在はドナルド・トランプに代表される新保守秩序への移行期にあるとみることが出来るかと思います。

アメリカは欧州や日本ほど歴史は長くなく、中世などの積み上げが無く、いくなり近代に登場したたため、それまでにない実験国家とも言われます。
しかし権利章典などのいわゆる近代国家が持っている憲法の制定は一番早く、それだけに近代国家、特に民主主義国の手本ともなってきました。

そういった成り立ちですから、アメリカで保守とリベラルが激しく対立していると言っても、これまでは「自由」を求める範囲での違いを争ってきました。

共和党のアイゼンハワーがニューディール政策を受け入れたり、民主党のビル・クリントンが新自由主義の素地となる自由化を進めたりといったように、対立する理念であっても時流に沿って取り入れる柔軟性も持ち合わせていました。

ニューディール政策はそれまでの各自が利益を追求するに任せる「自由放任主義」が世界恐慌で破綻するとケインズ経済学に基づいた金融市場の規制、公共事業による失業者救済手段として導入され、労働組合の拡大と富裕層への課税による富の再分配が起こり、社会保障の拡充と相まってアメリカに「中間層」と呼ばれるグループが出現し、これがニューディール政策を推し進める民主党政権の支持基盤となりました。

この過程でアメリカ人の価値観にある程度は政府による経済介入や個人の制約を受け入れ、社会全体で発展する方が何かと都合が良いという社会主義的な「公共善」が定着していったとみられます。

一方で南部のプロテスタントと北部のカトリックの対立は根深く、民主党としてはどちらからの支持も取り付けたい思惑もあり宗教はまだ個人の内心の問題とされました。

小さな政府で自己実現を目指す共和党と見なされたアイゼンアワーも1953年に大統領に就いても、このニューディール的な政策を強化しました。

しかし、この時既にキリスト教原理主義が政治にコミットする道を模索していました。
新しいメディアであるラジオ宣教師、そしてのちに普及するテレビ伝道師が今のSNSのような「草の根」的な広がりを実現します。


やがて高まる人種問題、経済不況、ベトナム戦争がニューディール秩序に終止符を打ちます。


1950年代後半から黒人差別を違法とする裁判判決が相次ぎ、人種的な平等や男女平等などの普遍的な価値観を目指すリベラルが勢いを増すにつれ、従来の伝統などが脅かされていると感じた南部を中心とした多くの白人男性が伝統的な価値観を重んじる共和党支持に鞍替えします。
共産主義が労働争議を通してアメリカにももたらされていると反共産主義が高まり、ニューライトが注目されるようになります。

アメリカの世俗化を懸念したキリスト教原理主義は宗派を超えて「福音派」を自任するようになり、政治的な働きかけを強めていきます。

これらがリベラルを推進するエリート層に反発し「保守合同」として結びつきを強めます。
レーガン政権ではソビエトに軍拡競争を仕掛け、思惑通りソビエトの弱体化が進みました。

やがてネオコン(新保守主義:Neoconservatism)が台頭。アメリカの保守思想こそが正しいものであるとして敵対勢力への先制攻撃を正当化。湾岸戦争、イラク戦争など対外強硬な時代に突入します。

ソビエト連邦崩壊で冷戦に勝利した後は強大なアメリカの影響力を背景にグローバリゼーションを推進。
反共防波堤の役割を終えた日本にも外交圧力を強め、日本から政治的妥協を引き出した成功体験を得ます。

2010年代に掛けて「多様性」「公平性」「包括性」(DEI)がリベラルの規範として押し広げられ、企業の活動や人事採用基準にも求められるようになりました。

社会における公平性を拡大解釈して個人の自由が最も貴ばれるものとしたため未成年の子供に「あなたの性別は押し付けられたもので本当は違うかもしれないからよく考えてみて」と吹聴したり「父」「母」といった言い方が男女差別(人によっては男尊女卑も見出す)にあたるとして「親その1」「親その2」と呼ぶよう学校で指導するような法案が提出される段に至り、リベラルのそういった押し付けに反発が強まりました。

同時期に黒人容疑者が白人警官に抵抗したりして殺害される事件が相次ぎブラックライブズマター(BLM:黒人の命が大事)運動が全米で過激化し、黒人はかつて自分たちを奴隷にしていた白人から財産を奪い返す権利があるという扇動にのって万引きから店舗襲撃や配送車襲撃を容認するようになるとオールライブズマター(ALM:全ての命が大事)運動がカウンターとして起こりました。

これはブラックライブズマターが黒人だけの命が大事だといっているとして当てこすりに全ての命が大事だと言っていましたが、実際にはキリスト教福音派などが参画していたようです。

先駆的なリベラルを自認する白人の間では黒人に対する「原罪」を認め、通りで黒人に跪き、黒人の靴にキスをするというパフォーマンスが流行り、この頃にそういった人種差別、ジェンダー平等、LGBTQなどの「意識高い系」をウォーク(woke:目覚めた人)と言うようになりましたが、同時に保守派の間では過剰に社会正義を求めている者と嘲笑的な意味合いも込められるようになりました。


このように当初は左から右、右から左にそれぞれを包括しながら揺れ動いてきた二大政党は、しかし選挙戦において多数派州や郡で自陣営が有利になるように互いに選挙区割りを改定した事で選挙における獲得州が固定化してしまい、一部の優劣が決まっていない揺れ動く激戦州(スィングステート)が勝敗の決め手になるようになっていきました。

その頃から選挙戦では広告マーケティングの手法が取り入れらっるようになり、メタデータ解析などで取り込める見込みの高い浮動層への働きかけが強められ、通常の選挙戦にも増してネガティブキャンペーンという相手陣営を批判しこき下ろす作戦が多用されるようになりました。

こうした選挙戦では広告作戦が勝敗を左右する事から全体の7割ほどが広告費用と見積もられるように選挙資金は膨れ上がり小口献金のみならず大口の献金が重要な役割を果たすようになり、政策面で補佐するシンクタンクも大統領府の人材輩出を担うようになり、選挙期間中の個別訪問が認められているアメリカでは非営利団体の組織力も態度を決めかねている浮動層獲得に重要な役割を果たすようになりました。

リベラルの申し子であるような黒人初の大統領となったオバマはしかし現実的な政策を推し進めた事から黒人優遇政策を期待していたような黒人層からの篤い支持を失い、共和党でも泡沫候補とみられていたドナルド・トランプが頭角を現し僅差でアメリカ大統領に就きます。

ここでは様々な支持母体がありましたがリベラル的価値観に対峙する福音派が組織力を動員した結果、僅差を制するのに貢献したとの分析があります。

第一期トランプ政権は支持層を意識した対中強硬外交を展開、また新たに流入する不法移民を厳しく取り締まる事で支持層へのアピールとしてきました。

次の改選ではトランプの調和を無視したやり方に批判的な世論を背景に民主党のバイデンが大統領に就任し、リベラル的な政策を推し進めよううとしましたが、2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件では民主党支持者の9割以上が民主主義に対する暴挙ととらえていたのに対し、共和党支持者の7割が不当な選挙結果を取り戻すための正当な抗議活動で暴力も許容されると考えていたようにすっかり分断された世論とバイデン自身の老化の兆候が誰の目にも明らかになり支持率が急落。実績の乏しい副大統領のカマラ・ハリスとは大差をつけて再びトランプが大統領に就任。

一期目には多くの側近に裏切られたと感じていたトランプは自分への忠誠心を任用の最低条件とし、バイデンやオバマの進めたリベラル的な政策の取り消しと、省庁の大幅縮小によってリベラル路線に回帰できないように仕組み自体を作り変えようとしています。

地球温暖化説は共産主義やリベラルの仕掛けた罠であるとしてアメリカ海洋大気庁(NOAA)やアメリカ航空宇宙局(NASA)の改廃に着手した事でアメリカだけでなく世界的に地球気象学は大幅な後退を余儀なくされる事になります。

本来であれば科学技術はイデオロギーとは切り離して世界の成り立ちを解き明かす手段でしたが、このままイデオロギー対立が過激化すると科学そのものを否定するような流れにどうもなっていくようです。


アメリカ歴史は良くも悪くも作用と反作用で揺れ動いてきましたが、今回のトランプ政権はアメリカ人の価値観そのものを書き換えてしまおうとしており、そうなってしまうと今後民主党も選挙で勝つためにはアメリカ孤立主義に与するか、それとももっと極左に振り切って、人種対立抗争を勝ち上がるかを迫られるようになるかもしれません。
Posted at 2025/10/26 15:45:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年10月23日 イイね!

高市政権、支持率6割超え

石破首相退陣に伴い第104代総理大臣に選出された高市政権の世論調査による支持率が6割超え、調査によっては7割超となっているようです。

公明党との連立解消やこれまでの自民党の党内論理で決まっていた首相総裁に比べて高市首相の打ち出してきた経済優先の政策などが期待されているようです。

まだ組閣が決まっただけなので石破政権から引き継いだ課題に対する成果を見ての評価はこれからとなりますが古い時代の閉塞感のある政治を打破して人々が普通に働いて普通に暮らしていける世の中になる予感を世間も感じているようです。

一方で高市政権に不安要素が無いでもないですが、少数与党である事の制約が大きく高い支持率を背景に解散総選挙に打って出て状況を改善するとの噂も囁かれますが実績を作って支持される盤石な政権にする事も必要でしょう。

まずはトランプ大統領来日への対応で手腕が試されることにあります。

内閣官房参与に安倍政権な時代を知る人物が起用され、即戦力として期待されます。

イギリスでは王室が歓待したりとトランプ大統領の権威好きをうまく利用して歓迎の意を示しました。

日本でも天皇陛下との面会が予定されています。

世界を振り回すトランプ大統領にどう対応するか国内外の注目が集まりそうです。
Posted at 2025/10/23 13:45:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「今日車検出してきたけど車検時の法定費用先払い、今は後払いになってた。
一回で済むならそれに越したことはないけど用意してた現金を口座の方に戻しておかないと。」
何シテル?   06/14 22:03
ネコとキャブを愛でるのが趣味の低年式オッサンです。
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日光サーキットに注文あり(笑) 
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