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quadrifogliospaのブログ一覧

2022年07月30日 イイね!

フェイク ウソ、ニセに惑わされる人たちへ 中野信子著

フェイク ウソ、ニセに惑わされる人たちへ 中野信子著フェイクニュースが蔓延る昨今、人間がウソをどのように編み出して来たのかを脳科学者、医学博士である筆者が分かりやすく解説した本。

まず、ちょっとボリュームが少ないかな、という印象でした。
前日に注文して届いたその日のうちに読み終わってしまいました。

出版業界の「活字離れ対策」として読みやすくするために文字大きくして行間の隙間を広くして1ページの文字数を少なくしている影響でしょうか。
またなるべく平易な文章に努めているので主張の大枠を語っているくらいの感じでした。

人は10分に3回は嘘をつく、という冒頭から「ウソ」というのは生物の敵やライバルを欺くと言う生存競争の過程で発達してきたものとしており、その中で「良いウソ」と「悪いウソ」に大別しています。

純粋に学術的に考えれば「悪いウソ」も自分の利益を最大化しようと言う戦略ではあるので、結局は自分と他者との関係性や力関係の表れと言えるかもしれません。

それでも我々は小さい頃から嘘をつくと酷い目に遭う、嘘は自分の為にならないという寓話で育ち、また身近な宗教も大体において嘘をつくと相応の報いを受ける教えが共有されています。

これは「悪いウソ」はコミュニティーの調和や規律を乱し、嘘つきであるとパージされ生きにくいという事なのだろうと分析しています。

一方、「良いウソ」は人間関係を円滑にする、常に正直である事もまた生きにくくなるとの事。

例えば「あなた無能な上司ですね」と言ったり「髪型変えたの?前の方が似合ってたのにお金と時間を無駄にしたね」なんて言って暮らしていればそれは正直ではあっても大抵の場合ギクシャクして関係が壊れてしまうでしょう。

思っている事でも言わない、あるいはお世辞を言う事は生存戦略の上で自分を不利にしない為の工夫であり、社会では必要とされるものです。

情報過多社会において「嘘」や「騙し」で得をしようと言う、いわゆる「悪徳行為」については、もう少し深掘りして欲しかったのですが、「悪徳商法」やSNSなどの「フェイクニュース」として扱っています。

G.W.オルポートは流言について「R=I×A」(流言の流布はその情報の重要さと曖昧さの積に比例する)と提唱しました。

つまり人は自分に脅威がある話題で曖昧な話題ほど注意が行くようになっていそうです。

また人の判断は生存のために必要な速い判断(システム1)とよくよく熟慮する遅い判断(システム2)がありますが、脳はより楽なシステム1を好む傾向があります。

詐欺や悪徳商法、あるいは故意にフェイクニュースを広める手口は、この人間の思考の傾向を逆手にとって自分の思うように人の判断を歪める手法を駆使しています。

情報精査をするトレーニングを受けていたり、或いは人を疑いの目で見る所謂「天邪鬼」はこの手には易々とは乗りませんが、それでも騙そうとしてくる相手を完全に撃退するのは難しいようです。

例えば、人は権威に弱く、権威が言っているのだから、とか高名な学術誌に掲載された論文だから、という理由があれば多くの人は信じてしまうでしょう。

学術誌に寄せられる論文は掲載前にライターやその分野の権威が「査読」してどうも確からしい、誰が追試しても同じ結果になるようだというお墨付きが与えられているからこそ人は無批判に信じてしまうのですが、その論文に引用されているデータは正しい数値なのか、実験手法は正しく行われたのかまでわさわざ確認している人は本当にこく一部に限られます。

当時最先端だった超電導についての論文を寄稿した研究者が論文掲載前の情報漏洩を避けるため、あえて物質名を違えて書いておき、「査読」で指摘されると「記述をミスしていた」と訂正して世に出ました。

比較的厳正な審査が行われる学術論文であっても、一番乗り競争や功名心などから度々捏造や改ざんが行われてきましたが、「査読」が行われない一般メディアやましてや誰がどんな意図で広めているかも分からないSNSの情報などは本来であれば疑ってかかるくらいがちょうどであっても、先のオルポートの公式の様に、センセーショナルな話題であるほど人は信じたいというバイアスが働きます。

日本がコロナウイルス感染者数が世界一になったとして話題になっていますが、日本で変異株が猛威を振るっている他にどうも手に負えなくなった各国ではもうPCR検査を積極的にやっておらず検査結果に上がって来ないだけでそれらの地域でも下水の調査からすると相当感染者数は増えていると言う推定もあります。


これも「もう我慢したくない」というバイアスで見ると「ほら検査や隔離なんか無駄って証明された」となります。

無症状や軽症ならそれでいいですが、検査や病院を受診せずに重症化したり亡くなるケースというのも今後問題になるでしょう。

子供は重症化しないんだからワクチンは必要ない、という意見と、毎日発熱外来に忙殺されており、今日も重篤になった子供を連れた高熱を発症した母親が来たと言う町医者の話。

今はコロナウイルスまん延や戦争、物価高騰など人々が冷静に判断する事を怠り不確かな情報に飛びつきたくなる時代の真っ最中と言えますが、「良い事を言っている」とか「これはまさに知りたかった情報だ」というモノほど、情報の発信源はどこなのか、他にどんな情報(反論)があるのかを冷静に見る「システム2」の必要な時代と言えるのかもしれません。
Posted at 2022/07/30 12:01:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2022年07月27日 イイね!

陰謀論を広める心理

コロナに続き、今度はサル痘が日本でも確認され、WHOが世界中に急拡大しているとして緊急事態宣言を発出しました。

ただしこちらは普通に暮らしている分には日本の生活様式であれば感染する心配はあまりなく爆発的に広がることはないと思いますが、とにかく症状が辛いそうです。

サル痘(monkypox)」となっていますが自然界での宿主はサルではなく西アフリカあたりのジリスからサルや人などに感染するようです。

予防法としてはマスク着用や患者との衣類や寝具の使いまわしをしないなどである程度防げるようですし、天然痘のワクチンが有効とされています。

ところが、サル痘が注目され出したころからSNS界隈で天然痘ワクチン反対運動を目にするようになりました。

出元を辿ると、コロナワクチン反対運動を積極的に展開してたアカウントがその流れで誤った情報を元にワクチンは効かないとか毒であると流布しているようです。

元々がコロナのmRNAは未知のものであり僅か1年足らずで世に出たもの(これも誤り)の危険性が分からないという不安を煽るものだったはずが、いつの間にか生ワクチンであっても毒なのだ、ワクチンには効果が無いのを効果があるように見せているだけだという風に反対する理由が変節してきている事からも、その主張の正当性が怪しいと分かります。

ご存知のように天然痘は長らく人類を苦しめてきましたが、ジェンナーが予防のために種痘を行い、その手法を改良したワクチン接種を世界中が行う事で天然痘を撲滅する事に成功しました。

一方、米ソを中心に相互の不信感から、また万が一に備えて研究用の株が保管されていますが、これがどうも陰謀論の根拠として用いられているようでウクライナにあるアメリカの極秘研究所でコロナウィルスが開発され、プーチンはそれを討伐しているだけという荒唐無稽な話まで飛び出します。

そもそもコロナやワクチンの不安を煽るアカウントを辿っていくと、各国のロシア大使館が英語や現地語で発信している情報にたどり着くと言う研究が為されています。


これらを大勢のフォロワーを抱える影響力のあるインフルエンサーが拡散し、人々の間に広まって行きます。

皮肉な事にその過程でそれこそウイルスのように変異して奇異な情報になっていくため、当のロシア国内では政府が認めた以外の陰謀論が厳しく規制されており、主に言論の自由がある自由主義陣営に浸透してきています。

従って、政府がワクチンを強制するな、とか健康を害するマスク反対、というのはロシアのプロパガンダに踊らされていると言えます。

もちろん日本は自由が保証されていますから公衆衛生を害しない範囲でワクチンを打たないとかマスクをしないという判断は自己責任においてなされるべきですが、それをわざわざ人に広めたり反対する立場の人を攻撃したりするのは全く馬鹿げた事だと思います。

往々にしてこれらの反ワク、反マスク運動をしている人達の根拠は希薄で、政府広報や世界保健機構など公的機関の発表を精査するのではなく無数にある噂話の中から自説に合致するものだけを選んで「これが証拠だバカモノ」という態度です。

異なる意見や価値観を認めず、排他的で他者に不寛容なのも、人々のルサンチマンを掻き立てる上で欠かせない要素なのでしょう。

近代の人類の進歩は誤りを見つけ、それを是正する事を繰り返して来ましたが、この都合の良い「真実」だけを抽出するチェリーピック法で真実にたどり着けるとはとても思えません。

仮に陰謀論者が唱える中に真実を言い当てているものがあったとしてもそれは確かな裏付けがある訳ではなく偶々のマグレ当たりと言えるでしょう。


陰謀論を信じて広めてしまう背景には情報過多と不信感という不確かな時代背景があると思います。

そして多くの心理作用が関わっていますがどういった動機があるのかというとのコロナフェイクニュースを研究した日本マネジメント総合研究所の戸村氏によると
・不正の動機
世論との逆張りなどで注目される事で儲かる、得をする、自己承認欲求が満たされる

・不正の機会
人々が不安になる情勢は思考停止や検証を飛び越えてセンセーショナルな情報が伝播される絶好の機会に便乗したい

・不正の正当化
公益性とのバランスを欠いてでも自分の「正義漢」が勝ると思い込み自己正当化する

という「不正のトライアングル」に陥っている人が情報化社会に対応できていない一例としてあげられるかもしれません。


ではどういった情報が陰謀論やフェイクニュースであるのか。
基本的には確定するには情報の裏取りをするしかないのですが、そこまでしなくても
・『邪悪な力』が物事を動かしていると訴えていないか
・匿名の証言やコメントが多すぎないか、ニュースソースが不明ではないか
・「わたしだけが知っている」隠された真実を根拠にしていないか

といったポイントをチェックすればフィルタリングは可能でしょう。

細かく見れば
・エビデンスが示されない
・発信者が得をしている(動画収益、本の売り上げや講演会収入に誘導)
・技術的、状況的に飛躍している
・攻撃対象を人格や適正について実際以上に不当に貶める印象操作をしている
・時間が経つと主張や論拠が何の説明もなく変節していく
・考え方やものの見方を提示するのではなく、用意した答えのみしか見せない
・囲い込み(有料会員限定、講演会など)

など陰謀論を広める側はあの手この手で受け手を信じ込ませようとします。
昨今話題の「カルト」の洗脳手法に通じるものがある事に気付きますが動機は同じなのでしょう。

従って常に「なぜ私を説得しようとしているのか」を考えないと取り込まれてしまいますが、どんな情報であっても主題と結論の部分のみを抽出して矛盾や飛躍が無いのかを点検する姿勢が大切な時代になって来ているのだろうと思います。
Posted at 2022/07/27 18:25:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2022年07月17日 イイね!

日本を覆うカルトのヤバさ

安倍元首相が暗殺されて一週間が過ぎ、様々な問題が噴出しました。

国葬を巡る賛否については完全に国が分断されていると感じます。

襲撃犯の山上容疑者の動機については母親が旧統●協会に多額の寄付をして家庭崩壊した事を恨みに思って繋がりがある(と思った)安倍元首相を狙ったという話からも憶測を呼んでいます。

特に家庭崩壊から20年もの間、恨みを募らせてこのタイミングを選んで実行した理由については信ぴょう性が問われており、教団の関係が言われた頃から、個人的な怨恨というよりは教団を表舞台に引きずり出す別の目的があったのではないかと見る向きもあります。


自分は以前からカルトについてはその危険性を問題視してきました。

切っ掛けはオウム真理教による大規模テロ事件です。

教団幹部らは貧困など不遇な身の上から世間に恨みを募らせていたという者たちではなく、高学歴でありながらも当時の東洋神秘ブームの座禅などを入り口に入信し、閉鎖的な教団に身を置くうちに「救済」するためにはテロしかないと思い込み準備して実行してしまいました。

外部からすると全く理解不能で擁護も出来ませんが、当事者は囲い込まれ内部の論理に100%染まってしまう構造的な問題、更に多くは「救済」など一発逆転の発想により短絡的な行動も正当化してしまうケースがあります。

当事者が人生を踏み外すだけなら「自己責任」として片付ける事も可能ですが、対外的な攻撃性を持っている場合、外部に攻撃する事になり、様々な国は危険なカルト思想の集団は禁止になるか監視対象になっています。

しかし日本の場合はほぼ野放しに近く、自由に活動が出来るようです。

今回の事件で注目された旧統●協会は以前から高価な壺や印鑑を買わせる「霊感商法」や大学サークルを装った強引な勧誘が問題視されていました。

政界との繋がりも「噂」されてきましたが今回の事件で多くの政治家に接近している事が改めて再確認されています。

安倍元首相が同団体の関連団体のイベントにビデオメッセージを送っていたというのが「自業自得」論の根拠として安倍元首相の攻撃材料になっています。

これはコンピュータ―合成説などもありますが、送った事は恐らく事実なのでしょう。しかし、同イベントにはトランプ元大統領もビデオメッセージを送っており、更にはオバマ元大統領もメッセージを送っている事からアメリカ政界にも深く関与している事が伺われます。

欧米では早くから旧統●協会が活動しており、分派のサンクチ●アリ協会が銃器賛美、ボウイスカウトのようなアウトドア活動などでアメリカ保守層を中心に浸透しているようですが、この団体は反共、親露、親北などで知られており、トランプ元大統領が何度も北朝鮮のキム総書記と会談を持った事に関与していると言われていました。

そうすると安倍元首相がプーチン大統領と交友を深めた事も関係しているようにも思われます。

ただしいずれの場合にもその後の交渉は上手くいかず断絶になっています。

旧統●協会と安倍家の繋がりについては色々報道されているのではないかと思いますが、祖父の岸信介氏が戦後、政界に復帰する時に反共産主義の協力者として教団設立に関わったとされており、旧統●協会系の政治団体「国際勝共連●」で更に強く結び着くようになりました。

政治家本人が教会員というよりは選挙活動への協力や秘書を送り込んで自民党に限らず与野党議員を取り込んできた経緯が伺われます。

ここら辺はアメリカの公文書でも確認されて知られています。

天皇に扮した人物が創始者の文鮮明に膝まづく儀式を文芸春秋に暴露した内部関係者が刺傷された副島事件以降は、日本の政界が距離を置くようになったと言います。

安倍元首相がどう思っていたのかは亡くなられている事からもう確認できませんが祖父、そして父が関わって来た事を反面教師としてあまり積極的には近づかなかったようですが、やはり選挙などの影響を考え、完全に関係性を断ち切る事は無かったようです。

アメリカでは保守層への浸透を図っていましたが、特にキリスト教原理主義に思想を寄せる事で一体化を図っていたようです。

その活動資金を支えて来たのが法的な規制が緩く活動しやすかった日本での「寄付」で、強引な霊感商法や勧誘もその一環だったのでしょう。

活動は教義を広めるというよりは資金源の獲得の方が主な目的になっていましたが、もっとも教会員は寄付は多いほど浄罪、救われると思っていたのでしょうから加害者でもあり被害者でもあるとも言えます。

ここら辺の関係性は日本の多くの有権者が直感的に感じ取って政治に絶望している一因でもあるかと思いますが、今回の選挙で既成政党に絶望し期待を受け躍進した小政党も背後関係をさぐればロクでもない団体と繋がっており、その公約や主張に片りんを見て取ることができることから、安倍元首相が排除されたから日本が救われるとかそれほど単純な話もでありません。

何度も当選を重ねる議員であれば、様々な団体が近寄って来るでしょう。

そういった誘惑を断ち切って、真に日本の為に働く議員が活躍できる土壌が日本にあるのか。

旧統●協会が浸透しているのは政界だけではなく、マスコミや知識人など広範囲に及んでいるとみられており、全貌が明るみになる事は無いでしょう。

安倍元首相には200以上の国の要人から1700もの弔慰があらわされ、国葬への弔問希望が寄せられています。

それがどういった意味なのか、真の国益にとは何かについて考える時ではないかと思います。

2022.07.18
教会→協会に表記変更
副島事件を追記
Posted at 2022/07/17 13:43:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2022年07月12日 イイね!

参院選結果を受けて

いろいろあった参院選が終わりました。
個人的には今回の選挙についてはガッカリしたという所です。

まず票を投じた国民民主党が振るわなかった事。

政策面では奇をてらわず与党にまっとうな提言をしていると思い注目していますが、世間的には選挙戦の戦い方もありましたが響いていないという事でした。

また玉木代表がフラフラした印象で東京では都民ファと連帯するなども不評だった要因かと思います。

もう一つは不本意ながらもれいわなどの当選阻止になればと思って票を投じた維新のえびさわ候補が接戦の末、落選した事です。

まぁえびさわ候補や維新のあり方については疑問符ばかりですが、それでも残り二議席のデッドヒートを繰り広げた他の候補よりは消去法で残って欲しかったです。

その他には小政党の乱立で、れいわが票を伸ばし、参政党が初議席を獲得した事です。

これらは自公政権への反対票が集まったものであろうと思いますが、組織はどちらも背後のカルトが見え隠れしているだけに有権者が見抜けないのが本当に口惜しい。

特に初議席を獲得した参政党は立ち上げ以前から共同代表で今回当選した神谷宗幣氏について別件で観察してきて、世間が期待を寄せる「自民には任せられない」保守像とは程遠いものであるだけに、今後いろいろとメッキがはがれ、期待値が高い分、失望からの離反も大きいと思います。

ただし、熱狂的なそれこそ「カルト」な支持者も多く、党や神谷氏の主張の誤りを指摘すると高確率で事実関係も無視した無理筋な反論で攻撃されます。

神谷氏は選挙演説中に「日本をユダヤ資本に明け渡していいんですか?」と熱く呼びかけていました。
これはいわゆるディープステート、ユダヤ国際金融資本が世界各国を裏で牛耳っていて戦後日本が棄損されてきたという陰謀論なのですが、さっそくイスラエル大使館の知る所となり警告されています。

その他にもこの党はワクチンは毒、小麦は(アメリカからきているから)害がある、といった主張をしていますが、他にも食料は国内で自給できるとか根拠が証明されていない事を言っています。

皇室についても「保守」の立場では相容れない女性天皇を容認しています。

しかしネットを中心に既成政党への反発から人気が出ました。

神谷氏と長年交友があった評論家の古谷経衡氏に言わせると「熱いアニキ」だそうで、感化されやすく、かといって何かしっかりした芯がある訳でもない、それっぽい話を吹き込まれるとすぐに感化されるといった人物評で、それなら確かに「陰謀論」とも親和性が高いのも納得という感じです。

左のれいわ、右の参政党といった感じでしょうか。

ガーシーとかいうユーチューバーを擁するN党も、代表の立花氏は度々物議をかもす人物ですが高学歴、高収入の人だけが政治をやり、子供を産む権利があるなどと民主主義政治の否定、選民差別思想の持ち主と言うのは過去の炎上発言からも暴露されていますが、一定の支持を得て国政政党要件を満たしています。

この党に入り込んだ黒川という人物も陰謀論界隈では名の知れた人物で、今回のNHK討論番組や政見放送では「安倍のせいだー」と歌い出してヤバさが周知されましたが安倍氏の選挙区である山口から立候補したり選挙妨害したりと政治活動を始めるまでの経歴はハイスペックなのに思想や素行に問題ありの人物です。

ここらへんに名前が出た人物の背後関係をさぐるとたいていろくでもない物が出てきますので興味がある方は調べてみるといいかもしれません。

こういう「一発逆転」の思想で奇をてらった党がそれなりに少なくない支持を得てしまうと言うのが日本の現状という事でしょう。

かつて小政党が乱立した時期は日本が混迷していた時期でありこれからの迷走が予感されます。


そしてなんといっても最大のポイントは安倍元首相を失った事です。

こうなった今では世界各国の首脳らが弔意を表し、葬儀に参列の意向を続々表明しており国内では功績が報じられていませんが日本外交に大きく貢献してきた事が今頃ですがあらためて認識されているところです。

個人的には安倍政権の評価は65点くらいですが、その多くが外交、安保で内政に関してはもっとやれることがあったという認識ですが、もちろんそれは外野からの意見であり、実際には様々な折衝、根回しが必要なのである意味では外交よりもかじ取りが難しかったかもしれません。

しかし、それでも銃撃直後でまだ死亡も確定していない段階から

#香典票にするな
#安倍晋三を国葬するな

といったような心ないハッシュタグが乱立しました。

政策への反対や個人的な好き嫌いは分かれるところですが、それでもこれはあまりに酷いと思いました。

どうしたらここまで人を憎むことができるようなニンゲンに育つのでしょうか。

安倍氏については昭恵夫人も含めて個人の人格を否定するような言説が野党やそれを支持する著名人、学者らが表明し、またマスコミもこぞって「疑惑」を報じました。

中には「安倍は人間じゃない」「安倍ヒトラー」「あべしね」といった分断を煽るものもありましたが、安倍首相暗殺犯もこれらに接していくうちに憎しみを増大させていったのではないでしょうか。

しかし、そんな彼らが今や「暴力は許されない」などと自己弁護、或いは今度は自分に刃を向けることは許されないと言う態度で特に謝罪もせずにのうのうとしている事に怒りを覚えます。

彼らが攻撃のターゲットにしてきた安倍元首相を失い、狼狽して、ひょっとしたら内ゲバでもはじめてその醜態を全国民に晒してくれたらいいのですが。

政策の批判はあってしかるべきですが、それと人格攻撃、襲撃を連想するような活動はもはや表現の自由ではなく規制されるべきです。


海外での安倍首相の追悼報道を眺めていると、いかに大きなことを成し遂げ、評価されているのかが分かります。

これから安倍元首相のようなビジョンと行動力のある政治家が出て来るのかと言うと与野党を眺めてみても不安しかありません。

自民党も安倍元首相という指標を失い、選挙に大勝して勘違いして迷走するのではないかと思います。特に安倍氏を中心としてきた保守は冷や飯を食わされる時代に入っていく事になるでしょう。それが日本にとって良い事なのか。

これからもっと大きな仕事を成し遂げて欲しかっただけに「安倍ロス」になっている今日この頃です。

日本のいろいろなネガな面の毒気を受けて、滅入っているところです。

安倍氏が関わったとされる旧統一協会や戦後日本の反共、保守の闇についてはそのうち気が向いたら書くかもしれません。
Posted at 2022/07/12 07:36:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2022年07月09日 イイね!

安倍元首相逝去

昨日、選挙応援の遊説中に暴漢の放った凶弾により負傷し、救急搬送された安倍晋三元首相が亡くなりました。

この訃報に国内だけではなく世界各国の要人からも安倍氏の死を悼むメッセージが寄せられています。

インドやブラジルの首脳は安部氏の死を悼んで喪に服すと発表しています。

報道によると容疑者は4月頃から手製の銃器や爆弾製造を始めたとされている事や急きょ奈良入りした安倍氏を狙ったのは突発的な思いつきであったようです。

現場で逮捕された容疑者は「特定の団体に恨みがあり安倍氏が繋がっていると思い犯行に及んだ」と供述しており、この「特定の団体」についての憶測が流れています。

安倍氏に関しては以前からある団体との関りが週刊誌や野党系メディアでも取りざたされて、一部方面では半ば都市伝説的に信じられており、今回の選挙の討論番組でもその事を話題にする者も居ました。

確かに噂される団体には安倍氏側がメッセージを送ったりしたこともあったようですが、事務所の定型文的なものであったり、また大物議員ともなれば様々な関りがあり、名声を利用しようと擦り寄って来る団体がリストに名前を書き連ねる事もあるだろうと半ば懐疑的に見ていました。

これまでの政府要人らの暗殺でも直後から様々な憶測が飛び交い、それが事件を理解する助けになった例はなく、こういった流言飛語の類に惑わされない態度が必要かと思います。


昨日はアメリカ軍憲兵隊経験者に警護体制について聞きいてみましたが、まず接近阻止の段階で5mくらいまで近寄られているのは警護失敗としていました。

手製の模造銃の精度であれば10m以上離れた地点で阻止できていたら命中は難しかったかもしれません。

そして2発目を発射されている点も問題有りとしていました。

事件を撮影した動画を見ると、一発目の白煙が上がった時点では安倍氏は台の上に立っており、驚いて振り向いたところに発射された二発目の弾丸を受けて昏倒しているようだったので二発目の発射を防げていれば亡くなる事は無かったのではないかというのは説得力を感じました。

安倍氏の死に様々な反応がありますが「天誅」「殉教者にしてはならない」といった心無い声も反与党、反安倍を公言してきた方面から聞こえてきますが、もし凶行が野党方面に向けられた時にも彼らは平然と同じ事が言えるのでしょうか。そうではないと思います。

これまで「安倍は人間じゃない」だの「アベ〇ね」だのと散々煽って来た野党や学者、「疑惑」を嬉々として報じて来たマスコミに「安倍は悪人だからやってしまっても構わない」といった空気が醸成されてきた責任は無いのでしょうか。

意見が違うとしても政治や言論の場で決着されるべきものであり、命を奪って黙らせるというのは到底民主主義の価値観には相いれません。


各党の選挙演説は安全への配慮からのきなみ中止されていますが、選挙の投開票は今の所予定どおりに行われるようです。

暴力に委縮して行動変容させられるのではなく日常を続ける事がテロに屈しないと言う意思表示になると思いますし民主主義の責務として、与党支持/野党支持に関わらず投票に行き、課題山積の日本に民意が反映された政治を求めていきたいところです。

最後に安倍氏のこれまでの日本に対しての貢献に感謝し、心よりご冥福をお祈りします。
Posted at 2022/07/09 08:01:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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