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イイね!
2015年07月29日

モデルチェンジと計画的陳腐化

インターネットで面白い記事を見つけました。

■78年も同じ車に乗り続けたおじいちゃん…その車はいまでもピカピカ
http://labaq.com/archives/51854437.html


アメリカはマサチューセッツ州のアレン・スウィフトさんは卒業記念に父親からプレゼントされたロールスロイス・ピカデリーP1ロードスターを亡くなるまで78年間所有し続けたという記事です。

ロールスロイスから表彰され、彼の無くなった後、この車は地元の博物館に寄贈されたそうです。

日本車がいかに丈夫でもここまで維持し続けるのは至難の業ですね。

その記事への反応の中で「計画的陳腐化」について触れられていました

●でも自動車メーカーは、きっと彼を嫌ってるだろう。
↑実際にそれは真実で、この車はGM(ゼネラルモーターズ)が一生持つ車を生産することは問題があると認識した4年後に作られたもので、その後、「計画的陳腐化」と呼ばれる手法(新製品を売るために旧製品を陳腐化させるマーケティング手法)がとられた。
ロールスロイスはそうはせず、長持ちする車を作り続けた(少なくとも努力はした)んだ。


高級車を少数製造するロールスロイスなら自社の自動車の丈夫さを喧伝してくれたと歓迎したでしょうが、大衆車メーカーのユーザーがみんな彼のようだったらたまったものではないでしょう。

モデルチェンジや部品の過剰な耐久性を止める、などの手法は自動車業界に限らず、マスプロダクトの製造業で行われています。

かつて汽車や電車に使われていた部品はその耐久性が20年以上と車両そのものの寿命に近いオーバークオリティの物が使われていましたが、最近の車両では軽量化という事もあり「寿命半分、コスト半分」と言われて久しいです。

メーカー保障が切れると故障する「ソニータイマー」と揶揄された品質管理は最たる例でしょう。

もちろんそんなタイマーを仕込んでいる訳も無く、部品の選定や巧みな設計の結果そのようになるだけです。

ホンダのバイクも走行距離2万キロは壊れない、と言われました。
裏を返せば2万キロを過ぎたあたりから故障が顔を出し始めるという事です。レギュレーターがあの位置ではさもありなん、と思ったものです。

そういう積極的な品質管理でなくても定期的な新型「改良」モデルの投入によってユーザーに買い替えを促している側面はあります。

車なんて人生の中で家の次に高額と言われる買い物を最初の継続車検やその次の5年目の継続車検のタイミングで買い換えるのはちょっと自分には分かりません。

車とユーザーの関わりは人それぞれですから、最初の車検で高く下取りして次の新型車の購入資金にするのが故障もなく常に最新モデルに乗れるという考え方もありますし、そうやって手放された車が中古市場を形成して新車の価格では手が出ない人もその恩恵に預かれるというものです。

そして日本では10年落ちの車は資産的価値は無くなっていますが海外ではようやく慣らし運転が終わった頃とばかりに安く買われ、そこから10万キロ、20万キロも人々の足として活躍してくれます。

今後、車はますます家電化してマーケティングの都合でクラス分けされた退屈な存在になって行くでしょう。

しかし、今も人々の心に残る名車というのは決して潤沢な開発資金で安穏として生み出されたのではなく会社の存続の危機や開発プロジェクトの危機を乗り越えたものが多いように思います。

メーカーも消費されるだけではなくこの車が欲しい!と思わせる車で半世紀はともかく、四半世紀は維持したくなる「所有する喜び」を提供しても良いのではないでしょうか。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2015/07/29 20:55:26

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この記事へのコメント

2015年7月30日 0:20
ところで当時のロールスロイスのお値段は・・・

>「所有する喜び」

購入者側の選択基準が趣味性ならそれはあり得ますけど、今の自家用車の選択基準はそんなところにないですよね。
メーカーだけの問題じゃなくて、購入側の問題でもあるんですよ。
コメントへの返答
2015年7月30日 0:37
コメントありがとうございます。

この車両の販売価格は知りませんがこの時代の車では屋敷が二件買えるくらいだったと思います。

ガレージというよりも車止めがあったり、各家庭でガソリンを貯蔵していたかと思います。

今の車は燃費とかコストパフォーマンスでしか語られません。
一方、メガワットカーと言われるような超高性能車の価格は一般人の生涯収入くらいにまでなっていますね。

昔の車には他に選択肢が無かったですから伝説も生まれやすかったかもしれません。

この間に潜在的な需要があると思います。

少なくとも技術的な素地はあるので、あとはいかに商品として売るか、だと考えます。
2015年8月2日 18:14
quadrifogliospa様

ただいま。

とてつもない長旅でしたが楽しかったです。


家が何軒か建つくらいの車も我々が若い頃は一部の人の価値観には合致したかも知れませんが、もうそんな時代ではないと思いますよ。 特にこの日本ではね。

極端な少子高齢化が進み、肝心のその少子の彼等にはほとんど車への興味が薄い。。
これは何とも最大の由々しき事態だと思います。

貴方の志向性としては、車が燃費とかコストパフォーマンスでしか語られない風潮は受け入れ難いかも知れませんが、最早そんな考え自体が陳腐化している時代ですよ。


メーカー(少なくとも国内メーカー)としては計画的陳腐化なんて全く考慮されていないでしょうね。
現在、日本のメーカーが一番力を注いでいるのは、次世代の顧客(若い子等)にいかに興味を持ってもらえる車をリリース出来るか・・・ ではないでしょうか。

それと好むか好まざるかに係らず、結局燃費やコスパに帰結する時代が既に訪れています。
F-1やルマンマシンでさえもハイブリッドの時代です。

マツダのスカイアクティブ技術やその他メーカーの高燃費技術エンジンはさておき、昔ながらの石器時代のようなガソリンぶちまけエンジンの車は公民権が得られない時代が早晩訪れます。

私はリッター3キロの車が初めて所有した車でしたが、高燃費車が詰らないなんて全く思いません。
燃費とコスパ重視の車がツマらんなどという事実は率直に言って存在しません。

私には断言出来ます。
コメントへの返答
2015年8月3日 0:44
コメントありがとうございます。

無事のご帰還、何よりです。
お疲れ様でした。

さて、今の子供たちに一億円のスーパーカーとプリウスを見せてどちらに乗りたいか聞くと殆どの子がプリウスを選んだというTV番組のコーナーがありました。

多少の誇張があるにせよ、接点がない事が最大の原因だと思います。

自分なんかはギリギリスーパーカーブームを体験した世代ですが、学校帰りにどこそこにフェラーリが居たとかそんな話ばかり。

駄菓子のオマケはスーパーカーの写真とか。マンガもスーパーカー。夜にはTVでスーパーカークイズを見ては、スゲェなという毎日でしたから当然興味も自然と車、特に当事は珍しかった外車に憧れます。

何馬力だとか最高何キロ出るとか、そんな事ばかりに明け暮れていました。

殆ど病気(死語)ですね。

価値観の多様化した今の子たちははるかに現実的で燃費はもちろん、スーパーカーでは荷物が載らない、狭そう、乗り降りが大変、うるさい、まったくもってそのとおりでございますとしか言えません。

ただし、それは移動手段として見た時であり、都市部においては公共交通機関とタクシーを利用する方がはるかにコストパフォーマンスが高い移動が可能です。

車が特別な存在ではなくなった現代においてわざわざ車を所有するというのはどういう事か。

メ-カーはますます高級志向で大型化、高額化したモデルを次々出して来ます。

人々が求めるのはお手軽な庶民の足であるはずです。

それとてベースグレードでは売れません。

自分らしいカスタマイズだとかそういった潜在的な需要があると思います。

スポーツカーと言われる車は数は売れませんが少数生産故にカスタムメイドのような事も可能かと思います。

需要が少ないから短期利益を追求して生産しない、では売れるものも益々売れなくなるスパイラルに陥ります。

そういった需要の受け皿は今は趣味性の高い外車が担っていますが、かつては国産車がそれをまかなっていたのですから。

日本のメーカーはすばらしい技術の蓄積がありますが、どうパッケージして売るかという視点に欠けています。

皆が欲しがっている物を売るのは商売として二流。皆が欲しくなる物を売るのが一流。そんな名言があったかと思います。
2019年10月8日 16:59
再び、はじめまして。
「計画的陳腐化 自動車」で検索したらこのページが上位にヒットしました。同感できます。私も思うところはあります。私が欲しいと思って探している私の生まれ年(1969年)くらいに作られた車で今でも現役で走ることができて、更にこれからもずっと走り続けられる車と今新車で買って10年もすれば部品供給が途絶え全てゴミになってしまう車、さてどちらがエコなのでしょうか?もちろん毎日通勤に使うという話ではありません。私は徒歩で片道40分通勤しています。たまにバスを使います。排ガスの問題もそうですが、目に見える部分だけを批判し、トータルで考える事が全くできていない世の中だという気がします。縦割りの行政のやっつけ仕事なのでしょうか。
コメントへの返答
2019年10月9日 13:55
コメントありがとうございます。

古い車は人間の感性で造られていて「温かみ」がありますね。

造りがシンプルなので部品交換で修理して長く使えます。

いつの頃からか日常の中で「修理」はしなくなり、買い替えるような生活スタイルになっていますね。

もちろんコスト削減でモノが長持ちしないという事もありますが。

自分は趣味で古い車を維持していますがそれは世間のお目こぼしだと思っています。

日本中が古い車だったら深刻な大気汚染になってしまいますからね(笑

環境は全人類、あまねく貧富の差なく共通の問題だと思います。

国家や企業という枠組みでは対策は難しいのではないでしょうか。
2019年10月10日 18:08
昔の製品は車に限らず単なる工業製品ではないような趣がありますよね。いつもこんな事ばかり言っているので周りから懐古主義などと言われることもありますが、特に全ての古いものが良いというわけではなく、全ての新しいものがダメだということもなく、車に関して言えば自分の理想の車を追求して行ったらたまたま古い車になってしまったというだけなのです。モノを作っている会社が大きくなり過ぎると製品に個性がなくなる傾向にあるのは仕方のないことかもしれないです。とある経営コンサルタントに会社を大きくしたらダメだと言われました。舵取りが大変になる上に作りたくもない商品を作って利益を上げる必要が出てきます。味で言えば大手が作っているビールよりもクラフトビールの方が味わい深いとか。そしていよいよ「計画的陳腐化」という手法に手を出してしまうのではないでしょうか。それから何でも安易に電化するのも感心できません。美味しいと言われている10万円以上もする電気炊飯器よりも2万円のガス炊飯器の方が圧倒的に早く炊けるし壊れないし当然ながら美味しく炊けると思います。現代人は良く考えもせず高いからとか新製品だからなどという理由で盲目的に商品を選択しているまたはその様に仕向けられてしまった感があります。車も電化製品も便利過ぎると人間の能力を削いでしまい考え方まで変わってしまうことが恐ろしいと思います。古いと言われようが購買行動は選挙と同じなので草の根運動を続けていこうと思います(笑)特に日本人は自分の頭で良く考えて行動していかないと取り返しのつかないことになると思います。もう遅いか(笑)
コメントへの返答
2019年10月10日 21:45
コメントありがとうございます。

ビールの喩、分かりやすいです!

一般の人には大メーカーの安定したモノの方が安心感があるし考えなくても大きくハズす事はありませんが違いの分かる人には物足りず、好みを突き詰めると自家製ビールを始めたり。

自動車も家電も先ず商売ですから売るためには良い製品を作るだけではなくテクニックも必要なのでしょう。

それでも昔は体力のある大手メーカーがカーレースに大金を投じ、中小メーカーも一発逆転を狙って挑んだ訳ですが、今や大メーカーほど株主偏重で短期に利益にならないジャンルは切り捨てられていますが、それはタコが自分の足を食べているかのごとき事ではないでしょうか。

そして大企業を志望する人の動機が「安定しているから」です。
自分の好きなジャンルで社会に貢献したいとか世の中を良くしたい、ではなく自分の生活の事を優先するのですから就職しても人事査定を気にしてリスクのあるプロジェクトは避け、ただただ成功モデルのモデルチェンジだけを繰り返す。

自分はどの自動車も初期モデルこそがコンセプトが凝集していると思いますが、安易なモデルチェンジを繰り返すうちに肥大化したりと初期のユーザーの求めていたものと乖離して魅力を失っていくのではないでしょうか。

世の中が便利になるのは人々が求める以上避けられませんが道具が発達して便利になり、道具に振り回されるようになった頃から衰退が始まるような気がしています。

人類の進歩のピークは1960年代頃という説もあります。
(諸説あります)
2019年10月11日 16:41
こちらこそ突然の訪問にも関わらず返信をいただきましてありがとうございます。
1960年代頃が人類の進歩のピークだとすると私の探している車は間違っていないということになりますね!

メーカーは売り上げを上げるために余計な機能を良いものとして当たり前に付加し、また長持ちさせないことも買い替えサイクルを促し売り上げに貢献してる事に人々は気付き始めていますが、まだまだ少数派なのでしょうか。サンヨー電気は長持ちし過ぎる洗濯機や井戸水を組み上げるポンプ等素晴らしい商品を多くを作っていたので会社が持たなくなってしまったのでしょうか(笑)物の良し悪しが分かる人が多ければ存続できたかも(笑)
また車に関して言えば税法上の減価償却という仕組みもモデルチェインジや買い替え需要と大きく関わっていてとてもややこしい時代になっていますね。
車はエコだ何だと言ってもインチアップしたり太い扁平タイヤを標準で履かせては燃費が悪くなるばかりかバネ下が重くなるからブレーキの効きは鈍るし加速も悪いし当然乗り心地も悪いし良いことなんて一つもないのに単価が高いタイヤを売りたいばかりにやっているのだと思わざるを得ません。ドライバーの方も(パワステが付いているから仕方ない部分もあるけど)初期の舵角がどうしても強くなり、自分で出したアンダーステアを車やタイヤのせいにしてしまい固い足回りや太いタイヤを履かせてしまい本末転倒な状況を生み出しています。世の中の多くの人が運転が上手くなってサスを変えなくなったら全国のほとんどのチューニングショップは潰れるとはっきり言っている某有名ドライバーもいます。

就職に関して言えばほとんどの採用担当者が冒険したくないが為に無難な人を選んでしまうのではないでしょうか。また、学校側も就職指導している人は社会に出た事がない先生(学校は実社会とは少し違うと思っています)が行なっているので学校の先生は一度企業に就職した人を採用するのが良いのではないかと昔から思っていました。昔何人かの知り合いの教師にこの意見を言ったらほとんどの人は怒り出しましたが、一人だけ妙に感心してくれた先生がいました。私はそんな先生に習いたかったなあ(笑)

長々とすみません。あまりたくさん色々なことを書くとご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんが、quadrifogliospa様のお話は大変勉強になります。ありがとうございます。

コメントへの返答
2019年10月12日 10:16
コメントありがとうございます。

自動車という製品が成熟期になり実用上充分高性能で人々の求める移動手段以上の付加価値が必要になった事と、国策として行政の買い替え誘導もありますね。

特に日本の車検制度は買い替えの喚起になりますし、10年10万キロで価値ゼロになる中古市場や損保査定も後押ししていて良いものを長く使う、という風潮ではなくなっています。

古い車に乗っていると車の調子に敏感になるのはもちろんですが気候などのにも影響されるのですが、現代ではそういうのは忌避されて考えなくコントロールされたものが便利とされています。

チューニングショップはもうメーカーお抱え以外は厳しいでしょうね。
ディーラーもメーカーチューニングパーツ以外はお断り、みたいな流れになると思います。

それ自体は人々が求めるものですから時代の流れかもしれません。自分も急いでいる時にエンジンにクラン棒刺してグルグルやってエンジン掛けたりするのはやりたくないですし(笑

就職は企業も学校も個人も問題がありますね。

様々な問題の気付きになりますので自分も様々な方からのご意見は歓迎です。

またお気軽にコメントくださればと思います。

プロフィール

「ベルトーネ ストラトス HFゼロって今日本にあるの?CONCORSO D'ELEGANZA JAPAN 2025Ancient capital of NARAに出てたらしい。羨まけしからん。」
何シテル?   03/15 20:06
ネコとキャブを愛でるのが趣味の低年式オッサンです。
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