東京の感染者増の話

連日報じられる東京の陽性者数について東京都が連日発表している都内の最新感染動向と７月１日モニタリング会議の資料で考えてみたいと思います。

東京都の陽性者数はここ二週間で増加に転じて、昨日は７１４人、今日は６７３人と連日前週より増加しています。

年代別で見ると６０代以上が減って１０代、２０代の若年層に広がっている事が伺えます。これは発症者ではなく検査陽性反応者で施設隔離などが含まれます。


６５歳以上の推移を見ると高齢者へのワクチン接種が始まった３月以降から、ワクチン接種が加速した５月中旬から大きく減少している事が見て取れます。


割合でも６０代以上が占める割合が３月から減少しています。


一方、重傷者では常に半数以上が高齢者になっていますが４０代以下で重症化する割合は低くなっています。


また死亡者は６月後半から数名か無しと言う日も目立ってきています。


これらの事からワクチン接種によって高齢者の感染者や重症化が抑え込まれてきているように思われます。

今増えている陽性者は若年層が多く、緊急事態宣言の効果が薄れていた事や、繁華街などの人出の増加も影響しているかもしれません。

検査数が絞られているから感染者がこの程度で済んでいるという見方もありますが、相談数や救急要請数はさほど増えていない事や重傷者、死亡者が陽性者の増加ほど増えていない事から、この指摘は当たらないと言えるでしょう。

変異株が陽性者の中で割合を増やしていますが、やはり重傷者や死亡者が激増していない事から、感染力は強化されているものの、弱毒化しているかもしれません。

変異株に対してこれまでの手洗い・うがいやマスクがどれほど効果があるのか不明ですが引き続き、各自の感染予防が必要な状況はしばらく続くようです。