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2015年12月19日 イイね!

日本の裁判員裁判と死刑制度について考える

先日、裁判員裁判で判決の死刑囚の刑が執行されたという報道がありました。

裁判員制度については導入当初から一般人が人の命を奪う判決を出し、それを生涯背負わせる事について問題視されていました。

実は裁判員裁判が導入された直後、選任審査のための呼び出し状が来た事がありました。

普通の人が生涯で裁判員に選ばれる確率は50人に1人という事でかなり楽観していたのですが、宝くじは4等までしか当たった事がないのに、こういうものはよく当たります。

当事は審理に2、3日程度出向く程度と言われておりましたので興味半分、参加してみたかったのですが呼び出し状によると、その事件の審理には最低で10日以上丸一日拘束されるという事が書かれており、かなり厄介な事件だったようです。

自分の仕事は、他の誰かに引き継いでもらうという事が人員的にも作業内容的にも困難だったので、結局その件は辞退しました。

普通の勤め人は同様だったでしょうから、参加できた裁判員は専業主婦か高齢者くらいしか集まらなかったのではないかと思いますが、選任審査の段階ではどういった事件かは知らされませんのでどういった結果になったかは分かりません。

海外から何かと批判される日本の死刑制度ですが、個人的には遺族の処罰感情なども考えると致し方なしと思います。

先進国で死刑制度がある国は日本とアメリカくらいです。(アメリカは州によって異なります)

アジアで行われているのは日本の他、中国、韓国、北朝鮮で、日本以外は酷い国ばかりですが残虐性というよりもアジア人の死生観によるところもあるかと思います。

しかし、よく凶悪殺人犯の弁護士が被告人の人権と言いますが、では被害者の人権はどうなるのでしょうか?
物や金品であれば弁償すればそれで済むかもしれませんが、命を奪われた場合は生き返らせることはできませんし、その周辺の遺族らについても生涯癒えない心の傷を背負って生きる事になります。

それを「被告人の人権が何より優先される」というように言われると納得しかねます。

一方で、死刑制度がどれほど犯罪抑止になっているかは不透明です。
東日本と西日本で制度を分けて数十年観察すれば或いは有意な差異が認められるかも知れませんがそれも難しいでしょう。

特に近年の自暴自棄になった無差別テロのような犯罪者には、むしろ死刑になる事が目的のようなのもいますので思い留まらせる効果は無いでしょう。

よく言われる、そんな凶悪犯罪者を税金で一生食わせるのか、さっさと死刑にしてしまえ、というのも違和感を覚えます。
損得勘定で言うのなら目先の帳簿ではなく社会的な影響でみるべきで、そのような犯罪者を生み出した社会全体が負うべきコストだと思います。

ではどうするのが良いのか。

なかなか難しい問題ですが、アメリカには死刑囚や終身刑囚などとの遺族の面会プログラムというのがあるそうです。

これはどういう効果があるかと言うと、まず遺族の処罰感情に対する配慮です。

遺族が知りたがるのは「なぜ?」と被害者の最後の様子です。
これらを面会を通じて加害者に語らせようというものです。

副次的な効果で、加害者もこの面会で遺族の様子を目の当たりにする事で自分がしでかした事の重大さを思い知らされ、中には後悔のあまり涙するものも居るとか。

そして少年院などへの訪問というのもあります。

ちょっとワルを気取った程度の少年なら、本当の凶悪犯が「俺は一生出られない。いいか、お前達がバカな事を考えたら俺の事を思い出せ」と凄むと大抵は震え上がると言います。

日本で参考になるのか、どれほど効果があるのかは分かりませんが、執行の日を当日まで知らされず、毎日今日か明日かと怯えて過ごすという精神的な懲罰よりは全体的にマシになるような気がします。

尚、残酷と言われる絞首刑ですが残酷なイメージがあるのは失敗するからです。

体重とロープの長さを計算した上で適切に行われれば、落下の衝撃で首の骨が外れ中枢神経が切断されて一瞬で即死になります。
決して窒息死ではないのですがたいていはロープの長さというか落下距離が体重に対して不適切な場合、頚動脈が締められる事によって死に至る例が多く、こうなると数分以上も苦しむことになります。

そういった失敗から確実に苦痛を減らす方法として考案されたのが悪名高いギロチンですが、今度は見た目がグロくなってしまい、また象徴的な儀式として見世物の要素が強くなってしまいました。

電気椅子、ガス、薬物注入、銃殺など様々な執行方法がありますが未だに石打ちの刑を行っている地域もあります。

これらは統治に対する考え方や宗教的な背景もありますが、特に公開処刑を行っている国については考え方や目的が完全に違っているのでしょう。

日本においても残酷だから見たくない、で思考停止するのではなく、なぜその制度が必要なのか、あるいは廃止すべきなのかを考える必要があるかもしれません。
Posted at 2015/12/19 11:03:09 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記

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