2016年01月04日
サーキットでタイムを削っていく上ではドラテクを磨くよりもパフォーマンスアップのパーツを入れる方が遥かに効果が望めます。
クルマの動力性能が上がっていけば、必然それに見合うドラテクも必要になるのでニワトリと卵の関係でもありますが、初心者ほどパーツによるタイムアップの恩恵が大きいでしょう。
そこで気になるのが車検です。
ナンバーを切って完全サーキット専用車両にすれば、ある意味で無制限の改造が出来ますが、それでは普段乗れなくなってしまいます。
カフェレーサーにとっては車検対応も重要な訳です。
世の中には車検対応をうたう改造パーツもありますが、本当に大丈夫なのか、そもそも陸運支局の検査担当官の気分次第のグレーゾーンなのでは?という事で車検と改造について調べてみました。
構造変更申請すれば許可されるモノもあります。
■エンジン■
エンジン載せ換えは同型エンジンスワップなら大丈夫なようです。
しかし排気量が変わって大幅に出力が上がる場合は強度計算書の提出が必要となります。
これはボアアップやストロークアップでも同様ですね。
ロムチューニングは主に排気ガス検査が通るかどうか、が問題になるようです。
インジェクション→キャブ化は改造申請が必要。ただしそれでも排ガス検査で引っかかる可能性大。
大容量タービンへの交換やNAのポン付けターボ化(スーパーチャージャー含)は意外な事にOKなようです。
ハイカム化、圧縮比アップは排気量の変更ではないのでOK。
マフラー、触媒交換は保安基準適合品であれば基本的には問題ないですが排気ガスと騒音測定をクリアする必要があります。
オイルキャッチタンクは大気開放にならない事。
(レースでのレギュレーションで2Lとか容量が決められているのはエンジンブローした時にエンジンオイルをぶちまけないように、というものですね)
■パワートレイン■
トランスミッション、ATからMTへのコンバートは変更申請が必要です。
ここらへんから車速を検出している場合、メーター誤差が大きくなるのはNG。
5速→6速化、などはミッションケースが流用できていれば大丈夫なようです。
■タイヤ■
スリックタイヤは公道走行不可。
タイヤ&ホイールがフェンダー上部よりはみ出していない事、車検対応ホイールである事。
サスペンション
最低地上高9センチを確保している事。
「緩衝装置の種類の変更」 にならない事(エアサスやリジッド化など)
ここらへんはFAQでしょうか。
■ボディ■
エアロパーツ
全長、全幅が変更にならない事。
最低地上高9センチを確保している事。
オーバーフェンダー化は左右で1センチ以内の拡大であればモールの扱いなので申請の必要はない。
突起物があってはならない。(柔らかい素材はOK)
ボンピンについては意外な事にOKなようです。ただし、今後規制が強化されボンネット上の突起物は一切認められなくなる可能性があります。(パトカーの桜の代紋も突起物扱い)
材質はウレタン、FRP、アルミ、カーボンなど問題なし(但しドアに関しては衝突安全基準をクリアできない可能性があるので車検対応品以外は基本的にNG)
ガルウィング化、シザーズドア化はOK。
ルーフキャリアは保安基準の3.8mを超えなければ大丈夫だそうです。
■ウィンドウ■
わいゆるフロントガラスのハチマキはNG。運転席、助手席の窓もNG。
それ以外は透過率70%などの基準の範囲内で。
ウィンドウアンテナは電波受信を目的とし、アンテナ線1ミリ以下が3本以内。
アクリル製ガラスはNG。これはフロントガラスだと思われます。運転席、助手席脇も怪しいですが当初からそのような車両も存在するので完全にNGではないかもしれません。
■内装■
エアバッグ無しのステアリングヘの変更は大丈夫です。
ただ任意保険の問題とかあとコンピュータでエラー信号が出るかもしれません。キャンセラーとかあると思いますが。
ロールバー、ロールケージの取り付け。
これは乗車定員に変更が出るような取り付けはNGとなりますが取り外し、取り付けが可能なもので普段は乗車定員に影響が無いものであればクッション材を撒いてある、頭部の空間を確保できる、車両重量などの問題が無ければ大丈夫です。
シート交換は背面に乗員保護のクッション材があるなどの基準を満たす必要があります。
シートベルトを車外の4点式や6点式に交換はNGとなります。
これは事故時のロック機能が無いからだそうで、純正のシートベルトと併用する場合はOKとなります。
座席を取り外して乗車定員が変わる場合は構造変更申請の必要があります。
■灯火類■
社外品への交換は車検対応のものを正しく取り付ければOK。
でしたが今後は型式認定取得時からの変更が認められない可能性があります。古い車両に関してはヘッドライトユニットがメーカー廃盤で入手できないものなどは大丈夫かもしれません。
フォグランプは二つ以内で照度や色などの基準を満たすものについてOKです。
確か取り付け位置は地上から15センチとか改定道交法に規定があったと思います。
LED化、HID化は照度、色の規制があります。
ユーロレンズ、クリアテイルは反射板を備え、電球がテールが赤、ウィンカーが黄色のものである必要があります。
普段クルマ弄りで関わって来そうなのはこんな感じですが、昔は部品交換一切罷りならん、という時代もありましたので大分緩くなったように感じられます。
ただし、車検は検査担当官の気分次第という部分もあります。
例えばジュリア系は純正マフラーであっても、検査担当官にっよってはマフラーが斜めに飛び出している点を指摘するそうです。
この形状で型式認定取ってますと言っても、その検査官は斜めなのでダメです、と繰り返すだけだそうで、その場合は後日出なおして別の検査官で通すしかないでしょう。
Posted at 2016/01/04 20:24:16 | |
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