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18日、いつものように仕事をしているとネットニュースやツイッターに気になる見出しを見つけました。

京都アニメーション（京アニ）で爆発火災があり負傷者が出ている模様、という事でした。

アニメーション制作現場は今でこそデジタル化されて可燃物であるセル画などはありませんが、大量の紙や資料が置いてある場所なので延焼が広がるとけっこうヤバいな、とは思いました。

最初は京アニの制作スタジオが黒煙に包まれていた速報写真が三階の窓からも煙が噴き出している様子に変わり、ウチの職場の社内掲示板でも話題になりました。

十数名が負傷、一人心肺停止、十数人が重症、十二人は心肺停止で搬送されず、負傷者三十名以上、行方不明者十名以上と速報が入る度に酷い情報になっていきました。

最終的には三十三名人死亡、容疑者を含む三十六名が病院に搬送されるという大惨事となってしまいました。

自分はアニメは中学くらいで卒業してその後はパソコンやビデオゲームの方に興味が移ったのでいわゆる京アニ世代ではありませんが、それでも多くのヒット作を手掛けた国内有数のアニメーションスタジオである事は知っていました。

アニメ制作現場と言うと薄給で一日十数時間働くブラックな印象で、それゆえ作画崩壊と言われる低品質な作品を量産してしまうのが常ですが、京アニは高いクオリティで定評があり、それを現場で支えていたのが今回犠牲になった人達でした。

七十六名居たとされる従業員の半数が死亡し、殆どが病院送りになり、制作中だったアニメーション作品の制作中止が発表されました。

世間ではアニメオタクとひとくくりにして変わり者、社会不適合者、好きな事をやってるだけの怠け者のように見下す風潮ですが、ツイッターなどで見ている限り一部に変な人はいても極めて常識的な発言をしている人が大半だと思います。

夢を紡ぎ出す現場で働いていた全国から集まった才能のある彼らの命が一瞬で奪われました。

自分も絵とパソコンの知識で食っていこうと上京してきたクチなので、とても他人事とは思えません。

報道によれば一度の事件の犠牲者数としては平成からも最多であの悪名高いオウムサリン事件以上となってしまったそうです。

今の所、直接の知人が犠牲になったという話は聞いていませんが、近い業界ですから知人の知人とかは居たかもしれません。

身柄を確保された容疑者は小説をパクられた、と盗作された事が動機のように言っていたそうで、仮にそれが事実だったとしても全く受け入れられるものではありません。

恐らくは容疑者の思っていたよりもはるかに大きな被害を与えたのでしょう、用意していた刃物を使う暇もなく自身も大やけどを負うくらいの爆発的な火災が発生したようです。

建物の構造が吹き抜けで煙突効果で三階まであっという間に煙が広がった事や、当日はＮＨＫの取材があるので入り口のセキュリティが切られていた事、また屋上で喫煙者が居た事から屋上への扉に施錠されていたなどいくつもの悪条件が重なった事も被害を拡大させたようです。

容疑者は意識不明とも伝えられていますが、わざわざ治療する必要は無いと思います。

仮に回復したとしても身勝手な話しかしないでしょうし何より不快です。

犯行が立証されれば極刑以外はあり得ないと思いますが、精神疾患があったとも報じられていますから減刑される可能性すらあります。

どんな背景であれ故意に三十三名の命を奪い、大勢を負傷させていいなんて事はあってはなりません。

海外でも大きく報じられ、海外のアニメファンから追悼のメッセージが寄せられ、一部では募金活動で一日で二千万円ほど集まったとか。

あの日に失ったものがいかに大きなものだったかを物語っているようです。

建物は再建できても、失われた命と彼らが生み出すはずだった将来の作品は一人の愚行で永遠に失われました。

作品を生み出し、人々に愛されるよう育てるのは途方もない手間がかかりますが破壊するのは一瞬だという現実に寒気がしました。

最後に亡くなった方々の冥福と被害に遭われた方々の一日も早い回復を願うものです。