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ウクライナについて戦争にならない（ロシアは軍事介入しない）と言う人も居ますが正直なところどうなるか分からないと思います。

ウクライナ周辺に展開しているロシア軍の陣容の分析からすると出た所勝負でロシアの要求が入れられない場合は侵攻する事が可能なように思われます。

まぁ極東から日本人が何を言っても当事者にはなり得ません。

日本に居るウクライナ人は「どんな事になっても絶対にあきらめない」といい、また日本に居るロシア人も「軍事力で他国に介入するのは良くない」と言います。

ロシアにとってはウクライナの首都キエフはロシア正教のルーツであり、ソビエト時代には軍事工場やロケット開発などの技術開発が行われ、またモスクワに通じる安全保障の要でありここが西側NATOに付く事を嫌っており、今回の緊張でもウクライナのNATO入り拒否とNATOの東方不拡大の明文化、またミサイルの撤去を要求しています。

ウクライナにしてみれば臨国であるロシアとポーランドに翻弄されて来た歴史を持ち、ポーランドと対峙していた時にソビエトに編入されただけで、元々独立の気質が保たれてきました。

スターリンがウクライナに対して穀物の収奪を行い大飢饉が起きた事から懐柔するためにスターリンの次にウクライナからフルシチョフを迎い入れ、またタタール人を強制移住させてロシア化していたクリミア半島をウクライナに編入しました。

歴史的な要衝として多くの支配者が入れ替わったクリミアは自由交易の場となって来ましたがモンゴル帝国の支配下になり、後にオスマン帝国と帝政ロシアの戦争によりロシアに組み入れられるという複雑な背景を持ちます。

当時はソビエト国内での区分け程度の意味しか持ちませんでしたが、ソビエト連邦崩壊を受けてソビエト時代からの歪みが噴出。

ゴルバチョフ書記長を軟禁するクーデターが起きたのもクリミアでした。

ロシア語を話し親露派が多かったウクライナ東部とポーランド的なウクライナ語を話し、西側に歩み寄るウクライナ西部で対立が激化。

ウクライナは西側NATO入りを希望しますが、それがロシアを刺激し２０１４年、インフラなどでロシアと強く結びついていたクリミアの帰属をめぐり、ロシア軍が介入する形で住民投票の結果、ロシアに帰属することが決まります。

西側はしかしロシアとの対立を恐れ、ウクライナを招き入れる事には常に消極的でした。

こういった背景を考える時、北方領土問題を抱える日本から軽々にどちらが悪だとか断定するのは、それはそれで角が立つ話になっています。

露プーチン大統領と米バイデン大統領の間で話し合われているのだろうと推測しますが、思惑の読み違いなどからロシア軍がウクライナに雪崩れ込み、それを西側が黙認する形になる確率が高いと思います。

ただし、その場合は厳しい制裁を科すアメリカとロシアにエネルギーを依存している欧州の間に軋轢が生じる可能性もあり、日本と無関係と高をくくっていられなくなるような気がしています。

いずれにしても、誰の血も流される事なく解決する手段を執って欲しいところです。