2022年07月12日
いろいろあった参院選が終わりました。
個人的には今回の選挙についてはガッカリしたという所です。
まず票を投じた国民民主党が振るわなかった事。
政策面では奇をてらわず与党にまっとうな提言をしていると思い注目していますが、世間的には選挙戦の戦い方もありましたが響いていないという事でした。
また玉木代表がフラフラした印象で東京では都民ファと連帯するなども不評だった要因かと思います。
もう一つは不本意ながらもれいわなどの当選阻止になればと思って票を投じた維新のえびさわ候補が接戦の末、落選した事です。
まぁえびさわ候補や維新のあり方については疑問符ばかりですが、それでも残り二議席のデッドヒートを繰り広げた他の候補よりは消去法で残って欲しかったです。
その他には小政党の乱立で、れいわが票を伸ばし、参政党が初議席を獲得した事です。
これらは自公政権への反対票が集まったものであろうと思いますが、組織はどちらも背後のカルトが見え隠れしているだけに有権者が見抜けないのが本当に口惜しい。
特に初議席を獲得した参政党は立ち上げ以前から共同代表で今回当選した神谷宗幣氏について別件で観察してきて、世間が期待を寄せる「自民には任せられない」保守像とは程遠いものであるだけに、今後いろいろとメッキがはがれ、期待値が高い分、失望からの離反も大きいと思います。
ただし、熱狂的なそれこそ「カルト」な支持者も多く、党や神谷氏の主張の誤りを指摘すると高確率で事実関係も無視した無理筋な反論で攻撃されます。
神谷氏は選挙演説中に「日本をユダヤ資本に明け渡していいんですか?」と熱く呼びかけていました。
これはいわゆるディープステート、ユダヤ国際金融資本が世界各国を裏で牛耳っていて戦後日本が棄損されてきたという陰謀論なのですが、さっそくイスラエル大使館の知る所となり警告されています。
その他にもこの党はワクチンは毒、小麦は(アメリカからきているから)害がある、といった主張をしていますが、他にも食料は国内で自給できるとか根拠が証明されていない事を言っています。
皇室についても「保守」の立場では相容れない女性天皇を容認しています。
しかしネットを中心に既成政党への反発から人気が出ました。
神谷氏と長年交友があった評論家の古谷経衡氏に言わせると「熱いアニキ」だそうで、感化されやすく、かといって何かしっかりした芯がある訳でもない、それっぽい話を吹き込まれるとすぐに感化されるといった人物評で、それなら確かに「陰謀論」とも親和性が高いのも納得という感じです。
左のれいわ、右の参政党といった感じでしょうか。
ガーシーとかいうユーチューバーを擁するN党も、代表の立花氏は度々物議をかもす人物ですが高学歴、高収入の人だけが政治をやり、子供を産む権利があるなどと民主主義政治の否定、選民差別思想の持ち主と言うのは過去の炎上発言からも暴露されていますが、一定の支持を得て国政政党要件を満たしています。
この党に入り込んだ黒川という人物も陰謀論界隈では名の知れた人物で、今回のNHK討論番組や政見放送では「安倍のせいだー」と歌い出してヤバさが周知されましたが安倍氏の選挙区である山口から立候補したり選挙妨害したりと政治活動を始めるまでの経歴はハイスペックなのに思想や素行に問題ありの人物です。
ここらへんに名前が出た人物の背後関係をさぐるとたいていろくでもない物が出てきますので興味がある方は調べてみるといいかもしれません。
こういう「一発逆転」の思想で奇をてらった党がそれなりに少なくない支持を得てしまうと言うのが日本の現状という事でしょう。
かつて小政党が乱立した時期は日本が混迷していた時期でありこれからの迷走が予感されます。
そしてなんといっても最大のポイントは安倍元首相を失った事です。
こうなった今では世界各国の首脳らが弔意を表し、葬儀に参列の意向を続々表明しており国内では功績が報じられていませんが日本外交に大きく貢献してきた事が今頃ですがあらためて認識されているところです。
個人的には安倍政権の評価は65点くらいですが、その多くが外交、安保で内政に関してはもっとやれることがあったという認識ですが、もちろんそれは外野からの意見であり、実際には様々な折衝、根回しが必要なのである意味では外交よりもかじ取りが難しかったかもしれません。
しかし、それでも銃撃直後でまだ死亡も確定していない段階から
#香典票にするな
#安倍晋三を国葬するな
といったような心ないハッシュタグが乱立しました。
政策への反対や個人的な好き嫌いは分かれるところですが、それでもこれはあまりに酷いと思いました。
どうしたらここまで人を憎むことができるようなニンゲンに育つのでしょうか。
安倍氏については昭恵夫人も含めて個人の人格を否定するような言説が野党やそれを支持する著名人、学者らが表明し、またマスコミもこぞって「疑惑」を報じました。
中には「安倍は人間じゃない」「安倍ヒトラー」「あべしね」といった分断を煽るものもありましたが、安倍首相暗殺犯もこれらに接していくうちに憎しみを増大させていったのではないでしょうか。
しかし、そんな彼らが今や「暴力は許されない」などと自己弁護、或いは今度は自分に刃を向けることは許されないと言う態度で特に謝罪もせずにのうのうとしている事に怒りを覚えます。
彼らが攻撃のターゲットにしてきた安倍元首相を失い、狼狽して、ひょっとしたら内ゲバでもはじめてその醜態を全国民に晒してくれたらいいのですが。
政策の批判はあってしかるべきですが、それと人格攻撃、襲撃を連想するような活動はもはや表現の自由ではなく規制されるべきです。
海外での安倍首相の追悼報道を眺めていると、いかに大きなことを成し遂げ、評価されているのかが分かります。
これから安倍元首相のようなビジョンと行動力のある政治家が出て来るのかと言うと与野党を眺めてみても不安しかありません。
自民党も安倍元首相という指標を失い、選挙に大勝して勘違いして迷走するのではないかと思います。特に安倍氏を中心としてきた保守は冷や飯を食わされる時代に入っていく事になるでしょう。それが日本にとって良い事なのか。
これからもっと大きな仕事を成し遂げて欲しかっただけに「安倍ロス」になっている今日この頃です。
日本のいろいろなネガな面の毒気を受けて、滅入っているところです。
安倍氏が関わったとされる旧統一協会や戦後日本の反共、保守の闇についてはそのうち気が向いたら書くかもしれません。
Posted at 2022/07/12 07:36:59 | |
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