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2022年08月15日 イイね!

終戦の日

今日は先の大戦で日本が敗北した終戦の日です。

言葉尻を捉えて「終戦だから敗戦していない」と言ってみたところで連合国に降伏した事に変わりなく、その点を争ってもあまり意味はありません。

今年はロシアのウクライナ侵攻もあって、より一層、戦争と言うものが身近に感じられました。

この21世紀に過去の最大版図を取り戻すという大義で隣国に攻め入るなど少し前には第三世界の出来事に思えましたが、今や日本の隣国がその暴挙を行っている事実に愕然とします。

戦後日本はこれまで他国と交戦することなく過ごしてきました。

ある人は憲法9条の賜物と言い、ある人は日米同盟による抑止力であったと言います。

どちらの側面もありましたが、米ソ冷戦が終了して新なパワーゲームが始まった現在において、日本が不戦を貫き通すためにはどうしたらよいか。

これまでのように憲法9条を掲げていたとしても、隣国の気分一つで戦争に巻き込まれる事実をウクライナに見ました。

護憲派はそうさせないためにも隣国には妥協し続ければよいと言いますが、尖閣や竹島に手を掛ける隣国に妥協したところで、次は壱岐だ、沖縄だ、北海道だと際限なく領土を切り取られる上、平和が保たれる保証はどこにもない状態が続きます。

基本的には自国の安全保障は他国の意思決定にゆだねるのではなく、自国が守るべきもので、そこには相応のコストが必要になります。

それは国によっては軍事費であり、また兵士の生命かもしれません。

しかし、他国の挑戦を毅然として撥ね退けると言う国にあえて侵略しようという国は余程酷いと言わざるを得ません。

こういった国がある限り、相手にもコストを強いるというのが防衛の基本的な考え方です。

台湾はもし侵略された場合、防戦すると同時に侵略国を弾道ミサイルや巡航ミサイルで報復攻撃を実施るという戦略をとっています。

例えばもし台湾がいかなる状況でも交戦しないし侵略されたら降伏すると宣言していた場合、台湾を欲する国は台北や主要空港に空挺部隊を送り込めば台湾を掌握する事は可能でしょう。

確かにそこでの戦闘による死者は発生しないことになりますが、その後の占領政策がどういったものになるか、は中国のチベットやモンゴルにおける「再教育」と言う名の民族浄化、また香港の民主化弾圧といった事が占領台湾でも起こり、そこではどれくらいの人命が失われるか分かりません。

それをいうとナチスドイツの侵略をすんなり受け入れたノルウェーは死者が出ない占領だったと言われるでしょうが、実際はレジスタンスの摘発やユダヤ人に対するホロコーストなどを黙認したものであり、人道的見地から、それを理想として掲げてはいけないと思われます。

ペロシ米下院議長の訪台で一気にヒートアップした中国の台湾侵略の野心は、まだ演習というプレッシャーで台湾人の心をへし折ろうという段階ですが、過去には演習を皮切りにした軍事侵攻の例はナチスドイツやロシアのウクライナ侵攻など、いくらでも例に挙げられます。

これらは演習を口実に軍を配備し、空域や海域を封鎖し、油断している相手国に一気呵成に雪崩れ込む常套手段でもあります。

したがって今後中国は台湾を封鎖するような軍事演習やパトロールを常態化させると見られます。

国際海峡である台湾海峡についても中国はこれを認めないと宣言しており、日本の物資やエネルギー輸入の生命線であるシーレーンが脅かされる形になっています。

先の大戦でも、アメリカなどの日本に対する禁輸政策が日本を追い詰め開戦の流れが決定的になったように、中国の行動は戦争を見据えた危険なものであると認識されるべきです。

日本は日本国憲法で国際問題の解決に軍事力を行使しないと宣言している以上、これを止める確実な手立てはありません。

以上、現在の日本の制約下では日本と事を構えるのはコストが掛かり、割に合わないと思わせることくらいでしょう。

日本が敵基地攻撃能力を持つべきか否かという議論も、相手国が嫌がるのであればそれは有効性が認められることになります。

技術論で言えば、中距離ミサイルによる報復攻撃が挙げられます。

現在、中国、ロシア、北朝鮮、そして韓国や台湾もこれらの中距離ミサイルに準ずるミサイルを保有しており、アメリカはINF条約による地上配備の中距離ミサイル削減以降は潜水艦と爆撃機から投射される中距離ミサイルに依存し、これに該当するミサイルの開発段階で戦力としては劣っています。

中距離ミサイルは弾道ミサイルの場合、発射から着弾まで10~15分程度という速さ故に脅威度が高く、近年は単なる弾道ではなく、大気上層を高速滑空したり、軌道を変則的に変えて迎撃を困難にする技術を獲得している国が増えてきています。

よく誤解されがちなのは日本の敵基地攻撃能力は敵国のミサイル攻撃力を狙う物ではありません。これはアメリカ軍のイラク侵攻やロシアのウクライナ侵攻でも移動式のミサイル発射装置を探知、撃破する事が殆ど成功していない事から現実性に乏しいばかりか反撃を招くことになります。

高度な防空でこの攻撃を阻止しつつ、敵の重要拠点を破壊する事が主要な目的となり、ハイレベルでの米軍との共同作戦になるため現在の憲法、及び自衛隊法で可能なのかは議論され、法整備される必要があります。

このように自国への攻撃力を有した日本は単独でも攻撃するのにはコストが掛かる事が予想されますが、更にはアジア版NATOのような防衛機構の枠組みがあれば、日本周辺の加盟国に対する攻撃の対価は格段に大きくなり、攻撃を躊躇させるだけの実効性の確度を高めることが期待されます。

これはおそらく安全保障コミュニティの示す方向性であろうと思います。

今後、日本が戦禍に晒される事がないように平和の対価としてどれくらい負担する覚悟があるのか、そんな事が問われる終戦の日であったと思います。
Posted at 2022/08/15 18:11:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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