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2025年02月22日 イイね!

アメリカはどこへ向かうのか

連日のトランプ大統領の方言でアメリカの動向から目が離せない状況が続いています。

北大西洋諸国の防衛枠組みであるNATOを軽視するどころかロシアのプーチン大統領に融和的な姿勢を示し、目下ロシアと戦争中のウクライナはもとより、欧州のアメリカ不信が深まっています。

トランプ大統領再選は極左勢力を取り込んで党勢を伸ばそうとしたバイデン・ハリス前政権にアメリカ国民の多くが反発することで実現しましたのでトランプ劇場も一時的な現象であるとは思います。

期待されていた経済対策ではこれといった成果がなく、ガザ地区をリゾート地にすればいいとかウクライナにレアアースを要求しながら支援の打ち切りを匂わせるなどトランプ氏の暴走や政権としての場当たり的な姿勢もあって支持率は下がり続けています。

一時はイーロン・マスク氏が率いる政府効率化省がUSAIDの不透明、不必要な支出を暴き、連邦職員の削減などで支持者からは喝さいが上がっていましたが、海の向こう、日本の隣の中国でもアメリカの軍事費削減をはじめ海外影響力の低下、国内分断などでアメリカの勢力と威信が低下するだろうと歓迎しています。

トランプ氏の支持基盤の一つであるキリスト教福音派は反共産主義で知られているのでアメリカがすんなり中国と「ディール」する可能性は低いものの、常に共和党の庇護者であったわけでもない事を考えると、アメリカの党派を超えた政治秩序がこれまでの新自由主義的な国際協調と国際貿易中心から他国の権益を棄損してでもアメリカさえ痛まなければそれでいいという大転換を迎えたタイミングでは、どうなるか正確に言い当てることは国際情勢専門家であっても至難の業となっています。

そもそも、アメリカはモンロー主義に代表されるように世界との関わりを持ちたがらない孤立主義的な国でした。

それは欧州の権威主義や宗教弾圧から逃れてきた人々が新天地として移民して始まった国家であり、独立宣言が起草された当初から欧州と関わらないですむような農業大国を目指していました。
その後、欧州の先進的な化学や工業を取り入れて先進国に追いつくべきという勢力が復権し、学問を発展させて工業力は当時の先進国であったドイツにも追いつかん勢いになりました。

二つの世界大戦では欧州に関わる事を躊躇しましたが結局はアメリカが参戦することで大勢が決しました。

その結果国際的な発言権を増し戦後秩序に決定的な影響力を行使する立場で、戦争の後遺症で衰退していたイギリスが覇権国の地位から滑り落ちるとアメリカが覇権国の最有力となり戦後の冷戦下では勢力を拡大する共産主義勢力を国内と世界で封じ込める必要性に突き動かされ、民主主義的な価値観を世界に広げることが国是となりました。

本来社民的なリベラルも共産主義を否定しなくてはならなくなりました。

不況対策で続けられてきた社会主義的なニューディール政策の反動から政府は規制を緩和し、調整は市場効率に任せ、世界と強調するとする新自由主義の申し子であるレーガン政権は、計画経済の行き詰まりで経済が停滞していたソビエト連邦に軍拡競争を仕掛けソ連崩壊、民主主義陣営の勝利の流れを作り出しました。

冷戦が終わりアメリカ一強の時代が始まると国民の目は虐げられてきた黒人や女性、移民などの権利を重く見るリベラル的な価値観に移り、国是ともいえるほどに広がりアメリカの新しい政治秩序になりました。

それまでマイノリティに冷淡であった共和党もこの価値観にシフトしなければ選挙で勝てないという情勢になりました。

しかし、この素晴らしいアメリカ的価値観を世界に広げるという錦の御旗のもとに行ったイラク侵攻とフセイン政権の打倒は軍事的には大成功となったものの、戦後については全くと言っていいほど考慮されておらず、復興を請け負ったハリバートンのようなアメリカ企業が肥え太ったものの、追放されたフセイン政権や軍関係者らが反米勢力の温床となり、イスラム教の反米が強化されるという汚点となりました。

国内では行き過ぎたマイノリティ人権運動から進学や就職では白人以外が優遇される事が求められ、白人達は逆差別を感じるようになて行きました。

有色人種として初とはるバラク・オバマ氏が大統領になりましたが、期待された黒人の権利拡大に消極的だった事やオバマケアという国民皆保険が不評となり新自由主義は行き詰まりを迎えていました。

庶民の間の不満の高まりから、大統領選挙では互いの陣営が対立を煽った結果、リベラルと保守の間は憎しみの感情で断絶されたと言います。

アメリカ一強を打破し、多極化世界を望むロシアや中国、イランなどがアメリカの世論に分断工作を行った痕跡がいくつも見つかっています。

アメリカ第一主義を掲げる第二期トランプ政権はこういったアメリカの世論の変化の結果誕生したものですが、トランプ政権がその任期中にアメリカの価値観を完全に書き換えてしまうと、この政治秩序はたとえ政権が共和党から民主党に移り変わっても覆らなくなる可能性もあります。

そうなると日本にとっては海の向こうにもう一つ不寛容な嫌な国が出来るのと同じになってしまうかもしれません。

トランプ氏は直情的で集中力が短いという事で知られています。
したがってトランプ氏が聞いた最新の情報で判断すると言われています。

ドナルド=シンゾウと言われていた時にはトランプ氏は安倍元首相に頻繁に電話を掛けてきていろいろ相談してきたそうです。

ですから石破首相は日米会談で大きな失点が無かったと安堵して気を緩めるのではなく、トランプ政権に絶えずロビーを仕掛け続けなければアメリカによって日本の国益が大きく損なわれてしまう事になるかもしれません。

日本製鉄のUSスチール買収交渉でもわかるように、商業の問題ではなく政治案件となってしまったら何をしても変更できなくなってしまいます。

日本の屋台骨である自動車産業をトランプ政権がどう考えるかを日本側からコントロールする必要があるのですが、そのことを分かっている者が日本の政権内にいて日々水面下で尽力してくれていることを期待するばかりです。
Posted at 2025/02/22 13:29:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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