正月三が日は初詣参拝客の往来があるんであまり大っぴらにやりたくないのですが、時間にも限りがありますので帰省しない年末年始恒例の元日クルマ弄りです。
大晦日までにパテで簡易補修しておいたところに色を入れました。
写真だと粗が目立ちませんが艶が出るほど厚塗りはしてませんので後で研ぎ出しが必要です。
ジュリアを買う時はサイドシルのこの部分のパネル接合部分が埋っていないか確認しろと言われますが今回の簡易補修のようにパテで埋めていたり、鉄板を適当に張っただけのデタラメ板金がされている可能性があるという事です。
さらにエクステリアのアウターパネルだけでなく、インナーパネルやジャッキアップポイントの保持部分が腐っていて手が付いていない可能性すらあります。
クルマを眺めてみて歪みだとか左右で曲面が違うクルマは塗装が綺麗に塗り直されていても後で高くつくという事です。
それだけにオリジナルの塗装を保った個体は一切誤魔化していないので多少塗装がくたびれていてもこういう心配はありません。
今回、塗装は調色はしておらず、むしろ今後の補修塗料入手性を考慮して国産車の純正色で塗ってしまいます。
色については日本塗料工業会という所が出している色見本帳を取り寄せて一番近い色のボディーペイント缶スプレーを使用。
もっとも色を比較した箇所に比べると今回塗った箇所はうっすら汚れている事もあってけっこう色が違います。
日中は白く飛んで見えるのでそれほどでもありませんが、曇りの日や日陰だとけっこう違いが分かってしまいますが、これは調色して特注しても同様でしたので仕方ない部分です。
こっちは関係ない箇所で垂れてしまったので修正が必要です。
最低でも一週間はシンナー成分を飛ばしたいところなので今日は別の箇所を作業します。
まぁ所詮はラッカー缶スプレーの簡易補修なのでほどほどでいいんですが。
ウィンドウスクリーンのゴムを持ち上げないとその下の補修は出来ないので紐状のものを挟んで置きます。
シュロ縄とか太さを違えていろいろ買ってみましたが網戸補修の交換用ラバー4.5ミリが一番使いやいように思います。
塗装は下地づくりが7割方仕上げを決めると思います。
まぁ下地に入ってるパテをどうにかしないと上辺だけ取り繕ってもまた割れて来るんですが、時間稼ぎといったところです。
青いパテは以前に割れた塗装を剥がしてその段差を埋めた所です。
本当はここも剥がしたいところですがどこまでもキリがないので今回はサフを入れてしまいます。
しかしこの下の元々入っていたパテ層がシンナーを吸ってベロベロになってしまいました。
やはりこういうのは全部剥離しないとダメなようです。
なんでこんなパテが入っているのか、と思いますが、あちこちぶつけまくったという事よりは、元々工場で製造段階でパテで形を出していたそうです。
ただ、それは木枠に職人がアルミ板を当てて叩いていた頃、1950年代の話かと思ったのですが、地金までヤスってみると、純正色のビアンコの下に既に数種類のパテ層が確認できますので本当にパテで形を出していたようです。
だからちゃんとした板金屋は全部パテを剥離してしまうと当事の形が出せないという事でそういう作業は嫌がるようです。
さて、地金の状態も確認できましたので今後必要になりそうなパネルについて調べてみました。
今はポンドも下落傾向でユーロとの価格差は僅かですからアメリカ西海岸からでもない限り、イギリスでもドイツでも同じかもしれませんが、今回はAlfa Serviceというドイツのショップです。
東日本大震災の時、このショップから安否を気遣うメールが来ていました。
FRONT COVER PANEL FOR RADIATOR CROSS MEMBER (1st series) 52,02 EUR
INSIDE RADIATOR CROSS MEMBER - (U-PROFILE) - 1st series 81,51 EUR
REPAIR PANEL GT FRONT FENDER, A-PILLAR, left 41,60 EUR
REPAIR PANEL GT FRONT FENDER, A-PILLAR, right 41,60 EUR
FLOOR PANEL, FRONT, LEFT - STANDING PEDALS 1st SERIES 150,84 EUR
FLOOR PANEL, front, right 144,96 EUR
GT FLOOR PANEL REAR, LEFT 180,25 EUR
FLOOR PANEL, rear, right 180,25 EUR
GT REAR COWL PANEL 178,57 EUR
GT DOOR SKIN LEFT GTA ALUMINIUM 231,09 EUR
GT DOOR SKIN RIGHT GTA ALUMINIUM 231,09 EUR
GT SPLASH PANEL/ALUMINIUM A-Pillar left 39,92 EUR
GT SPLASH PANEL/ALUMINIUM A-PILLAR, right 39,92 EUR
SPLASH PANEL/ALUMINIUM, front, left 48,57 EUR
GT SPLASH PANEL/ALUMINIUM - front, right 48,57 EUR
リプロのパネルは国内でもいくつかのショップで購入できるようですが、元を辿れば同じかも知れません。
GTAアルミニウムパネルはご愛嬌として、これだけ補修パネルが出ているという事はこういう箇所がウィークポイントという事でしょう。
特にGT REAR COWL PANELは今やっているリアウィンドウ下回りからCピラー、トランクリッドまでが一体になった補修用パネルです。
まぁ実際には現物合わせで加工は必要でしょうが、こういうのがあれば溶接やパネル曲げの手間は大幅に減らせます。
後はその工賃がパネルの送料に見合うかどうかでしょう。
問題はこのパネル張替えのために切開したら中のインナーパネルなど他にも補修箇所が出る可能性があります。
こういうのはあれこれ考えても仕方ない事ではありますが。