アメリカでの差別反対を標榜する暴動が治まる気配がありませんが、これはやはり自然発生的なものではなく人為的にコントロールされた暴動だからだと思われます。
先日、ヤフー!ニュースに人種差別反対デモ隊がシアトルの警察署がある一角を占拠して「自治区」宣言をしたというトピックが上がりました。
■米デモ、シアトルに「自治区」 一帯占拠、大統領が非難
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9c276a1117b243551f7edf45005ecc7f1b3fd8a
シアトルというと日本人にはイチローの活躍で知られるシアトルマリナーズの本拠地でなかなか風光明媚な場所として認知されているかと思います。
そのシアトルでは5月30日にデモが大規模化して略奪や放火が起き、警察車両から武器が持ち出され発砲事件が起きました。
犯人(白人)が警察官に取り押さえられた時にジョージ・フロイトが制圧死した時のように膝で押さえつけた場面が拡散されて歯止めが利かなくなったようです。
シアトル市長は警察の催涙ガス弾使用を30日間禁止しますが、警察署長が独断で暴徒に対して催涙ガス弾を使用。
アメリカの警察は市警察というくらいですから市の組織になるのですが6月8日にシアトル市長がシアトル東署から警察を引き上げさせたようで、これに呼応するようにデモ隊が東署周辺の6ブロックを占拠して「キャピタルヒル自治区」を宣言しました。
自治区では
・家賃免除
・地域の非高級地
・警察廃止
・デモ隊の有罪免除
といった事を標榜しています。
ニューヨーク・タイムスなどのリベラル紙はこれを歓迎
Free Food, Free Speech and Free of Police: Inside Seattle's ...
The New York Times
トランプ大統領はシアトル市長に
「デモ隊はテロリストだ。あなたの市を取り戻せ。できないなら私がやる」
と伝えましたが市長は
「自治区は警察とデモ隊の対立を緩和するいい試み、黒人の人種差別に対して国を作り直すいい機会」
「軍を派遣するのは憲法違反」
と声明を出しています。
現地はデモ隊が闊歩している以外は青空市場が立ったり比較的落ち着いているようですが、やはりあらゆる犯罪が堂々と行われているとも聞きます。
勝手に自治区を宣言したとしても誰も承認していないのでアメリカ合衆国やワシントン州、そしてシアトル市の施政下にある「革命ごっこ」にすぎないのですがシアトル市の市長ジェニー・ダーカンは民主党でありトランプ大統領の共和党と対立する立場にあります。
つまり暴動が広がる程トランプ政権にはダメージになり、次の大統領選では民主党に利するとの思惑があるようで積極的にこの暴動を終息させようとはしていません。
またシアトルの暴動を裏で手を引いているのがシアトル市議のクシャマ・サワントという人物のようです。
シアトルでAmazonなど大企業の支援を受けた他の候補者を下し100年ぶりに選出された共和党、民主党以外の社会主義系議員という事でこの人物の名前を検索すると最低自給15ドル制定などの実績が見つかりました。
■シアトル市議クシャマ・サワントさんが「家賃と職場のストライキ」を呼びかけ
http://www.labornetjp.org/news/2020/0424us
コロナ危機では全国的な「家賃と職場のストライキ」を呼びかけています。
名前からしてインド系の人のようで今回の黒人差別とは直接的な利害関係にはないと思われますがこの機に乗じてという事か無政府主義活動団体ANTIFAと連携しているようです。インドの敵中国は味方という事でしょうか?
その黒人も、被差別界隈では「特権階級」的なポジションなので裁判でも何でも「人種差別だ」と言えば相手が差別主義者とみなされてしまう事を恐れひるんで黙ってしまいます。これと同じ事をアジア系でやっても効果はありません。
このように既に白人の黒人に対する差別問題という枠を大きく超えて様々な人がこの混乱を利用している図が見えてきます。
アメリカが中国の新型コロナ肺炎の隠蔽拡散の責任追及や香港の一方的な一国二制度撤廃の動きへの批難を強めていた矢先の出来事だけに、中国の介入も全くない、という事は無いと思われます。
アメリカは50の州から成る連邦制でそれぞれの州ごとに憲法があり高度な自治があります。
なのでアメリカ全土にこの「自治区」の動きが急速に拡散する事はないと思われます。(隣接のオレゴン州ポートランドでは自治を宣言しようとしたデモ隊を撃退しています)
しかし民主党がこの自治区宣言を政治利用しているとするならば民主党支持率が高い西海岸東海岸沿いの州と共和党が強い中南部の州の対立が激化する可能性があり、またその動きは中国やロシア、或いは中東の過激思想などアメリカの弱体化は連中を利する事に繋がります。
日本では立憲民主党議員が相変わらず実の無い質問で国会を空転させていますが、大局的に見ればこれも国民にアメリカで起きている事から目を逸らす中国への援護射撃という意味で、「時代はサーバーじゃない。クラウドなんです」なんて突っ込まずにはいられないヒールを演じているのかもしれません。
先日、北朝鮮拉致被害者家族の横田滋さんが亡くなられて遺族が声明を出しましたがこれに対し立憲民主党のスターリンの名前を持つ議員が
「横田滋さんが「絶対に言ってはいけない」と基本にしていたことを息子さんが破りました。被害者家族の政治的発言は北朝鮮を挑発するだけです。これで日朝交渉は重ねて動きません。残念です。」
と言論の自由を否定する恫喝とも取れる発言をしましたが、まずご遺族に慰めや哀悼を示すのが人間なのでは?と思いますが、このように左派の人物は自らの目指す「革命」が崇高なものだから相手を委縮させたり権利を制限しても構わないと言う非人間的な非常に冷たいものを感じさせます。
彼らの目指す「革命」も突き詰めていくと究極的にはポル・ポトのやった原始共産主義のようなものに行きつきます。
それは資本主義、自由主義の否定といった思想に留まらず、個人を構成する最小単位の家庭も解体し、相互に監視し合う事で体制を維持するまさに「システム」であり人間は道具に過ぎないと言う根底の思想に人間味を見出す事は出来ません。
宗教などと絡み合わせなければなかなか「革命」が成功して定着しない、人々に支持されないのはここら辺に原因があるように思われます。
Posted at 2020/06/13 11:50:55 | |
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