
立山連峰で初冠雪が観測された11月8日。
二つの目的を果たすために黒部ダムまで行って来ました。
今年に入ってから10月頃に行きたいなと画策していたのですがクリオの故障復帰のドタバタでちょっとだけ遅くなりました。
立山駅の切符売り場から見えるこの張り出した台はスイッチバックで登っていくトロッコ電車の停車場です。

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砂防工事へ向かうトロッコ電車が次々に登って行きました。
待っている間のちょっとしたアトラクションでした。
無事切符を購入。
8時20分から販売開始でしたが6時30分頃から並びました。

それでも私の前に数人いてその後もどんどん列が長くなりました。
そして噂にたがわず様々な言語が飛び交っていました。
8時40分発のケーブルカーに乗り出発です。

終点美女平付近の斜度は29度にもなるって凄すぎ!
美女平からは高原バスで室堂へ向かいます。
前日までの怪しい天気から一転、素晴らしい晴天♪

富山平野も一望出来ます。あそこのあの辺りが我が家だな~とか思いながら見られるのは地元ならではです。
室堂ターミナルに到着して大半の観光客は室堂周辺の散策に向かいますが私は直ぐに次の乗り場に向かいます。
その乗り物は立山トンネルトロリーバス。
今回の目的の一つ目がこれに乗る事でした。

現在国内唯一のトロリーバスでそれが今月末で終了してしまうので乗っておきたかったのです。
かつて長野県扇沢から黒部ダムまで運行していた関電のトロリーバス(2018年終了)には2011年に乗っていたので尚更です。

この残念な写真がその時撮った唯一の写真。
バスに乗って座席を確保してから記念撮影。

見た目はバスそのものですが…
上部の架線から電気を取って走るので法律上は電車なんです。

面白いですよね。
バス乗車時に記念カードが貰えました。

全くの想定外だったので嬉しかったです♪
定刻になり発車します。
エンジンのバスでは絶対に味わえない加速力!
音といいトンネル内というロケーションといい気分は地下鉄です。

最後まで動画撮影している方が多数いたので同じ思いで乗ってるのかなと思いました。
大観峰駅に到着。
ここからはロープウェイに乗ります。
全長1700メートルの間に支柱が無くてこのタイプでは日本最長です。

眼下にはこれから行く黒部ダムのダム湖が見えています。
それにしても雄大な景色!
黒部平駅が近づいてきます。

風の谷のナウシカに登場する巨神兵の顔に見えるのは私だけ?
ここから黒部湖駅まではケーブルカーに乗ります。

下り方向で見ると吸い込まれそう、というより落ちそうです。

約5分の急勾配ダウンヒルを経て…
黒部ダムに到着しました!

エメラルドグリーンの湖と青空のコントラストが美しいです。
ダムに着いてゆっくり見学したい所ですがそれは後程にしてダムを離れます。

ひとまず到着写真を撮ってから…
関電トンネル電気バスが発着する黒部ダム駅に向かいます。
途中で係員に聞きながら向かったのはここです。

黒部峡谷の核心部”下ノ廊下”を通る上級者向けの登山道の入り口です。
「黒部に怪我なし」と言う怖い言葉が物語る危険な水平歩道です。
私はそんな怖い所は歩けませんが看板に書かれている"ダム下流"を目指します。
これが二つ目の目的でした。
事前に調べた情報によると登山未経験の足でダム下流まで下り20分、登り40分とありました。
私は未経験かと言われたら立山だって近所の御前山だって登った事があります。
10年以上前の話だけど…

歩き始めて5分ほどは道幅が広くて緩やかな下りで景色を眺めながらトレッキング感覚で歩みを進めましたが…
この"旧日電歩道"の小さな看板から先が…

とんでもなくて…
「こんなに急だったのか!」

事前に画像でも見てはいましたが実際目の当たりにするとそれ以上で一瞬たじろいてしまいました。
しかし、この日は足腰も調子が良かったのとこの日の為に靴も用意していたので挑む事にしました。
写真なんて撮ってられない細くて急で湿ってて足場が悪い道を何とか下って…

膝ガクガクでスピードコントロールが出来なくなりそうな時に黒部川の河原に降り立ちました!
おぉ水がきれい!
ワイヤーの手すりが水平歩道風な木の橋を渡って振り返ると…

そこには…
巨大な黒部ダム!
このアングルから見たいという願いをやっと叶えられました♪
すごくカッコイイです。苦労して来た甲斐がありました。

あの堤体の向こう側には2億トンのも水が蓄えられていると思うと何かソワソワしますw。
いつまでも見ていたいのですが感動に浸った後は戻らなければなりません。

あの道を。
ゆっくりゆっくり時折急勾配箇所は手を付きながらなんとか登り切りました。
この時の気温は明らかに零度付近だったのにネックウォーマーを取りダウンを脱いでそれでも汗ばんでクールダウンが必要でした。
因みに下り18分、登り35分でした。上級登山者は何分で登るんだろ?
そういえば誰一人すれ違わなかったな。普通の観光客は行かないかやっぱり。
息を整えてちょうどお昼時になったのでレストハウスでダムカレーを食べました。

選んだのは2色カレー。緑の辛いルーが良かったです。
歩いてお腹がすいていたのであっという間に完食しました。
カレーを食べてレストハウスを出た所で貰い忘れたモノがあったので戻って貰いました。ダムカレーカード。

そしてダムカードも初めて自分で貰いました。
今まで手元に有ったのは関電に勤務する友人のコネクションで頂いたものと息子が黒部ダムに行った時に貰ってきたものだったのです。
やっぱり自分で貰うカードは重みが違います。
そろそろ立山駅方面に戻る行動に移ります。
帰る前に放水観覧ステージからダムを眺めます。

放水期間は終わっていますが迫力の眺めであることは変わりません。
天端を黒部湖駅に向かって歩きます。

下流側を見下ろしてさっき降りた場所を確認。
あの場所に行ったんだなぁと感慨深いものがあります。
ダムを後にして黒部湖駅からケーブルカーに乗り、ロープウェイに乗り
大観峰駅から室堂へ再びトロリーバスに乗ります。

これで本当に最後の乗車です。
降り際に運転席を撮影。

やはり計器類が電車を思わせます。
私は一期一会でしたが長い間の活躍お疲れ様でした。
室堂で少し散策をしようと思っていたら高原バス待ちの行列を見て止めました。
※結果的に全然余裕だったはずなのに周りの帰りますモードにすっかり飲まれてしまいました。
後ろ髪を引かれる思いで車窓から立山を撮影。

いつかまた登って御朱印を貰って一等三角点を撮って大汝へなんて思っていたのですが今回のダム下流行脚で脚力低下が露呈したので自信が無くなりました。
立山駅まで戻って来ました。

寒かったけど終日天気に恵まれて最高の一日でした♪
家に帰るまでが旅行。
祈る思いでクリオのキーを捻って…

無事エンジンがかかって帰る事が出来ました。
以上、黒部ダム見学でした(^^)/