
カナル式インナーイヤーヘッドフォンのイヤーピースは、基本的に商品付属のものを使ってます。
昔…というかカナル式が出た頃のイヤーピースは耐久性も今のものほどではなく、破れたりして交換をしたような記憶がうっすらありますが、今のものは耐久性も十分で、交換なんてまずやることはないでしょう。
しかし、敢えてここに突っ込んでみたのが今回のネタです。
イヤーピースはTOP画像にあるとおり、コスト的にも気軽にやりやすいのがポイント。
まぁ2000円超えの品もありますが…。
商品付属とこれらアフターの商品を取っ替え引っ換えしながら聴き比べて、いいなと思うのを探していきます。
使った曲は…。

懐かしいのですみません。w
年末セールで安かったんです。
【ATH-CKR10】
組み合わせたのは、JVCケンウッドの「Spiral Dot」です。

左が商品付属、右がSpiral Dot。
パイプの大きさが違いますね。
また、Spiral Dotはパイプの表面にポツポツと窪みがあります。
これが、「反射音を拡散する」という売り文句でして、広がり感を感じるようになりました。
【ATH-CKR7】
組み合わせたのはSONYの「トリプルコンフォートイヤーピース」です。

左がトリプルコンフォートで、右が商品付属です。

SONYのイヤーピースはこだわりのモノが多く、昔から交換用イヤーピースとして有名ですが、今回のはその最新モデル。
傘の部分はシリコンとフォームが融合した感じですね。
実はオーテクの商品付属は、TOP画像左端の「finefit」なんですよねー。
癖がなくてヘッドフォンの能力をそのまま味わえる感じですが、低音強調の傾向があるオーテク製品は、最近のイヤーモニター系ヘッドフォンを愛用するようになった私にはちょっと低音が強すぎるキライが出てました。
なのでCKR10は、Spiral Dotで広がり感を出す事で低音をちょっとマイルドにするようにチューニングしたのですが、CKR7でその組み合わせはなんだかイマイチ。
その中で結構しっくりきたのがコレです。
広がり感が増すワケではないのですが、強く感じてた低音の押しがマイルドになった感じです。
また、音の輪郭がハッキリした感じがします。
ハイレゾ対応のヘッドフォンばかり使って、CKR7の出番はほぼ無くなってたのですが、イヤーピース交換で生き返った感じですね。
【N40】
組み合わせたのは、茶楽音人(さらうんど)の「SpinFit」です。

左が商品付属、右がSpinFit。

この商品も結構人気のモノでして、パイプ部分が折れる事でトリプルコンフォートと同じく内部追従性を向上させます。
N40はイヤーモニターであり、「特徴がないのが特徴」とも言われるぐらいですが、インナーイヤータイプとは思えない音の広がり感がお気に入りです。
ただ、遮音性がイマイチなところがあり、また低音をもう少し押してくれてもいいんだけどなぁ〜と感じてたところに、このSpinFitがジャストフィットでした。

それと、これはCKR10とN40のノズル部分比較なのですが、イヤーピースが固定される窪みがあるとないとではイヤーピースの選択が変わります。

N40にトリプルコンフォートを装着すると奥まで深くハマってしまうため、特徴である内部追従性がほとんど発揮できません。
Spiral Dotも窪み部分がほとんど隠れてしまうのですが、それ以上にパイプが広いせいか、N40の広がり感が余計に拡張された感じになってダメでした。
【E900M】
TVやネットワークプレイヤーを買って貯まったポイントを元手に買ってしまったモノですが、動機は「ポータブルプレイヤーがonkyo製なので、同メーカーのヘッドフォンとの組み合わせも聴いてみたい」というもの。
あとはMMCXでケーブル交換ができるので、N40とコンバートしてみたりするのも面白いかな?と…うん、どっちにしても興味本位ってだけの理由ですね。(爆)
この商品、最初から2種類のイヤーピースが付属しており、「好きなの選べ」というスタンス。

左がコンプライのTsシリーズで、右がシリコン。
コンプライのイヤーピースは、以前から興味はあったものの、どれを選べばいいのか分からず、また価格も割といいときて、さらにフォーム系は使ってるとボロボロになりシリコンほどの耐久性は望めないため消耗品扱いになる事が、二の足を踏ませてました。
で、E900Mの付属品を使ってみて「これはデメリットを許容してでも使うだけの価値はある」と感じました。
まず、スポンジタイプなのでシリコンよりも隙間なく耳にフィットする。
ただ、付属のTsは球タイプなせいか、耳がちょっと押し広げられる感じがありました。
でも、そのぶん聴いてるうちに抜け落ちる不安感はゼロ。
そして、フィットするということは遮音性がいいという事で、雑音を省き音楽に浸れます。
まぁ、そのぶん外で使うには周囲に気を付ける必要があるとは思いますが…。
音的にはこのスポンジが音を吸収し、マイルドになる感じですね。
パイプがあるので、全部がスポンジではないですが、どのヘッドフォンと組み合わせてもその傾向が感じられました。
そんなE900Mに組み合わせたのは、同じコンプライのTxです。

コンプライのスタンダードモデルですが、円筒タイプで球タイプのTsより細め。
つまり、Tsで気になった押し広げる感じが弱くなります。
また、「x」が付くモデルは「耳垢ガード」という汚れ防止のフィルターが付いており、ヘッドフォンに汚れが付くのを防いでくれるのもポイント。
まぁ、そもそもスポンジに汚れが付着すると落ちにくいので、耳掃除はちゃんとやっておく必要があるんですが…。w
つまり、音がどうこうというよりフィット感を重視した交換です。
ぶっちゃけ、音はほぼ変わらない(違いが感じられない)状況だったので、フィット感しか評価ポイントがなかっただけなんですけどね。

なお、E900Mはノズル部分がこんな楕円形なので、他のイヤーピースはちょっと装着を躊躇うトコがあります。w
写真はトリプルコンフォートを装着したとこですが、装着そのものはできたけど、特徴である内部追従性があまり発揮できない感じだったので、候補から落ちました。
SpinFitやSpiral Dotも、装着はできたけどイヤーピースの特徴がスポイルされるような印象を受けたので却下です。
以上、イヤーピースでけっこう遊べますよ~というお話でした。