昨日のPVレポートでは「
悪魔の手毬唄」が多数でした。おそらくNHK-BSで放送されていたからだと思います。ボクもDVDを持っているにもかかわらず、また見ていました。
前にも書いた通り、市川崑監督・石坂浩二の金田一耕助の映画の中では、昨年末の「犬神家の一族」のリメイクも含めて6本ある中で一番気に入っています。昨日の放送を見ていてどこがいいのか改めて考えていました。
まず、日本の古い田舎が丹念に撮られていること。旅館を俯瞰した映像や、峠の映像などはその代表だと思います。ストーリーそのものはものすごくもの悲しいものなのですが、それに風景が合っています。「犬神家の一族」は莫大な遺産をあてにしたドロドロ劇ですが、こちらはそういう欲が絡むものではありません。ただ、息子、娘たちの出生の秘密がちょっと解せないところもありますが。
岸恵子、若山富三郎ははまり役です。特に若山富三郎は主役であるはずの金田一の影が薄くなるほどの存在感です。金田一の石坂浩二と若山富三郎が別れるラストシーンはこの悲しいストーリーのラストとしては爽やかすぎるところもありますが、数ある映画のラストシーンの中でも心に残るものだと思います。
また、このシリーズおなじみの出演者、加藤武の警部、大滝秀治、草笛光子なども脇にいて、お決まりのセリフなどがあります。
とまあ、結局は贅沢な映画なのです。放送されているとやっぱり気になってみてしまいますね。今日以降も、「獄門島」「女王蜂」「病院坂の首縊りの家」も放送されるようです。「手毬唄」ほどの思い入れはなくても、また見てしまうんだろうなあ。
Posted at 2007/05/01 11:42:18 | |
トラックバック(4) |
徒然なるままに | 日記