ノンステ・ワンステ・ツーステの全てが揃う大型バスはいくつかあります。その中で私が好きなのはキュービック。この高さの差がたまりません。年式にして僅か2年しか違わない両者ですが、車体はあまりにも違います。
特にキュービックノンステはエルガで言うところのtype-Bなので、最後列の座席の手前まで通路に段差がありません。このタイプは中扉より後ろの椅子に座ろうとすると通路から椅子までの狭いスペースにかなりの段差が生じるため、それなら通路自体に分かりやすく登り降りしやすい階段を作ってしまったほうが結果的に良いのではないかと思ったのかどうかは分かりませんが、現在のノンステップバスは全て中扉から後ろは通路自体に段差を付けています。この仕組みは後輪~エンジンまでのドライブトレインをユニット化出来、ツーステと同じ構造で作れるので部品構成がシンプルで高い信頼性を保つ事が出来ます。
通路に段差が無いバスはエンジンの搭載向きが横向き限定となり、そこから回転軸を直角に曲げて通路の横にプロペラシャフトを通し、後輪の両輪の中間ではなく端に寄った位置の、しかも車軸中心より下にデフを置く「ドロップアクスル」という少々無理をした造りになっていました。ドライブシャフトの長さが左右で異なり、デフが片方のタイヤに近い場所になってしまう事はどう考えても構造に無理が掛かりますよね、乗用車ならともかく総重量が15トンを越えるバスなんですからねえ。
そういう事情もあり、エルガのtype-Bは既に絶滅危惧種になりつつあります。もちろんそのFMC前のモデルであるキュービックノンステは絶滅危惧種です。三重交通では3台入れたうちの2台が現役で残っています。部品が無くなったら終わりでしょうね。なるべく長く活躍してくれたらと願うばかりです。私の好きなキュービックですから。
Posted at 2020/02/05 22:41:59 | |
トラックバック(0) |
【バス】長野県外 | 日記