ベレットを買ったときに、テールランプのリムは全体が黒く塗られていました。あまり見場が良くないので、取り付けたまま周りの部分をメッキ調塗料で塗装して乘っていたのですが、メッキというよりも、安っぽいアルミという感じです。他にも気になっていたことがあるので、一度取り外して塗装をし直すことにいたしました。
取りあえず、左側のリムの様子を見てみます。
何か妙に凸凹した部分が有り、表側に螺子の頭が出ています。
インターネットで画像を検索してみると、新品はこんな感じです。未使用品、綺麗です。この程度の状態に仕上げることを目指して作業します。
今付いているリムは、裏側の取り付け螺子が取れたので、表側から螺子を差し込んで固定していたようです。
リムを外してみたのですが、外側から差し込んだ螺子は、全然効いていませんでした。下側の二本の螺子はもう一本もなくなっています。
中のゴムもポロボロで、下側がなくなっていました。ゴムのことまで考えだすと作業が進まないので、今回は塗装に専念します。
外から差し込んだ螺子の通っていた穴のところですが、何故か金属ではありません。
裏から確認すると、何と下部全体からから画像の左側にかけて、FRPが貼ってありました。剥がれかけていた部分を剥がすと、FRPの下はかなり錆びて凹々になっています。
表側の塗装を削ってみると、FRPを剥がしたところに大穴が開いており、FRPが剥がせなかったところも、表側からパテで成形してあります。一見綺麗に見える上部も、メッキのピンホールが多数発生しており、いくつかは裏側まで貫通しているようで、衝撃的な状態の悪さでした。これでは元のメッキ面を生かすことは無理です。これが全体を黒く塗ってあった理由ですね。
以前 Old-timer 誌に、ステンレス製のリムが紹介されていた記憶があるので、買っておけばよかったなぁ。
ピンホールの貫通したところは、J-Bウエルドで埋めることにしました。錆びて大きく欠けている部分は、ちょっと考えたのですが、こちらもJ-Bウエルドで成形してみます。
下側のなくなっている2本の螺子は、M5×25㎜のステンレスの六角ボルトを、やはりJ-Bウエルドで埋め込んでみましたが、新たに成形した個所や、FRPの上に付けることになるので、充分な強度が確保できているかどうかは不明です。
状態が悪すぎて、表側をあまり削るのは恐いので、盛り上がったJ-Bウエルドを削った後は、内側は800番まで、外側は2000番までの紙ヤスリで軽く磨きました。
塗装およびベースカラーには、ホルツのチタニウムグレー(日産用)を使いました。だいたいイメージしたような色になりました。
外側は、メッキそのもののような鏡面塗装ができると評判の、テラクロームを試してみました。ただ下地が悪いので、どんな感じに仕上がるか判りません。
やはり下地をツルツルにしないとピカピカの鏡面にはなりませんが、下地のメッキ面程度のテカりはでました。これなら大丈夫そうです。
ところが、その後更に乾燥させていたら、メッキ調から、チタニウムグレーとそうはっきりとした区別の付かない塗装色に変色してしまいました。ベースカラーの成分が溶け出した? チタニウムグレーとの相性が悪かったのでしょうか。そのあたりのことは当店でも気にして、チタニウムグレーを二日間乾燥させてから上塗りし、ひと吹きごとに40分の乾燥時間を取り、様子を見ながら塗り重ねをしていったのですが……。
最後の最後で大失敗したようなのですが、車に取り付けてみると、陽の当たる場所では輝いて見えます。ただし色調が暗めのただの塗装です。高価なテラクロームを使う意味はなかったようです。
作業前と作業後で、見た目の印象はそう変わりません。やはり周りが思ったほどメッキっぽくならなかったのが原因です。右側のリムもやりますが、左側以上に状態が悪くないことを祈るばかりです。
Posted at 2023/03/18 10:35:42 | |
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ベレット テールランプ | 日記