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イイね!
2022年10月27日

1960 220SEb Rally

11月26日にミュンヘンで行われるRM Sotheby's - Munich 2022に
ラリー仕様の220SEbセダンが出品されるようです。





この車、1961年のサウザンド・レイクス・ラリーで
2位のシトロエンID19に5分以上の差を付けて総合優勝した車そのものらしいのですが、
ラリードライバーのRauno Aaltonenさんという方に提供される筈だったワークスカーが
MBから提供されず、
急遽、その方の父親が経営するMBディーラーにあった新車を
競技用に小改造して出場したということらしいです(笑)。

前年と同じラリーを(恐らくワークスカーである同じ車種で)走って7位だったのを
小改造程度で優勝って…(汗)。

なお、ラリー後にこの車、一旦は公道仕様に戻して売却されているらしいので、
現在は画像のように当時の姿を再現はしていますが、
ずっとこの形態を保ってきたわけではないらしいです。

そういうのってオークションでどう評価されるんでしょうかねぇ。

ダッシュボード。



ラリーメーター?やタコメーターが追加され、
アクセルペダルに金属板が貼られている以外は普通の状態のようですね。

今年の5月のブログにW111セダンでは
1964年10月までフロアシフトMTの設定がなかったらしい、、、と書きましたが、
1960年式の普通の新車をベースにしたこの車もその例に漏れず、コラムシフトになっています。

この辺り、ワークスカーではどうだったんだろう?と思う所ですね。

因みにステアリングは握りの所に溝が走っていますし、
円形型のホーンリングではないのでこの車のオリジナルではない筈です。

恐らく1965~1967年の車両用のオリジナルだと思われます。

追加のタコメーター。



旧車の雰囲気に合うような追加のタコメーターってなかなかありませんが、
VDO製のこれは、当時モノなのかどうかまでは判らないものの、
文字盤の書体といい、大きさといい、良い雰囲気を持っていると思います。

フロントはバケットシート。



こういうモノの年代の事は本当に判らないんですけど、
新しいモノであるにせよ、古いモノであるにせよ、
これも悪くないなァと思います。

リアは軽量シートと説明には書いてあります。



それに引っ掛けられて、ベルトなどが突っ込まれた整理袋がまた雰囲気ですねぇ(笑)。

で、この車を取り上げようと思ったのは
実はラリー仕様だったからというわけではなくて、
エンジンルームを見て( ゚д゚)ハッ!っと思わされるものがあったからなんですよね。



ご覧の通り、通常ならタペットカバーを跨ぐ形で
スロットルとインジェクションポンプを繋いでいる筈のコントロールシャフトが
この車にはなかったのですよね。

スロットルからのリンケージは下に向かっているのが見えるので、
一瞬、ラリー仕様の絡みでなんらかの必要に迫られて別のルートで取り廻しているのか、、、
と思ったのですが、
ふと、サービスマニュアルにあったインジェクションシステムの解説図の記憶が頭を過りました。

これですね。



これだと確かにコントロールシャフトらしきものが下の方に描かれていて
それに繋がる2本の14番のリンケージがスロットルとインジェクションポンプに繋がっています。

この車が1960年式でしかも希少な分割式インマニを備えている事からも考えて、
ひょっとするとごく最初期のモデルはこういう形態だったのかも?と思って、探してみたら、
やはり同じ(自称)1960年式の車両でやはり上からコントロールシャフトが見えない車両がありました。



ってことは、やっぱり1959~1960年頃の220SEbはこのような形式を採っているのでしょうね。

ひょっとして分割式インマニのタイプはみんなこうなのかな?と思って
画像を漁ってみましたが、このように、、、



自称1960年式の車両でコントロールシャフトが上にあるものもあるようでしたので
本当に初期の車だけこのラリー仕様車のような形式になっているのだろうと思われます。

因みにこのラリー仕様の説明文には
登録書類には、10014930と略記されたシャシーナンバーが記載されているので注意してくれ、、、
と書いてあるのですが、
意味としては頭の111014が省略されているという事だと思うんですけど、
この車体番号って本当なのかな?って感じなのですよね。

というのはデビューから1960年一杯までに作られた220SEbの総数は10828台なので、
表記している車体番号が正しければ1961年製って事になってしまうのですよね。

その車体番号から行くと、恐らく4月頃の生産なので
7月ないし8月に行われるラリーには小改造の範囲ならギリで間に合うだろうと思うので、
その点に関しては年式間違いだけの話で何の文句もないのですけれども、
エンジンについてはアウトでしょう(笑)。

記載された車体番号に誤りがなければ、このエンジンは
恐らく、この車に最初から載っていたものではないと思われます。

先に分割式インマニの話をしましたけれども、実はそれってクーペには存在しないのですよね。

そしてクーペの登場が1961年の2月なわけですから、
そのセダンが1961年の4月生まれの車であるとするならば、
一体型の前期型インマニが付いていなければおかしいという話になるわけであります(笑)。

ましてや今載っているのは分離型インマニの中でも前期に当たるエンジンなわけですからねぇ。

尤もこの車がマッチングナンバーであるとは書いていないので、
もし私が思った通りであっても、年式以外どこにもウソはありませんけどね(笑)。

ラリーでぶん回されたので乗せ換える必要が出来ちゃったんでしょうかねぇ?

しかし、このコントロールシャフトが上にないタイプのエンジンって
恐らく結構希少なのでしょうね。

(2枚扉ばかり追いかけているので)今まで見た記憶がありませんでしたし、
今回探して見ても本当に少ない印象です。
1960年以前の220SEb自体がなかなか見付けられない感じです。

恐らく当時日本にもその時期の車両がいくらかは輸入はされているのでしょうが、
元々W111セダンの輸入の主体はSbでSEb自体が昔からあまり見かけない車でしたから、
果たして今、どれだけ生き残っているものなのだろうか?と思う所であります。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2022/10/27 23:06:30

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何シテル?   04/08 22:55
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